夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

大泉高原の山里に、錦繍の情景、そして満天の星空を求めて・・。【10.16.~10.19.】第3回

2011-10-20 15:27:53 | 
       第2章  星空の中、赤く光を帯びる星は・・。

私たち夫婦は夕食後、星を眺めようと、ホテルの屋上展望デッキに行った。

数多くの星が広大な夜空に彩(いろど)り、満天の星空のようにであった・・。

私は幼年期の小学校に入学する前の1950〈昭和25〉年の夏、
東京郊外の調布市で農家の児として育ち、
この当時は寺院の境内で、片隅にスクリーンを掲げ、
夏に一回だけ野外の映画の上映会が行われ、この地域の方たちが観覧していた。

私も母に連れられて、確か映画の『長崎の鐘』の作品を観たりし、
私にとっては初めての映画作品であり、詳細の内容は忘れてしまったが、
帰路、夜空は天の川となり、周辺には数多くの星が燦然と輝き、
今でも心の片隅に深く残っている。

この時に幼年なりに深く感銘していたが、
やがて5年過ぎた頃から、生家の地域は急速に都心のベットタウンに変貌し、
夜空に輝く星は、わずかとなり、その後に私は旅行を重ねるたびに、
旅先で夜空を眺めることが多くなった。

しかしながら無学な私は、太陽と月しか解らず、
火星、木星、金星など惑星は、どの辺にあるかは無知であり、
ましてオリオン座、カシオペア座、おとめ座などの星座が、どこにあるの、
と戸惑いながら見つけられないひとりである。

このような私でも、何かしら幼年期で観た輝く星、
そして定年後には心の浄化をしてくれるような数多くの星、
観るのが好きで、できうれば満天の星を秘かに願い続けている。


数多くの星を眺めていると、満天の夜空かしら、と小声で私は呟(つぶや)くと、
満天の星は・・もう少しありますよ、
と近くにいる見知らぬ天文学に詳しそうな男性が教えてくれた。

この後、私は夜空の星たちを眺めていると、赤く光を放つ星を私は見つめた・・。
眺め見つめていると、少し赤い光が移動するので、
何の星かしら、と私は見惚(みと)れていた・・。
この後も、たえまなく星の数々を避けるように移動するので、稀(まれ)な星もあるよねぇ、と感じていた。

そして近くに家内がいるので、
『不思議な星・・』
と私は小声で家内に話しかけた。

『あらぁ・・赤い光で少しつづ動いているわ』
と家内は小声で私に言った。

『そうだろう・・先ほどから見惚れているが・・』
と私は応じた。

『でも・・確実に移動しているし・・飛行機みたい』
と家内は呟(つぶや)くように言った。

『航空機からの夜間照明灯か・・夜間飛行のねぇ』
と私は家内の呟きに応じた。


そして私は広大な夜空を改めて眺めると、数多くの星空の中、
五つばかりの夜間飛行の移動する赤い星を見つけたりし、
この山梨県の里山の夜空でも、夜間飛行で飛び続ける航空機の多さに驚いたりした。

この後、私は家内に、
いろいろと予期しない星も見られたので、良かったよねぇ、
と話しかけて、私たち夫婦は屋上展望デッキを去った。

                              《つづく》

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大泉高原の山里に、錦繍の情景、そして満天の星空を求めて・・。【10.16.~10.19.】第2回

2011-10-20 11:33:08 | 
       第1章  ホテルの屋上展望デッキからの山脈の情景

私たち夫婦は、指定された部屋に入室した後、八ヶ岳連峰の赤岳(2899m)を中核に窓辺から観え、
もとより星空が観やすいところ、と学んできたこともあり、
周辺の山脈(やまなみ)の情景も良いかしら、と思いながら、
デジカメを取りだして、屋上展望デッキに行った。

http://www.daiwaresort.co.jp/yatsugadake/
☆『八ヶ岳ロイヤルホテル』公式ホームページ☆

雄大な八ヶ岳連峰の赤岳(2899m)を中核にした光景を観た後、東方に金峰山(2599m)など、
そして茅ガ岳(1704m)が観えて、その奥に富士山(3766m)が聳え立っていた。

そして南方に点じれば、南アルブスの甲斐駒ケ岳(2967m)、北岳(3196m)などが、
広大な情景が展望できた。

山の愛好者の方たちには、圧倒的に感動する光景かしら、
と登山から遠ざかっている私でも、魅了される情景であった。

そして山脈(やまなみ)の日の出、夕陽の光景も思い馳せたりした。

この間の私は、こうした情景をデジカメで20数枚撮ったりし、
山脈(やまなみ)の空気の流れ、光の粒などのは、無念ながら撮れないので、
せめて心の片隅にと思いを重ねたりしていた。

この後、夜のとばり星空に期待し、私は大浴場に向った。

                              《つづく》


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大泉高原の山里に、錦繍の情景、そして満天の星空を求めて・・。【10.16.~10.19.】第1回

2011-10-20 07:02:18 | 
       序 文  初めて八ヶ岳の大泉高原

私は東京郊外の調布市に住む年金生活の67歳となった身であるが、
家内と共に、初めて八ヶ岳の山里にある大泉高原を10月16日から3泊4日で訪れた。

有力な旅行会社のクラブツーリズムの雑誌に、
八ヶ岳の高原にあるリゾートホテルに三連泊する団体滞在型のプランが掲載されいた。
この『八ヶ岳ロイヤルホテル』リゾートホテルは、
星空が観やすいところ、と何かの雑誌で私は読んだりしたこともあり、
その上、この地域は10月中旬の頃から、
数多くの落葉樹が朱色、黄色などに染め始める錦繍(きんしゅう)の情景が展開すると学んだりした。

こうした理由もあり、私は家内に、
日中は錦繍の情景、そして夜には満天の星空を眺められる・・
独断と偏見の多い私でも、三日間宿泊すれば、一日ぐらいは煌々と輝く数多くの星が見られる、
と家内を勧誘したのである。

新宿駅に集合し、特急『あずさ』を利用して、小淵沢駅で下車し、
ホテルからの送迎バスに乗車し、ホテルに3連泊する間、それぞれ好きな所を見てきて下さい、
滞在の自由プランである。


私は八ヶ岳連峰に関しては、若き学生時代にワンダーフォーゲル部に入部し、
まもない時に横岳(2829m)などを少しばかり登山したが、
もとより新人で余裕のない私は先輩の指導に導かれ、ひたすら昇っていたので、
今としては、記憶はおぼろげである。、
40代の後半に、家内と共に蓼科のリゾートホテルに夏季休暇の時に2泊3日で滞在した時、
ロープウェイに力を借りて、最北端の北横岳(2480m)を登山した後、周辺を歩き廻ったぐらいである。

この間に、私たち夫婦は、蓼科高原に幾たびか旅行し、
あくまで茅野駅からのルートで利用し、観光地めぐりしたりしてきたが、
小淵沢駅からの小海線の甲斐大泉、清里駅の周辺は未知の地域であった。


16日の昼の12時40分に新宿駅の南口前に集合し、
特急『あずさ』に乗車して、午後1時に発車し、小淵沢駅に午後3時に下車した後、
ホテルからの送迎バスに乗車した。
そり後、ホテルのドライバーさんは、私たち一同に、
ホテルの周辺は、平年より紅葉は遅れ、東沢大橋だけは色づき始めました、
と解説されていたので、
私は昨今の自身の行いが悪かったかしら、と心の中で呟(つぶや)きながら、苦笑した。

                              《つづく》

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