脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

富戸定置網でブリ大漁

2024年03月20日 | 前頭葉の働き
ブリ大漁
今朝、このような素晴らしい動画が送られてきました。漁師さんたちの喜びや興奮が伝わってくるようで、思わず「すご〜い」と声を出しながら、繰り返し見てしまいました。
なんとお昼前、その今朝獲れブリが我が家に到着!富戸の漁師さんが届けてくださいました。下の写真は、ちょうど夕方のテレビニュースで放送されたので、その1シーンのスクリーンショットです。

ここに住んでいると、数年に一回くらいはブリを捌くこともあります。さすがブリともなると、捌くときに頭を切り落とすのに難儀します。何度か挑戦するうち、頭を残して捌く方法に到達しましたが、難しいことには変わりないのです。
今日のブリは、頭を落として、三枚おろし(片身)。中骨も切ってあり、立派な真子までも引き連れての登場でした!
「刺身だね。ブリしゃぶもいけると思う」とお届けメッセージがありました。
料理の前に計測!



重さは約5kg。頭と内臓がないのですから、多分12kgは超えるくらいの立派なブリです。検索してみると5kgを超えるとブリと呼ぶようですが、富戸の漁師さんは「7kgを超えたらブリ」といわれます。繰り返しますが、今日のブリは半身で5kgの重さですよ!



大きな頭と尾ビレはとられていて、身だけで約60cm。全長90cmはあったでしょうね。

身の厚みは30cm。ずんぐりした魚体。丸太夫というのではなかったでしょうか?
真子もきれいです。

ふた腹で500g。

料理してしまうと、大きさはわからなくなるのでどんなに見事だったかをいいたくなるのです。これでちょっと満足して、さあ捌きましょう!

血合いの色が、くすんだ赤ではなくてベージュ色に近いことに驚かされました。漁師さんだからできる締め方があるのでしょうか。
雄節。重さと大きさを測らなかったのですが、このお盆は45cm✖️27cm。

雌節。二つに切り分けるより三等分にしたくなりました。あまりにも脂がみごとだったからでしょうか。

皮を引くときに、包丁にかかる身の重みで先に進みにくいという経験を久しぶりにしました。
皮を引いた後の見事な脂。5mmと言えばちょっと大袈裟ですが、3mmでは足りない厚さです。

テレビコマーシャルで「脳は脂でできている」とか「青魚に含まれるDHAやEPAが良い」と盛んに言われています。
脳が育つ過程でDHAやEPAが必要ということと、炎症を防ぐ力がある(認知症になる原因として脳の炎症を挙げる立場があります)ということが根拠のようですが、適切な量のDHAやEPAを摂取したとしても、家に閉じこもって変化のない単調な生活を続ける、言い換えれば自分らしく前頭葉を駆使して、生きがいを感じながら楽しく変化のある生活をしないならば、認知症への道につながることは簡単に想像できるはずです。
このDHAやEPAがたっぷりのブリ。 DHAやEPAが認知症予防になるかならないかは別にして、あまりにもおいしくて、この美味しさをどう表現すればいいのか言葉を選び豊かな表情を添えて、会話が盛り上がるとき、間違いなく脳は活性化されています。
確かに脂はあるのですが、身が引き締まり、コリコリとした食感を感じるほど。醤油はもちろん(ワサビは不要)美味しい塩でもポン酢でも。
雄節の一切れはためらわれるほど大きいし、雌節は脂がきれいに層になってるのに、いくらでも食べられるのです。不思議な気持ちになりました。
夫は「今まで食べた中で一番!」この表現はどういう味かは言ってないのですが、美味しさを共感できるものでした。
刺身

ブリしゃぶ用の野菜

真子の煮付け


実は、料理をしながら私は懐かしい思い出に浸っていました。
「桜が咲く頃、ブリが揚がるとブリ祭りができるよ。1匹で、どんな大食漢の漁師でも30人くらいなら、みんな満腹にさせられる!」この言葉を聞いたのは、伊豆に移ってきてしばらく経った時、大船頭をなさった方の奥さんからでした。(もう亡くなられました…)
魚にあった料理法や捌き方、そのコツなどもたくさん教えていただきました。故郷北九州で母から教わったことと違うこともあって、そのような時はいつも「新鮮な魚なら」というキーワードで納得できました。
骨で出汁を取る時は、母は「生臭さが出ないように熱湯に入れる」と教えてくれましたが、ここでは「水から入れるに決まってる。そっちの方がよくエキスが出るから」と。
「カマスは丸焼きが一番!お腹がこんなに綺麗な魚はいないから」鮎とサンマ以外の魚で腑を取り出さずに焼いたことはありませんでした。
「脂の抜けたサンマは、塩水につけた後そのまま丸干しにする」と教えていただいてからは、寒くなってあがってくる痩せたサンマを心待ちにしたものです。
「綺麗に捌けても手際が悪いとダメ。手際良くするには工夫をしないとね」
海藻のとり方や食べ方も。地域と経験に根ざした知恵をたくさん授けていただきました。
最近言われるデュアルタスク。同時に二つのことをすることが認知症予防になるという主張で、例えば「料理しながら歌を歌う」ということもよく例に出されています。鼻歌まじりにブリを料理した時と、今日のように具体的にお一人の顔や言葉や、当然その時々のシーンまで思い起こして懐かしさや感謝の気持ちを募らせながら料理するのでは、根本的に脳の使い方が違います。
研究室では、思い浮かばないのかもしれませんね。


夕方のテレビで富戸定置網のブリ豊漁のニュースが流れました。味について若い漁師さんが、ニコニコしながら「おいしいです」と言っていたのはよかったです。そのシーンも確認してください。富戸定置網には、大学卒業してそのまま漁師の世界に飛び込んだ若者もいるのですが、これは特筆すべきことかもしれません。
テレビ静岡ニュース「伊東市でブリの定置網漁が活況」 























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