創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

素焼き

2013年02月25日 | 日記

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   素焼き・小窯


先日から取り掛かっていた、「 楕円形輪花鉢 」も乾燥したし、
同じ形の大小湯のみ、線文も彫り入れて半乾きになったので同じ窯に詰めた。
大きい皿や壷などは完全に乾燥させてから素焼きを行うが、
湯のみ位の小さい作品ならば半乾きでも大丈夫。

今から40年以上前の修業時代、
窯元では職人さんたちが作り上げた湯のみ、盃、汲み出し碗など、
まだ完全に乾燥していないのに、素焼き窯にビッシリと詰め込んで焼いていた。

物の本によると、「 完全に乾燥してから焼かなくてはならぬ。」と記述してあったが、
実際の作業現場では半乾き状態の小物を平気で素焼きしていた。

私が窯を持ち、作品を焼く時はカラッカラになった作品を素焼きしている。
小さい作品だけ焼くことは無く、殆ど大物と一緒に焼いていた。
今回だけ時間がなくなったことと、湯のみ自体を薄く作ってあるので大丈夫と思い、
若い頃窯元で見た素焼き、蒸れて割れることはないと信じ素焼きを行っている。

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   玄関先


雪は降っては消え、また新しく降り、
なんだかスッキリとしない、いつまでもダラダラと続く今年の冬、
玄関先の雪だけ見ていると美しく感じるが、いざこの場所で生活するとなると
「 うつくしい!」とばかり言ってはいられぬ現状がある。

公共交通機関も通っていないし、食料品を買うための店もない。
♪ オラ、こんな村イヤだぁ、こんな村イヤだぁ、♪ とある歌手が歌っていたが、
大型店舗ばかりが郊外に建ち、年寄りだけの世帯はどのように買い物をするのか?

私自身、4月の三越個展期間中に満62歳になる。
ウソだろう、自分が62歳になる?まさかぁ、と思っても年月は止められない。
心も体も青年と自負しているが、よそ様からご覧になったらどう思われるか?
どう思われようと、「 私は若い!」のです。

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   蛇口


昨晩は遅くまで窯詰めを行い、作業が終わって外に出てみるとやけに冷たい。
天気予報ではマイナス1度くらいに下がると言ってはいたが、
私が感じる体感温度はもっと低くなるような感じがした。

凍結予防をと、水道の蛇口を少し開いた。
工房内の水道蛇口も、もちろん開いた。

水道代がバカにならないが、万一水道管が破裂すれば費用が大変かかる。
過去2回、工房内、台所の床下の水道管が凍結して破裂。
専門業者に直してもらったが、何万円も掛かってしまった。
それ以来、危ないな?と思った夜には蛇口を開いている。

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   トラちゃん


素焼きを焚いている最中、
温度調節のガス圧力を確かめに出ると、トラちゃんがドアの真ん前に。
いつの間にか、工房横の庭木の下に。

こんなに寒いのに、せっかく温かくしてある寝床に入っていればいいのに、
触られるのを嫌がるくせに、なんだかんだと近くに居たがるトラちゃん。

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   トラちゃん


うまい具合に、庭石の横が風を除けられる場所、
木の下は雪もさほども積もっていなく、トラちゃんは目を閉じたり薄目を開けたりし、
私の動きを観察している。

なら、私もトラちゃんを観察しようとカメラを取り出した。
カメラを構えると何故か目をつむるトラちゃん、
何べん呼んでも目をあけようとしない。

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   山茶花の下で


私が動くと目をあけ姿を追い、カメラを構えると目をつむるトラちゃん。
仕方ないな、と玄関先の工房前に植わっている山茶花、
その花の下にいるトラちゃんを撮った。

山茶花も一輪二輪と花びらが舞い、
白い雪の上に真っ赤な花びらを散らしている。
あと数日で三月、そういえば今月は30日が無い。

日記はどうしよう、「 トラちゃん、日記どうする?」と聞いても、
「 ・・・・・・・ 」。   そうだよな、なるようになるさ、「 ケ・セラ・セラ 」。


コメント
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