AND SO ON

世界の片隅から、愛をささやいてみたり @goo

キネマ旬報最新号を読む

2007年09月23日 | 本と雑誌
「キネマ旬報」の最新号は、
『スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ』の特集で、
「西部劇 オールタイムベスト」なんてのをやっていたので
ついつい買ってきてしまいました。


私にとって西部劇映画は、小学生の頃がピークでしたか。
テレビの洋画劇場というと西部劇をやっていた記憶があります。
というか、西部劇やミュージカルだったら、
夜の11時まで起きていることが許されました。
(ふだんは8時が子どもの寝る時間でした)


キネ旬のオールタイムベストですが、ベスト5は次の通り。


    第1位 荒野の決闘
    第2位 ワイルドバンチ
    第3位 リオ・ブラボー
    第4位 明日に向かって撃て!
    第5位 真昼の決闘


このうち、私が観たことがないのは、
実は『荒野の決闘』だけなのでした。
筋立ても、主題歌も、
「私はクレメンタインという名前が大好きです」
という奥ゆかしい愛の言葉も知っているのにー!
(全ては和田誠さんの『お楽しみはこれからだ』のおかげ)
有名作品は、かえって観たことがない、というヤツですね。
そのうちビデオを借りてこようと思います。


『ジャンゴ』も、あのゴッタ煮な雰囲気が非常にそそられます。
ばかばかしいじゃないですか。
源氏で平家で和製ウェスタンで英語ですよ。
男の人が好きそうだなあ、と思っていたのに、
高橋葉介さんは、すごい勢いで酷評していましたよ(笑)
 




*****
 




同じキネ旬に、内田けんじ監督『アフタースクール』の撮影現場ルポ。
カラー写真と簡潔な文章で、撮影の様子が伝わってきます。
大泉さん扮する神野先生の説明が「素直で愛らしい」ってどういうことだ(笑)
いい歳の大人が、そういう説明でいいのでしょうか。
愛すべき人の役が続いて来るのは、とても嬉しいのですが、
そろそろ山本小鉄とか土方歳三みたいな非情な役も
テレビやスクリーンで観てみたいと思うんですけど、大泉さん。


166Pのテレビドラマ時評に、『ホタルノヒカリ』。
注目する脇役として「男優なら安田顕、女優なら板谷由夏」の名前。
書いている人は朝日新聞の記者さんらしいのですが、
『ハケンの品格』の頃から二人に注目しているのだそうです。
二人とも、美形なのに真面目に三枚目演技をしているところがいいのだそう。
一ツ木さんの役は、かなり好評だったんですね。
安田さんファンの間でも、この記事のことは
まだ話題になっていないみたいなので、書いてみました。
(すでに出ている話題だったらすみません)
  


コメント (2)
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人の、未来へ

2007年09月23日 | テレビ番組
    還り着くべき故郷への想い
    “我らは甦る 地球の土に”


             竹宮惠子『地球へ…』より


…相変わらず記憶だけで書いていますが、
記憶がぐいぐい甦ってきているのもまた事実。


21世紀アニメ版『地球へ…』は昨日が最終回でした。 
>>> 公式サイト


30分じゃ短かったなあ。1時間は欲しかったなあ。
ものすごく濃密な話が、駆け足で過ぎていってしまって。
でも、原作全編を2時間程度(?)で描いた映画版よりは
丁寧だったんだろうと思います。
それでも「もっと見ていたかった」というのが正直なところ。


予想以上に原作を踏襲した最終回でした。
大きく違ったのは、トォニィが留まったこと。
原作で一番よくわからなかったのが、
トォニィをはじめとするナスカの子どもたちが、
人類もミュウも自分の肉体も捨てて、宇宙の果てへ去ることだったのですが。
トォニィが、「グランパがいなきゃイヤだ」と号泣する場面では、
涙が止まりませんでした。
忘れていましたが、見た目は大人だけど中身は少年なんですよね。
(ジョミーは、見た目が少年で中身は大人)(ミュウはややこしいんです)
この子にとってジョミーは、自分の存在のすべてだったわけで。
彼がジョミーの願いを受け入れ、ソルジャーとして留まったことで、
「崩壊の後の再生」に説得力が出たかな、と思います。


トォニィだけではなく、すべての人々に見せ場があったのもよかったと思います。
ブラウは最後までかっこよかったし、
シドもリオも、それこそマードック大佐にまで! 
彼がキースのことを「あのバカ」と呼ぶのが、何だか大人な感じでした。
そのキースはと言えば、
「これでサムやマツカに顔向けができる」とか
「最期まで私は一人か」とか
最後の最後で印象的なセリフが多かったですね。
人類側のリーダーであるキースと、ミュウの長ジョミーの、
指導者であることの深い孤独と互いへの理解も、よかったと思います。


組織と個人は、どちらが優先されるべきか。
私は、人の想いは組織を超えて人をつなぐのだと思いました。
ただ、「こんな星、どうだっていい!」と泣いたトォニィが、
その個人の想いを封じて地球を救ったことに象徴されるように、
自己中心的な想いだけでも、またダメなのだと思います。


エンディングがきれいでしたね。
ケミストリーの歌とダイジェストの映像に余韻を感じましたし、
最後の、何千年後か何万年後かはわかりませんが、
メギドが突き刺さったまま再生した地球の海と空と緑は、本当に美しかった。
あの地に眠ったジョミーやキースや人々の想いが、
地球を再び甦らせたのかもしれません。


少なくとも、これもまた幻だった、とは思いたくないのです。
 

コメント (4)
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