12日の夜遅く、当ブログでも書きましたが、オーストリア出身の名指揮者オットマール・スウィトナーが亡くなりました。
http://www.nhkso.or.jp/topics/pdf/Otmar_Suitner.pdf
スウィトナーはドレスデン国立歌劇場、ベルリン国立歌劇場の指揮者を歴任し、また我が国のNHK交響楽団の名誉指揮者で、まさに名指揮者でした。
1990年代に入って体調を崩し引退してしまったので、最円熟期の演奏を聴く事ができなかったことが、たいへん残念でした。
スウィトナーは元気な時も、たいへんな地位にいるにもかかわらず、けっしてスター指揮者ではなく、指揮振りからもうかがえるように地味な存在だったかもしれませんが、私にとって本当に大切な指揮者の一人でした。
昨年、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団との録音を10枚のCDに収めたアルバムを入手して、やっと全て聴き終えたばかりなので、本当に言葉が出ません。
私の東京での大学生時代、彼の指揮するNHK交響楽団の演奏会には、よく通ったものです。私の過ぎ去ってしまった青春時代を彩った指揮者が、また一人、この世から去り今は本当に寂しくてたまりません。
私がスウィトナーを知ったのはクラシック音楽に目覚めた高校生の時。テレビのNHK交響楽団の放送でした。
曲目もはっきりと憶えています。ベートーヴェンの交響曲第1番と「レオノーレ」序曲、第3番でした。おそらく、まだ聴いたことが無かったベートーヴェンの最初の交響曲がどんな曲なのかという興味からだったかもしれません。第4楽章の冒頭の強奏には、たいへんな衝撃を受けました。また「レオノーレ」序曲はたいへんなドラマチックな演奏で夢中でテレビの画面に見入った事を今でも記憶しています。
また、私にモーツァルトを開眼させてくれたのもスウィトナーでした。
私は二十過ぎまでモーツァルトがたいへん苦手でした。ワーグナーやブルックナーなど分厚い響きを好んでいたいたためかもしれません。
そんな頃、ベルリン国立歌劇場管弦楽団を率いて来日して、当然、私は演奏会に脚を運びました。メインの曲のブルックナーの交響曲第7番が終り、アンコールで演奏されたのがモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲でした。早いテンポの中で、演奏している楽器の表情の一つ一つが豊かで、胸が弾んできて、そしてコーダでリズムの深い刻みを見せ始めたとき私は、たいへんな興奮を覚えました。短い曲ですがモーツァルトの音楽が、こんなに心を打つものかと、やっと知る事が出来、これ以降モーツァルトの音楽が私の耳に心に受け入ることが出来るようになりました。今では当日のブルックナーの演奏がどうだったのか、さっぱり思い出せませんが、「フィガロの結婚」序曲の演奏はしっかりと憶えています。
ですからスウィトナーは私にモーツァルトを開眼させたくれた大恩人と言えます。
スウィトナーは引退して、その名前もほとんど聞かなくなりましたが一昨年だったか、突然NHKのBS2で深夜にドキュメンタリー「父の音楽~指揮者スウィトナーの人生~」が放送され本当に驚きました。
たいへん不自由な体のようでしたがモーツァルトの交響曲39番とヨゼフ・シュトラウスのポルカ「とんぼ」の魅力を熱心に語っている姿を見て、たいへん心を打つものを感じました。
番組では長く連れ添っている奥さん以外に、これまた長い関係の愛人の方と、その間にできた息子さんも登場しましたが、スウィトナーは亡くなる時、この3人に看とめらながら、この世と別れを告げたのかなと思いを馳せるものがあります。
この番組を収録したDVDは私の大切なお宝となりました。
最後に私のお気に入りのスウィトナーの録音を紹介して、この名指揮者を偲びたいと思います。
①チャイコフスキー 「弦楽セレナード」 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(1962年)
②モーツァルト 交響曲第39番、第40番、第41番「ジュピター」 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(1973年~75年録音)
③ドヴォルザーク 交響曲第8番、第9番「新世界より」 ベルリン国立歌劇場管弦楽団 (1982年、1983年録音)
④モーツァルト 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」(全曲) ベルリン国立歌劇場管弦楽団(1970年録音)
⑤スッペ 序曲集 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 (1970年録音)
その他、手元にドレスデンで録音したドイツ語によるモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」(全曲)のレコードがあります。この録音はCD化されたのだろうか?
