公演が発表された時、あまりの豪華なキャストにびっくり!
うわーーーーっ!" 生の高橋一生、観てみたーーーい!"と、娘その2と二人、めちゃくちゃ盛り上がりました。
でもたいていは、申し込んだ公演ほとんどが全滅で・・・今回、チケットが取れたのが本当にラッキー!
というわけで、昨年の『Q:A Night At The Kabuki』に続いて、NODA MAPの今年の新作を観てきました。
NODA MAP 第26回公演 『兎、波を走る』 2023.6.29(木) 19:00開演 東京芸術劇場プレイハウス
高橋一生 松たか子 多部未華子 秋山菜津子 大倉孝二 大鶴佐助 山崎一 野田秀樹
舞台には、白い縄が波打っている。そこに現れる兎(高橋一生)わーーっ。なんていい声!!
不思議の国のアリスならぬ、不条理の国のアリス(未華子ちゃん)を探すアリスの母(松さん)。
潰れかけた遊園地の所有者・元女優ヤネフスマヤ(菜津子さん)とロチア人の作家・チエホウフ(大倉さん)ともう一人のドイチ人の作家・ベルトトルト・ブレルヒト(野田さん)←どれも、なんてネーミングなのよ・・・
遊園地を買収しようとするシャイロック・ホームズ(大鶴佐助くん)東急半ズボン教官(山崎一さん)
あいかわらず、野田さんの言葉遊びは止まらない。
「もう、そうするしかない国」=「妄想するしかない国」
「穴でやる言葉の並べ替え」=「アナグラム」
「USAGI」=「USA GI」
まだまだあったと思うけど、全部は思いだせない。
新しいイマドキな言葉も多々盛り込まれていて、VR、メタバース(仮想空間)、AI、仮想通貨、ハツネアイ?って誰??
今回も堀尾さんの美術は秀逸。カメラのシャッターのようなシャープな出入り口、大きな揺れる懐中時計、縄が波になり、鏡で何人もの人(兎)を増やして見せる。
そして、兎は走る。その兎をアリスの母が追いかける。兎はアリスを「お家に帰してあげる」と・・・
兎はネバーランドの子どもの一人?けれど、この子どもたち、かなり荒んでいる。そしてその子どもたちが妙にきちんと整列し始めたあたりから、ちょっと嫌な予感が・・・
体温38度の線・・・38度線?・・・なんか背筋がぞわっとした。
そうか。それか。アリスは・・・
うわーーーっ。またまた、重いテーマをぶっ込んできたなぁ
野田さんの頭の中にはまだまだ終わりにできないいろいろが詰まっているんだろうなぁ。
・・・あの頃、ニュースであの事件の報道を聴くたび、怖いと思った。
突然いなくなった我が子を、必死で探すご両親に胸が痛んだ。
でも、未華子ちゃんの「おかあさん、おかあさん、おかあさん・・・」というあの繰り返される哀しい声を聴いて、初めて、たった13歳の女の子がひとりぼっちで見知らぬ国へ連れていかれるというその恐怖を考えたら、どんなにか心細く辛かっただろうと可哀想でならなかった。
そして、ラストシーンで母と娘が固く抱きあい、安堵したのもつかの間、それが一瞬で母の腕の中から娘が消えてしまう哀しい現実を目の当たりにして、胸が潰れる想いだった。
野田さんのいう〝なんともいたたまれない不条理”・・・そうだよ。ただただ普通に暮らしていたはずなのに・・・こんなふうに母と娘が、意に添わず引き離されることがあってはならない。
うーーーーん。これまた問題作だ。
それにしても、どの言葉も早くて、初見では本当の言葉の意味に追いつけない。
・・・いずれ、WOWOWで放映されたら、再度ゆっくりと考えながら観たいです。
うわーーーーっ!" 生の高橋一生、観てみたーーーい!"と、娘その2と二人、めちゃくちゃ盛り上がりました。
でもたいていは、申し込んだ公演ほとんどが全滅で・・・今回、チケットが取れたのが本当にラッキー!
