この前の公休日の午後、市役所で衆議院選挙の期日前投票へ行ったあと、久し振りにわが町の商店街の書店へ行く。
目的の書籍があったのだが、最初、音楽書の売り場へ行ってみると、とんでもないものを見つけてしまった。
新国立劇場のバレエ公演のDVDを収めた「バレエ名作物語NO.3 ドン・キホーテ」
そして、このバレエのヒロインであるキトリ役が誰かと見てみるとボリショイバレエのスヴェトラーナ・ザハロワではないか!
予定変更!慌ててクレジットカードを取り出してレジへ直行。税込3980円也。私としては高額な衝動買いである。
帰宅して財務大臣閣下に報告すると目が怒っていた。
このDVDで見ていて楽しくて、楽しくてしかたがなかった。
何で今まで、このDVDに気が付かなかったのだろうか?
心躍るとは、このことだろう。
ザハロワの天真爛漫で明るく、そして踊る喜びに満ちた演技。何度も画面を戻して見入ってしまう。
第1幕の後半、タンバリンを手にしたキトリとバジルの片手リフトは圧巻。
そして第3幕のグラン・パ・ド・ドゥの華やかさは、このバレエの極め付けであろう。
コーダのザハロワによる32回続く回転技の物凄さ。
しかし、やはり私が一番好きな場面は第1幕のキトリの登場の場面。
躍動感あふれた音楽に乗ってのキトリの登場。キトリが登場しただけでパっと舞台が明るく華やかになり、私にとって一番の見どころです。
バレエ「ドン・キホーテ」はフィギュアスケートでも、お馴染みの作品。昔、中野友加里さんがNHK杯で優勝した時のフリーの音楽も「ドン・キホーテ」だったなあ。
しかし残念ながら第1幕のキトリの登場の音楽での氷上の演技は、まだ見たことがない。以前、今井遥さんがフリーで「ドン・キホーテ」を演じましたが残念ながら違う場面の音楽でした。
私は秘かにアメリカのアグネス・ザワツキーが演じたら面白いのではないかと思っています。彼女のスケールの大きい演技は「ドン・キホーテ」にピッタリと思うのですが・・・。
さてバレエ「ドン・キホーテ」は私の好きなバレエで、既にパリ・オペラ座バレエ団とアメリカン・バレエ・シアターの2種類の映像を持っていますが、今回、購入したDVDで、ますますハマりそうです。
頭の薄くなってきた田舎のオッサンがクラシックバレエにハマって行く。
バレエは女性的なものと思っている方には奇異に映るでしょう。
しかし実際、バレエのステージに接すると、あの美しく華やかで、色彩あふれた舞台に絶対に心が奪われるものがあります。
踊りはもちろんのこと、オーケストラによる演奏、衣装、ライト、そして音楽。
これを知ってしまうと、どうにもならないものがあります。この世で、これ以上美しいものが、あるのか?と思ってしまうくらいである。
昨晩はキム・ヨナを話題にして、気分が落ち込んでしまった。
今日は朝から気分を変えてバレエの映像ばかり見ていた。
「ドン・キホーテ」「眠りの森の美女」そして「コッペリア」
この前の公休日はワーグナーの楽劇「ニーベルンクの指輪」三昧。
どっちが本当の私?