脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

私家版〜伊豆名所巡り③

2024年04月21日 | 私の右脳ライフ
熱海のMOA美術館も、友人が来ると一緒に楽しみに行くスポットです。
今回は4/9(火)に、京都からと東京から来る友人を11時過ぎに熱海駅でピックアップして一日熱海を案内するスケジュールでした。実はこの日、警報級の大雨予報が出ていたのです。昼からは雨が上がるとも言われていたので、駅から直行して、食事も美術館内でいただくことにして、改札口で待つことしばし、無事に合流できました。
誰かの日頃の行いがいいせいで、その頃にはほとんど雨はが上がっていました!
あいにくの曇り空でしたが、それを吹き飛ばすような数々の桜が、正面玄関の建物を覆っていました。

MOA美術館の象徴のような7基のエスカレーターを上がったところのホール。200m上がったことになるのです。
初めて行ったのは40年くらい前。2月だったのでしょうね。子供達と一緒に光琳の紅白梅図屏風を見に行きました。
エレベーターの途中壁面には、大型の綴織『迦陵頻伽』がかけられてその和風な佇まいを確かめながら到着したホールが近未来的でびっくりしたのを思い出しました。子供達はこのホールで、座り込んで眺めていました。

今日はとにかくまずランチ!レストランが三ヶ所ありますが、「茶の庭」と呼ばれる和風庭園内のそば処でいただきました。美味しかったのに写真を撮っていません…
茶の庭はだんだんと進化しています。
お茶室もあり、京都の光琳屋敷も復元してあって見学することもできます。



いい具合に年月を重ねて庭に風情が出てきました。

馬酔木

黒文字の花

枝垂れ桜もちょうど乙女のような見頃です。京都にも平安神宮など有名な枝垂れ桜の名所がありますが、喜んで見てくれている友人を見て、私は美しい花と喜んでくれる友と二重の喜びを感じながらこの景色に浸りました。

それから館内見学。数年前に大幅リニューアル。と言ってもガラスや展示方法、売店やカフェなどなどを見直してスッキリさせたもので、建物の骨組み自体は昔と変わっていないと思います。
相模灘一望の素晴らしいロケーションに、素晴らしい建物が建っています。
斜面に建っているので、途中にムアスクエアと呼ばれる中庭があります。ムア作『王と王妃』
1階カフェから

2階メインロビーから

山側の駐車場から入ると、3階のレベルが建物へのアプローチになり、1階降りて2階で有名な金の茶室が見られます。
その横のメインロビーからは、足を踏み入れた皆さんが例外なく声をあげてしまうほどの一面の海!
壁側には以前はたくさんの作品が展示されていましたが、水平線が強調された絵画一枚。
「杉本博司さんだと思う」と言いながらもう一つ発見。ガラスの椅子!


小田原に江之浦測候所という、杉本さんの作られた美術館があります。古いものからガラスを大胆に使ったものまで不思議な空間が広がりますが、確かな共通感がありました。
学んだ知識と体験したことには、どうしても差が出るものだと思います。学びは左脳で処理できますが、体験して前頭葉が関与したものは確実に自分のものになります。もちろん自分の能力内でのことですが。

この日は江戸の美人画がテーマでした。友人は「私が一番心惹かれた作品は『誰が袖屏風』。人は全然出てこないのに、たおやかな美女を感じるでしょう?これこそ日本と思わない?」
こんな感想が聞けることはなかなかありません。良い友を案内したものです。
MOA美術館には三つの国宝があります。
そのうちの仁清の色絵藤花茶壺は最近はいつも同じ場所に展示されていますから、見るチャンスは多そうです。

この日の宿はエクシブ湯河原離宮にしました。このホテルはコンセプトが琳派モダンということで、MOA美術館を堪能した旅の宿としてはなかなか良いチョイスだったと気づいてくれたでしょうか?
仁清を継いだのが乾山。乾山のお兄さんが光琳。光琳が琳派を完成させた…
ロビーの生花も確かにモダンな作品です。金屏風を背にして、これが琳派モダンなのですね。

デルフィニューム

ほころび始めた八重桜

実は5月に気仙沼から友人が来ます。もちろんまたMOA美術館に連れて行きます!
その時のテーマは「北斎『富嶽三六景』Digtal Remix」。どういうものが見られるか楽しみにしています。

伊豆で行きやすい美術館をいくつか知っておかないと案内できません。
湯河原町立美術館。3月に一緒に行った友達は平松礼二館のアトリエに興味シンシンでした。

熱海には山口美術館、澤田政広美術館、トリックアート美術館などあるのですが、MOA美術館に行きたいとなるとなかなか目的地になれません。

伊豆高原の池田二十世紀美術館は私でも知っている作品がさりげなく展示されてます。

伊東で特筆すべきは、大徳寺聚光院伊東別院。なんと千住博作あの滝の図。このお寺の襖絵なのです!建築家吉村順三さんの晩年の作品である建物も眺望も素晴らしいですが、美術館でなくあるべきところに嵌め込まれ用をなしていることが素晴
らしいと思います。考えたらこの一月で3回も訪ねました。

下田上原美術館。上原さん個人の好みで蒐集した作品が中心なので、独特の魅力が醸し出されます。自然に抱かれたロケーションも魅力的です。2月には早春の風情が心地よかったですよ。

それぞれの美術館の特徴と友人の興味と時間を考えて、何度でも行きます。同じ美術館でも季節が違って、同行者が違えば楽しいものですよ。

以上、美術館編でした。

by 高槻絹子





コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。