脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

変形性膝関節炎と膝蓋前滑液包炎(女中膝!)再掲

2024年06月03日 | エイジングライフ研究所から
友人と話していて、テーマが変形性膝関節炎になりました。高齢者によくみられるものではありますが、膝の不調をすべて変形性膝関節炎にすべきではないと、8年前に体験したことを話しました。彼女の勧めもあって再掲することにしました。

昨日珍しく虹を見ました。Googleフォトの「編集」に標準的についている機能だけを使って編集しました。色彩補正、切り抜き、消しゴムマジック、3D変換。ちょっと不思議な写真になりました。


変形性膝関節炎と膝蓋前滑液包炎(女中膝!)
初掲載2016年4月18日
1か月くらい前、右膝をついたとき一瞬、膝に痛みが走りました。表面的には何の変化もないようですし、どこが痛いか押してみてもよくわかりません。
膝をついたときでも痛い時もあれば全く痛くない時もある程度です。それ以上に歩くことに何の支障もありません。坂でも階段でも平気ですし、スピードも落ちていません。もちろん歩き始めに問題があるわけでもありません。そうそう、正座も問題なくできます。
たいしたことはないと思ってましたが、もし何かが入り込んでいたら早めに取り除いた方がいいと思って受診しました。ちょうどガラスの破片でも入っているかのようなチクっとした痛みでしたから。
(庭のハナミズキの様子を見てください)

「膝をついたとき、チクっと痛い時があるのですが、そのほか日常生活では何の問題もありません」と症状を説明します。
内科・外科を看板に掲げているドクターは「ああ、それは変形性関節炎と言ってね、まあ齢をとるとねえ…」とちょっと笑いながら言われました。
私は、高齢者外来(早期痴呆相談窓口)で働いていた時に、膝に支障があるおばあさんにたくさんお会いしましたので、病名も承知していましたし症状もよく知っている方だと思います。(不思議なほど女性に多かったと思います)
「歩き始めや階段昇降に支障があり、正座ができない」とよく訴えられました。上に書いたように私にはその症状は全くありませんしたが、「え~!」とちょっとショックを受けながらも「元気に過ごしているようでも、私も齢なんだ。それにしても変形性膝関節炎とは…」と、とても素直にドクターの説明を聞きました。

なぜ、「普通の変形性膝関節炎の症状がない」ということをもう一度訴えなかったかと後で思ったのですが、私の知らない「跪いたときに痛みが走るタイプの変形性膝関節炎がある」と思い込んだのです。
しばらく周りの人たちに「私、変形性膝関節炎なんだって!齢をとるとこんなに急に来るものなのね」と言い回り、逆に「あら、私も膝が痛いことはよくあるわ」とか「痛くてもそのうち痛くなくなることもあるのよ」など、皆さんが結構膝の痛みを持っていることもわかってきました。

でも、ある時「歩き始めや階段昇降に支障がなく、いくらでも歩け、正座もできる変形性関節炎はあるのだろうか」と疑問が起きてきました。
困った時のネット検索。ネットは玉石混交だからすべて信じることはできません。
でも「膝をついたときに痛みが走る」と検索したら、同じ症状を訴えている人がいるのです。
しかも10代20代、そして中年層の人も。
痛みの表現が「思わずウッと言ってしまうような痛み」とか「息が詰まってしまうくらいの痛み」とか「針を刺し込むような痛み」とか「激痛」などいかにも痛そうで、私の痛みもこのくらい痛いといってもいいのかと妙に感動しました。そして、ほとんどの人は、日常生活には支障がないことを書き足しています。私と同じ症状です。

素人の私から見てもはっきり的外れと思われる回答も多かったのですが、1.オスグッド成長痛というもの(若いか、若い時にり患していた場合)2.半月板損傷などはそれなりの解説と思われましたが、私には当てはまりません。
自分の体験を、善意でしょうが無責任に回答していることもあり、いかにもドクターの回答の場合は受診を勧める回答になり、私と同じ症状があることはよくわかりましたが、病名は納得できるものがなかなかヒットしません。
いくつも見ていくと「女中膝」という説明を見つけました。
「これだ!」膝をつく動作をし過ぎたために、跪いたときに痛みが出るというもので、私は使い過ぎた実感はありませんでしたが、症状の説明としては一番納得できる解説でした。

「女中膝」を検索して「膝蓋前滑液包炎(しつがいぜん かつえきほう  えん)」という病名にようやく行きつきました。
細菌による感染症でない場合は保存的。よほど水がたまったりした場合は水を抜く。積極的な治療はしない。対処は膝をつかないようにすること。
ちょうどそのころ、おもしろい新聞記事に目が留まりました。
走ることを習慣としている医師・歯科医師の全国組織「日医ジョガーズ」代表理事の小嵐正治さんの言葉です。「日医ジョガーズ」のことは、マラソン大会のときに伴走して参加者の心臓発作に備えて下さっていることで知っていました。
以下は記事(日経新聞ですが日付不明)から。
「かかとが痛んだときは、かかとを浮かせて走っていた。人間の体はよくできていて、どうやら自力で治るようになっている。治療とはどの程度、必要なものなんだろうと思ってしまう」
小嵐先生は整形外科医…
私も自分の自然治癒力を信じましょう。と、とってもいい気分になりました。

それで約1か月たった現在ですが、たぶん改善はしていると思います。ただ膝は付かないように気を付けていますから、痛みがないかどうかまではわかりません。
とても個人的なこのテーマでブログを書いたのは、変形性膝関節症は「歩き始めや階段昇降に支障があり、正座ができない」ということと、「そのすべてに問題がないのに膝をつくと激痛が襲う」膝蓋前滑液包炎のことをお知らせしたかったのです。
開業医ですら、その差を考慮してくれない場合があるということもお伝えしたかったことですが。
この体験から、ひとつお話ししたいことがあります。ACジャパンがテレビで流している「認知症」のCMの件です。以下続く。
以前に書いたこの記事のことも思い出しました。
(椎間板ヘルニア≠慢性腰痛の原因)=(多発性脳梗塞≠認知症の原因)

by 高槻絹子

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