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団との録音はその他忘れがたいものも多く、このコンビでの来日が一度も無かったのが残念です。さぞかし渋く、いぶし銀のような響きを聴かせてくれたでしょう。
今日は朝からスウィトナーのCDばかり聴います。今、モーツァルトの交響曲第29番が流れています。一人の音楽家が亡くなって本当に寂しく思ったのは久し振りである。
NHK交響楽団の名誉指揮者に名前を連ねた三大Sも存命なのはサヴァリッシュだけになってしまった。またサヴァリッシュも現在、引退同然で指揮台に立つことはない。
時代がどんどん流れていくのが実感するばかりである。
お断り
スウィトナーの名前の表記には一部スイトナーと表記されていることもありますが、当ブログではNHK交響楽団のHPでの表記に従っていますので、ご了承下さい。
http://www.nhkso.or.jp/topics/pdf/Otmar_Suitner.pdf
スウィトナーはドレスデン国立歌劇場、ベルリン国立歌劇場の指揮者を歴任し、また我が国のNHK交響楽団の名誉指揮者で、まさに名指揮者でした。
1990年代に入って体調を崩し引退してしまったので、最円熟期の演奏を聴く事ができなかったことが、たいへん残念でした。
スウィトナーは元気な時も、たいへんな地位にいるにもかかわらず、けっしてスター指揮者ではなく、指揮振りからもうかがえるように地味な存在だったかもしれませんが、私にとって本当に大切な指揮者の一人でした。
昨年、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団との録音を10枚のCDに収めたアルバムを入手して、やっと全て聴き終えたばかりなので、本当に言葉が出ません。
私の東京での大学生時代、彼の指揮するNHK交響楽団の演奏会には、よく通ったものです。私の過ぎ去ってしまった青春時代を彩った指揮者が、また一人、この世から去り今は本当に寂しくてたまりません。
私がスウィトナーを知ったのはクラシック音楽に目覚めた高校生の時。テレビのNHK交響楽団の放送でした。
曲目もはっきりと憶えています。ベートーヴェンの交響曲第1番と「レオノーレ」序曲、第3番でした。おそらく、まだ聴いたことが無かったベートーヴェンの最初の交響曲がどんな曲なのかという興味からだったかもしれません。第4楽章の冒頭の強奏には、たいへんな衝撃を受けました。また「レオノーレ」序曲はたいへんなドラマチックな演奏で夢中でテレビの画面に見入った事を今でも記憶しています。
また、私にモーツァルトを開眼させてくれたのもスウィトナーでした。
私は二十過ぎまでモーツァルトがたいへん苦手でした。ワーグナーやブルックナーなど分厚い響きを好んでいたいたためかもしれません。
そんな頃、ベルリン国立歌劇場管弦楽団を率いて来日して、当然、私は演奏会に脚を運びました。メインの曲のブルックナーの交響曲第7番が終り、アンコールで演奏されたのがモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲でした。早いテンポの中で、演奏している楽器の表情の一つ一つが豊かで、胸が弾んできて、そしてコーダでリズムの深い刻みを見せ始めたとき私は、たいへんな興奮を覚えました。短い曲ですがモーツァルトの音楽が、こんなに心を打つものかと、やっと知る事が出来、これ以降モーツァルトの音楽が私の耳に心に受け入ることが出来るようになりました。今では当日のブルックナーの演奏がどうだったのか、さっぱり思い出せませんが、「フィガロの結婚」序曲の演奏はしっかりと憶えています。
ですからスウィトナーは私にモーツァルトを開眼させたくれた大恩人と言えます。
スウィトナーは引退して、その名前もほとんど聞かなくなりましたが一昨年だったか、突然NHKのBS2で深夜にドキュメンタリー「父の音楽~指揮者スウィトナーの人生~」が放送され本当に驚きました。
たいへん不自由な体のようでしたがモーツァルトの交響曲39番とヨゼフ・シュトラウスのポルカ「とんぼ」の魅力を熱心に語っている姿を見て、たいへん心を打つものを感じました。
