創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

小春日和

2006年12月21日 | 日記

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昨夜11時、何気なく家の外に出てみた。
我が家に居ついている猫のトラちゃんとクロちゃんが何事かと近寄ってきた。
「どうした?なんでもないよ、寒いから早くおやすみ」と話しかけても足元にすり寄ってくる。
前に進もうとするが、甘えて前に後ろになりつつ体を寄せてくる。

一週間ぶりに晴れた昨日、再び梯(かけはし)川の堤防を歩いた。
ほんの一、二度気温が高いだけなのに、なぜかとても暖かく久しぶりの「小春日和」である。

我が家の前、二百メートル先に鎮守の杜、白山神社がある。
カメラを持っての散歩、堤防から鎮守の杜、その向こうの白山もフィルムに収めた。
静かで穏やかな里の風景が広がっている。
時間が一瞬とまった感じさえする。何事もなく、ただ静かに時は流れている。
平穏、とはこのような静かなひと時のことを表現しているのだろう。

北陸に住む私達にとって、初冬の一瞬のこの晴れ間はとてもありがたい。
たまりにたまった外での用事を、一気に済ませることが出来るのである。
雨続きで粘土の整理もできずにいたのだが、外に積んであった原料を少し片付ける事ができた。

気にかかっていた仕事をこなせたことに安堵した。

夜、し~んとして音が聞こえてこない。
久しく夜空を見上げていないことに気づき、外にでてみた。
猫ちゃん達が喜び勇んで近づいてきた。
「そんなに近づくと前に進めないじゃないか」と言いつつ、私もニャンコちゃん達とじゃれながら
家の前に出た。そして夜空に向かって顔を上げた。
一瞬ことばを失った、澄んだ夜気の中、あまりにも沢山の星々がきらめている。

星座には詳しくないが、真上の南の空に輝いているのはオリオン座、大きくクッキリと見える。
うつくしい!言葉を失うとはこのことだろう。
その横には名も知らぬ星々が、我こそはときらめいている。その一点にボンヤリとした
かたまりの星がみえている。はるか遠くの銀河だろうか。いつの日にかそのような天体まで
旅をする時代がきっと来るんだろうな、と夜空を見上げていた。

ニャンコたちは飽きもせず足元にじゃれついている。
「さあ、もう休もうか」と声をかけると一斉に勝手口にかけて行った。
私も家に入り、トラちゃんクロちゃんに鰹節をあたえて、ベッドに入った。
遠く銀河への旅を夢みて。

コメント
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