というわけで、昨年の『Q:A Night At The Kabuki』に続いて、NODA MAPの今年の新作を観てきました。
NODA MAP 第26回公演 『兎、波を走る』 2023.6.29(木) 19:00開演 東京芸術劇場プレイハウス
高橋一生 松たか子 多部未華子 秋山菜津子 大倉孝二 大鶴佐助 山崎一 野田秀樹
舞台には、白い縄が波打っている。そこに現れる兎(高橋一生)わーーっ。なんていい声!!
不思議の国のアリスならぬ、不条理の国のアリス(未華子ちゃん)を探すアリスの母(松さん)。
潰れかけた遊園地の所有者・元女優ヤネフスマヤ(菜津子さん)とロチア人の作家・チエホウフ(大倉さん)ともう一人のドイチ人の作家・ベルトトルト・ブレルヒト(野田さん)←どれも、なんてネーミングなのよ・・・
遊園地を買収しようとするシャイロック・ホームズ(大鶴佐助くん)東急半ズボン教官(山崎一さん)
あいかわらず、野田さんの言葉遊びは止まらない。
「もう、そうするしかない国」=「妄想するしかない国」
「穴でやる言葉の並べ替え」=「アナグラム」
「USAGI」=「USA GI」
まだまだあったと思うけど、全部は思いだせない。
新しいイマドキな言葉も多々盛り込まれていて、VR、メタバース(仮想空間)、AI、仮想通貨、ハツネアイ?って誰??
今回も堀尾さんの美術は秀逸。カメラのシャッターのようなシャープな出入り口、大きな揺れる懐中時計、縄が波になり、鏡で何人もの人(兎)を増やして見せる。
そして、兎は走る。その兎をアリスの母が追いかける。兎はアリスを「お家に帰してあげる」と・・・
兎はネバーランドの子どもの一人?けれど、この子どもたち、かなり荒んでいる。そしてその子どもたちが妙にきちんと整列し始めたあたりから、ちょっと嫌な予感が・・・
体温38度の線・・・38度線?・・・なんか背筋がぞわっとした。
そうか。それか。アリスは・・・
うわーーーっ。またまた、重いテーマをぶっ込んできたなぁ
野田さんの頭の中にはまだまだ終わりにできないいろいろが詰まっているんだろうなぁ。
・・・あの頃、ニュースであの事件の報道を聴くたび、怖いと思った。
突然いなくなった我が子を、必死で探すご両親に胸が痛んだ。
でも、未華子ちゃんの「おかあさん、おかあさん、おかあさん・・・」というあの繰り返される哀しい声を聴いて、初めて、たった13歳の女の子がひとりぼっちで見知らぬ国へ連れていかれるというその恐怖を考えたら、どんなにか心細く辛かっただろうと可哀想でならなかった。
そして、ラストシーンで母と娘が固く抱きあい、安堵したのもつかの間、それが一瞬で母の腕の中から娘が消えてしまう哀しい現実を目の当たりにして、胸が潰れる想いだった。
野田さんのいう〝なんともいたたまれない不条理”・・・そうだよ。ただただ普通に暮らしていたはずなのに・・・こんなふうに母と娘が、意に添わず引き離されることがあってはならない。
うーーーーん。これまた問題作だ。
それにしても、どの言葉も早くて、初見では本当の言葉の意味に追いつけない。
・・・いずれ、WOWOWで放映されたら、再度ゆっくりと考えながら観たいです。
ご覧になったんですね。
途中から、芝居の意図がわかってきて、松さんの後ろにTVで観ためぐみさんのお母さんの姿がちらついて、何とも言えない気持ちになりました。
未華子ちゃんの哀しい声が本当に切なくて悲しかったです。
この理不尽を許せないし、やはり野田さんの着眼点はすごい、と思ってしまいました。