番組では長く連れ添っている奥さん以外に、これまた長い関係の愛人の方と、その間にできた息子さんも登場しましたが、スウィトナーは亡くなる時、この3人に看とめらながら、この世と別れを告げたのかなと思いを馳せるものがあります。
この番組を収録したDVDは私の大切なお宝となりました。
最後に私のお気に入りのスウィトナーの録音を紹介して、この名指揮者を偲びたいと思います。
①チャイコフスキー 「弦楽セレナード」 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(1962年)
②モーツァルト 交響曲第39番、第40番、第41番「ジュピター」 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団(1973年~75年録音)
③ドヴォルザーク 交響曲第8番、第9番「新世界より」 ベルリン国立歌劇場管弦楽団 (1982年、1983年録音)
④モーツァルト 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」(全曲) ベルリン国立歌劇場管弦楽団(1970年録音)
⑤スッペ 序曲集 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 (1970年録音)
その他、手元にドレスデンで録音したドイツ語によるモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」(全曲)のレコードがあります。この録音はCD化されたのだろうか?
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団との録音はその他忘れがたいものも多く、このコンビでの来日が一度も無かったのが残念です。さぞかし渋く、いぶし銀のような響きを聴かせてくれたでしょう。
今日は朝からスウィトナーのCDばかり聴います。今、モーツァルトの交響曲第29番が流れています。一人の音楽家が亡くなって本当に寂しく思ったのは久し振りである。
NHK交響楽団の名誉指揮者に名前を連ねた三大Sも存命なのはサヴァリッシュだけになってしまった。またサヴァリッシュも現在、引退同然で指揮台に立つことはない。
時代がどんどん流れていくのが実感するばかりである。
お断り
スウィトナーの名前の表記には一部スイトナーと表記されていることもありますが、当ブログではNHK交響楽団のHPでの表記に従っていますので、ご了承下さい。
今日3回目です。この前のは”狂”を入れ忘れました。
<ドレスデン国立歌劇場のドイツ語版「フィガロの結婚」の録音はてっきりEMIがらみだと思っていました>→私は最初レコードを買い、その後ベルリン・クラシックスのCDもそろえました。レコードは輸入版"SERAPHIM"で確かにEMI系ですね。番号は"IC-6002"。大阪フェスティバルホールの帰りに堂島のレコード屋で買いました。これを見つけたときの嬉しさは何と形容しようが有りません。
<レコード芸術2月号>→今日図書館でチラと見ましたが、高松の52歳の方の様ですね。丁寧なコメントを書かれていましたネ・・・
<ベルリン国立歌劇場との来日公演でのワーグナーの「ニュールンベルクのマイスタージンガー」の公演が大昔NHKで放送された事があるのでDVD化を期待したいものです。テオ・アダムが扮するハンス・ザックスが最高でした>→私はNHKホールで実演を体験しましたが、本当にテオ・アダムは良かったですね!!!今日、自分の”スイトナーアーカイブス”を開いて、VHS(残念ながら3倍速録画)からDVDにコピーしたもので、さわりを見ましたが、画像は29インチのアナログテレビなら何とか我慢できるレベルであることを確認しました。これをオリジナルからDVD化して販売してくれると嬉しいのですがね・・・
今回は、中国政府が大半の資本を保有する、中国一の銀行”中国銀行”に晩餐(敢えて夕食と言わない)に招待されて、生まれて初めて本格的な中華料理を食べました。
