オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

2011年、世界選手権、女子フリー

2011年05月06日 09時16分29秒 | 2010-2011年シーズン
世界選手権、女子シングルのフリーの録画(CSでのJ SPORTSの放送)を、最初のグループから最終グループまで、やっと全て見終わりました。
参加した各国の代表による熱の入った演技は順位や得点は別として、長時間でしたが時間を経つことを忘れて見る事が出来ました。やはり世界選手権である。4年に1度のオリンピックは別として、世界最高の競技会であることを実感するものがありました。
そして、その頂点に安藤美姫さんが立ったことは本当に感概無量。演技の美しさ、安定感など、まさに世界のトップのスケーターであることを見せつけられました。
エキシビションでの解説の藤森美恵子さんの「前回の世界チャンピオンの時よりも数段、上です」というコメントが全てでしょう。

悲喜こもごも。
ケガをおしてのレイチェル・フラットの演技は見ていて本当に辛かった。私は彼女のダイナミックな演技が大好きです。今回は、彼女の良さを全く見る事が出来なかったのは本当に残念。キス&クライでの彼女の悲しそうな表情を見ていると、私も本当に辛くてたまらなかった。しかし彼女は全米選手権の優勝経験のある実力者。ケガをしっかりと直して、来シーズン、元気な姿を見せてくれることを願うのみである。
浅田真央さんに関しては後日、今シーズンの総括も含めてコメントしたいと思います。
私が今回、一番表彰台に立って欲しかったのはアリッサ・シズニーでした。それだけに最初のジャンプの失敗による転倒は残念でした。しかしスピンやスパイラルの美しさはやはり世界最高のものがあったので、返す返すジャンプの失敗が悔やまれます。しかし、今大会、シズニーは安藤美姫さんと並んで技のレベルの高さの誇示だけではないフィギュアスケートの持つ本来の美しさ、表現の豊かを一番見せてくれたと私自身、強く感じています。

この前のジュニアの世界選手権も含めてロシア勢の躍進に驚きました。着実に自国開催のソチ冬季オリンピックに向けて準備していると言う感を強くしました。
特に独特な衣装による「イーストウッドの魔女たち」の音楽によるアレーナ・レオノワの気合の入った演技は凄かった!ジュニア勢の躍進、何するものぞ!という気概に満ち溢れていました。
とにかく来シーズン、ジュニアも含めてロシア勢から目が離せません。
余談ですが地元の放送席でのスルツカヤの映像が何度か映されました。イリーナ・スルツカヤ!懐かしい!しかし、なぜフジテレビは荒川静香さんを現地へ送り込まないのだろう?一つ一つの演技に関する荒川さんのコメントを聞きたかった。そして荒川さんとスルツカヤのツーショットも見たかった。

3位はカロリーナ・コストナー。音楽はドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」
さすがであった。1月の欧州選手権も良かったのですが、今回は、それを上回る演技。
それにしても素晴らしいプログラムである。ドビュッシーの繊細な音楽をこれだけ氷上で表現できるとは、本当に驚きである。

そして2位のキム・ヨナ。GPシリーズ全て欠場して世界選手権での一発勝負で2位であるのは、さすがと言うべきでしょう。ただSPの時にもコメントしましたが、何か面白くない。技の一つ一つを専門家の目で見ると大変に高いレベルに違いないのでしょうが・・・
アリランなど自国のメロディの音楽。しかし、せっかくの自国の音楽にも関らず音楽と演技との一体感、熱っぽさを感じることが出来なかった。単なる技のレベルの高さの誇示のみ。安藤美姫さんやシズニー、コストナーと正に反対の世界。
SPでは真っ黒に爪を塗っての「ジゼル」。そんなジゼルってないよ!そこにはジゼルの喜びも悲しみもない。単にアダンと言う人が作曲した「ジゼル」という作品の音楽を使って、滑っただけか!?クラッシクバレエの好きな者にとって、ガッカリの巻。
昔のキム・ヨナは良かったな。ヴォーン・ウィリアムズ作曲の「揚げひばり」は今も忘れられないプログラムです。ヴォーン・ウィリアムズのたいへんデリケートな音楽に載っての演技。まさに表現者としてのキム・ヨナが確かにいた。
この数年キム・ヨナが得たもの、そして失くしたもの。得たものが私の嫌いな部分、失ったものが私の好きだった部分であるのは間違いありません。
来シーズンもGPシリーズも全て欠場して世界選手権一発勝負らしい。来シーズンGPシリーズを通じて浅田真央さんを筆頭に他の選手たちがソチ冬季オリンピックを目指して、今シーズン以上に、どんどんレベルを上げてきてくるはず。はたして今年の様に終われるのかな?来年の世界選手権はどう終わるのかな?キム・ヨナに関しては違った意味で注目である。

最後に村上佳菜子さん。けっして彼女のベストの演技ではありませんでしたが、彼女の演技を見ていて本当に気持ちが良かった。
GPシリーズと世界選手権の違いを正に実感したはず。それが彼女の今後の大きな財産になったはず。来シーズンのさらなる躍進を期待します。

来週はいよいよペアとアイスダンスの放送がやっとあります。ペアではザフチェンコ&ゾルコウィー、アイスダンスではシブタニ兄妹の演技をじっくりと見るのを楽しみにしています。



最後の本日聴いたCD
ヴェルディ 歌劇「仮面舞踏会」(全曲) パヴァロッティ(テノール)ショルティ指揮ナショナルフィル(デッカ盤)