脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

「脳を使う」って?

2012年04月09日 | 前頭葉の働き

今日、友人宅でお花見を楽しみました。2012_0409_112800p1000049
満開の大島桜。

枝を大きくしならせるほどの強風にも負けず、花弁は散りません。

花が散る時はきまっているのでしょうか。

その時の話です。
「自分らしく脳をイキイキと使い続けることが、ボケ予防には最も大切・・・」といいながら、
「ところで、いま『脳を使う』って言ったけど、どういうことが『脳を使う』ことだと思いますか?」という私の確認にかぶせるように

「脳を使うって?」と質問が。

私の答えを書き出しておきましょう。

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「講演会などで、『脳を使う』ってどんなことだと思いますかって尋ねると、
1.読む。  2.書く。  3.計算する。  4.仕事する。 5.勉強する。
こういう答えもありました。6.難しいことを考える。」

「これは全部確かに脳を使ってることですが、今日このように桜を楽しめているのは何故でしょうか?」2012_0406_130500p1000047

「椅子に座っていられるのは?」

「おいしく食事が食べられるのは?」

「こうして楽しくおしゃベルができるのはなぜ?」

「言葉の意味がわかるだけで、楽しい会話になるでしょうか?」

ここまで話すと、見事な正答が!
「言葉でいくら楽しいとっても、表情や身振りや声の調子と一致していないと、会話は変なものになってしまう・・・」

2012_0406_112900p1000043そこで私。
「言葉以外の情報は、右脳と前頭葉の連携で表現するし、それを理解するときにも右脳と前頭葉が連携するものです。

つまり会話を楽しんでいる時には、左脳は言葉を、右脳は表情や口調を担当し、その状況を常に前頭葉が見張っている。
脳はクルクル働いています」

「もちろん、桜を見て感動している時もね」

「歩くということは、どのように歩くかを決めるのが前頭葉、実際に全身の筋肉に命令を出すのが運動の脳。前頭葉と運動の脳の連携で歩くことができるわけだから、歩いている間中確実に『脳を使って』ます。読んでるふり、聞いてるふりはできるけど、歩いているふりはできません」

2012_0405_140500p1000034今日いい忘れました。

「『よく遊び、よく学べ』といいますね。
遊んでいる時は右脳、学んでいる時は左脳が主に働きます。

得意な領域を決める方が、効率的ですから。

それを前頭葉が司令塔のように見張っている・・・人間だけにある素晴らしい脳の働き方です」

「昔の人は偉いですねえ。右脳左脳の働きを『よく遊び、よく学べ』と一言で表現できたのですから。前頭葉のことも一言で表現していますよ。『十人十色』」


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