その料理は、今まで自分が食べた世界のどんな料理に比べても問題ないくらい美味しいので、銀行の方に”中華料理といえば、よく諺に食は広州にありといわれますが、この世の中にこれ以上美味しい料理は考えられない”というと、彼らは、ここの味は癖がない中庸の味で、昔から、皇帝の料理人はここから輩出したとの由。
本当にその料理の美味しい事にはビックリした。生後18ヶ月の子牛のステーキに始まり、最高の海鮮・野菜料理を満喫しました。
それからここは上質のワインの産地で、美味しいワイン(白・赤)をも楽しみました。
スウィトナーさんについては、今夜のN響定期の生中継の最後に、元N響コンマスの徳永次男さんからスウィトナーさんとの思い出を語る時間が組まれているようで、とっても楽しみにしております。
また、明日のN響アワーでは”スウィトナー追悼番組”でそれも楽しみにしております。
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団はいろいろな指揮者との組み合わせがありますが、スウィトナーの指揮の時が一番、このオケの魅力が出ているのではないかと思います。このコンビでの来日公演が実現しなかったのが返す返す残念です。
以下引は、スウィトナーさんの訃報に接して家族(子供は米国在住)に配信したメールです。
******************************************昨日の各紙夕刊で訃報が伝えられておりましたが、1月8日に自分が一番好きだった指揮者オットマール・スウィトナーが亡くなりました。
その死去のニュースの前でしたが、奇しくも、45年来の旧友が豊田の我が家を訪問し、自慢のオーディオ装置でモーツアルト、ドボルザーク、そして最後にブルックナーの交響曲を大音量で聴きました。
彼と久し振りに聴いたCDは全てスウィトナーの演奏でしたが、10日夜の鑑賞は、彼の逝去を知らないままの追悼鑑賞会となってしまいました。
昨晩、ブルックナーがワーグナーの死を悼んで献曲したという『交響曲第7番』を1人静かに聴きました。
この曲は1978年にスイトナーが手兵のベルリン国立歌劇場管弦楽団
を引き連れての来日公演を渋谷公会堂で催し、その生演奏に接して大変感動しました。
これからしばらくは彼の全ての演奏を聴き直してみようと思います。
*******************************************
スウィトナーの名盤ですが、どれも素晴らしいので選定の困難さを知りながら敢えて挙げれば、モーツアルト交響曲第29版。典雅で流麗な演奏はいつ聴いても素晴らしい。”魔笛”、”コシ”ももちろん良いが、ドイツ語で歌われた”フィガロ”はスウィトナーの特徴である、流れるようなスピード感と生気に溢れる素晴らしい演奏と思います。フィガロはこのレコードを入手する前は、Erich Kleiberのウィーン盤を愛聴しておりましたが、このレコード(後にCD)を入手してからは、これが決定版となっております。
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再び、追悼に戻ると、既述以外にブルックナー交響曲第8版を同じSKBでもシャルプラッテン盤と、”WEITBLICK”で出したライブを、それと同じくシューベルトの”未完成”と”グレート”も聴きました。
私自身、クラシック音楽を聴きだして、かなり早い時期にスウィトナーの存在を知り、現在まで聴き続けています。スウィトナー狂様には負けますが、スウィトナーとは、かなり長い付き合いとなっています。
私のブログで少しでも多くのスウィトナーのファンや興味のある方が集まってくれたら幸せです。
私のつたないブログの記事だけで私を信じて、ご自身のスウィトナーへの思いを熱く語っていただけるとは恐縮するばかりです。
第2回も楽しみにしています。
なお、私がスウィトナーの訃報を聞いて、初めての公休日は、私もスウィトナーの録音ばかり聴いて故人を偲びました。
当日私が聴いた録音は次の通り。
チャイコフスキー 「弦楽セレナード」
シューベルト 交響曲第9番「ザ・グレート」
ドヴォルザーク 交響曲第8番
モーツァルト 歌劇「コシ・ファン・トッテ」より第2幕フィナーレ
モーツァルト 交響曲第29番
これから私が試みようとしていること、即ち、このブログに自分自身の”スウィトナー体験”
を思い起こすままに記載させてもらおうということです。
そして世に潜む隠れたスウィトナーファンに今一度声を高めてもらい、望むらくは、彼の
残された出来るだけ多くの映像・音源を世に出してもらえるきっかけになればと考えております。
私がスウィトナー”狂”と名乗るのは、1973年来、彼が引退するまで、かれこれ15年間の熱い
お付き合いをして来たからです。(あるいは37年)の意味するところは、彼が亡くなるまで、その
消息をやきもきしながら心配して来た期間を含めるととのことを意味します。
私はスウィトナーさんの市販されたレコード、CDの大半ばかりでなく、N響定期の録音も相当
持っております。
また、彼の来日公演もかなり体験させてもらいました。
私はもう直ぐ63歳になりますが、自分の音楽人生はスウィトナーさんと共にありました。
こうした”スウィトナー体験”を皆さんに分かち、語り合えればこれ以上の幸せはありません。
スウィトナーさんの訃報に接し、自分自身の慰めのために追悼演奏会として、ベートーベンと
ブラームスの交響曲全集を聴き、N響アワーの録画の”運命”、”英雄”と”田園”を視聴しました。
そういう自分の紹介を前置きとして、今日先ず第1回目として、先日名古屋のタワーレコードで
見つけた、ベルリンとのライブのベートーベン”英雄”を紹介させて頂きます。
(その他も買いましたが、それは後日紹介)
”WEITBLICK”というドイツのWiesbadenの住所が記載されたマイナーレーベルCD(番号:SS0032-2)
のプラスティックケースはお粗末で、カバーも見開き一枚の見るからに安っぽいCDですが、そこに詰まった
音楽は私が今まで聴いて来たどの”英雄”よりも迫力がありました。英文で書かれた簡単なライナーノート
(簡にして要を得ている・・・)ですが、スウィトナーの演奏スタイルはフルトベングラーよりトスカニーニに近いと
言っているが、私にはどう見てもフルトベングラー的としかいえない。
その激しいアタック、突進力、大きくうねるテンポ・・・強いて言えば、フルベン+トスカかも知れない。
筆者が書いている通り、スウィトナーは基本的にはスタジオの人でなくて、劇場の人であり、ライブでこそ彼の
本領が発揮されると思います。
今回これを聴く前に。ベートーベンとブラームスのスタジオ録音を聴いて感じたことを述べると、彼のスタジオ
録音について世の評論家が言う(強いて偏見と小生は断言)ように、淡々と平凡にインテンポで音楽をv創り
上げるのでなく、一見端正な音作りの中に微妙なテンポのズレを入れ、そこに彼の自己主張(解釈)が極めて
高度に音楽的に表出されていりことが分かります。
兎に角、第2楽章の葬送行進曲の盛り上がり(アゴーギク)は凄いの一言!!!
これに類するCDにALTUSレーベルで出た、”ブラームス第1番”の演奏があります。この演奏は賛否両論あろう
かと思いますが、あれを実際に生で聴けた来た人は、大変な至福の時空を超えた体験されたことと推量します。
(残念ながら小生はこの演奏は生で聴いていません)
あの異常に遅く、揺らすテンポは生でしか本当の感動は味わえない、フルトベングラーのいう、”音楽の一回性”
そのもののような気がします。 スウィトナーにはこういう音楽が多くありました。
第1回目の今日はここまでとさせていただきます。長々と失礼しました。
明日から金曜日までの中国出張で、時間切れの中、書きっ放しですが、皆さんの反応を期待しております。
私はサヴァリッシュの指揮するオペラの公演は行ったことがありますが、残念ながらスウィトナーはオーケストラのコンサートの経験しかありません。本当に残念です。
ベルリン国立歌劇場との来日公演でのワーグナーの「ニュールンベルクのマイスタージンガー」の公演が大昔NHKで放送された事があるのでDVD化を期待したいものです。テオ・アダムが扮するハンス・ザックスが最高でした。
スウィトナーにはドレスデンでのR・シュトラウスの歌劇「サロメ」の録音があり、隠れた名盤だと思います。モーツァルト以外のオペラ録音がもし残っていたら、ぜひ聴いてみたいものです。
「心ある人」と、おっしゃって頂き、たいへん照れくさく、穴があったら入りたいくらいです。
さて私が高校生の時、クラシック音楽に目覚めた頃は何といってもカラヤンの全盛時代でした。そんな時代、カラヤンよりスウィトナーに興味を持ったことは、私にとって、その後のクラシック音楽を聴くことに対する大きな指針の一つとなりました。
現在、ドレスデンで録音したモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」のCDを手配して手元に届く日を待っています。
オペラに興味を持った頃、私はモーツァルトは大の苦手でした。しかし現在ではスウィトナーのお蔭でモーツァルトは私にとって欠く事の出来ない存在となりました。CDで再生されたスウィトナーの指揮する「フィガロの結婚」の録音が我が家のスピーカーから、どう響くか本当に楽しみです。
CDが届いて、聴いての感想はまた記事するつもりです。
オーストリア出身でドイツで活躍した。カラヤン、ベームがいましたね。共通するところが伺えられます。
N響指揮者ではサヴァリッシュもその1人ですが、闘病中なのが残念です。シュタインも亡くなられた。同年代でドイツではないが、ブロムシュテットが一番元気ではないかしら。
FMでスウィトナー特集も組まれてました。
ドイツ・シャルプラッテンレーベルはドイツ東側ではドイツ・グラモフォンとライバル関係でした。花形のドイツ・グラモフォンに対してドイツ・シャルプラッテンは脇役のようです。
スウィトナーが録音したベルリン・シュターツカペレは1990年代にバレンボイムが録音していたが、シカゴ響音楽監督になってから共に低迷の原因となり、戦犯となってしまったのか、前任の偉大さは計り知れないものでありますね。
この人は自分より5~10才くらい若い世代の感じ。自分が書きたかったことをかなり代弁して書いてくれている。
かれがFM放送で感動したN響定期の演目は正に、自分が大阪フェスティバルホールで
彼の生演奏に接した最初でした。
感想もその通り、ベートーベン交響曲第一番の第4楽章の凄まじいアタックには彼の音楽のもつデモーニッシュさに驚いたし、
<私にモーツァルトを開眼させてくれたのもスウィトナーでした>という体験と感想も正に自分自身に当てはまります。
心ある人は皆同じように感じるんだなぁと不思議な感じでした。
何分、その頃の私はモーツァルトを苦手としていた時代だったので行きませんでした。今となっては、たいへん悔やまれます。
モーツアルトのオペラの録音は、たいへん貴重なものとなりましたが、得意と言われていたR・シュトラウスのオペラ全曲の録音が「サロメ」だけと言うのは残念です。「ばらの騎士」はぜひ聴いてみたかったものです。
オペラでは「フィガロ」全曲のLPをセラフィム盤で持っていました。CDになってから買った「魔笛」全曲も一番好きな演奏です。
他にも良い演奏が沢山有りますよね。晩年まで演奏が続けられなかったのが本当に残念でした。もう一度N響を振ってほしかったですね。
「ヘンゼルとグレーテル」も「魔笛」もドレスデンでの録音。
スウィトナーとドレスデンの組み合わせの録音を聴いていると今は聴けなくなった本当の手作りの味わいの響きを強く感じます。
なお、私もN響定期のブルックナーの第2を聴いています。
ドレスデン国立歌劇場のドイツ語版「フィガロの結婚」の録音はてっきりEMIがらみだと思っていました。ベルリン・クラシックスのシリーズはもう一度チェックが必要のようです。
フンパーディンク「ヘンゼルとグレーテル」なんかも好きです。
また私にブルックナーのすごさを最初に教えた指揮者でもあります(N響定期で交響曲2番を聴いた)。でも私はブルックナーはいまだに苦手だったりする(笑)
ドレスデン国立歌劇場のドイツ語版「フィガロ」は、ベルリン・クラシックス0090792BCで出ていますね。NMLで聴くこともできますよ。