第4章 冬の札幌のひとときは、時のゆりかご・・。【2008.12.21~.12.25.】 《前編》
私は東京郊外の調布市に住み、年金生活の5年生の64歳の身であり、
冬の時節、札幌に4泊5日で訪れた。
三度目の冬であるが、初めて『さっぽろホワイト・イルミネーション』を観たり、
市内の各地をゆっくり散策したりした・・。
平年より雪が少ないと報じられて折、
小雪が降ったり、止(や)んだりした中で過ごした期間でもあった。
私には、雪が舞う中を家内と散策したりしていると、
この北国の春、夏、そして晩秋の過ぎた日々に思いを重ねたりすると、
舞う雪の情景は、時のゆりかごのように感じられたのである。
新千歳空港に午後3時半過ぎに、私達夫婦は札幌行きに乗車した。
車窓から里辺を観ると、5センチ前後の雪化粧の景観であった。
そして、雪が舞い降(お)りて、ひとひら、ふたひらと雪の精が空中をさまよいながら、
地上を降り立った・・。
『思ったより・・雪・・少ないねぇ・・』
と私は家内に云いながら、以前に年始の時、そして2月の雪祭りの時の積雪を思い浮かべながら、
住宅街の情景を眺めたりした。
札幌駅から地下鉄に乗り換え、『ススキノ駅』から5分前後歩いた場所に、
滞在するホテルがあった。
今回の旅は、ある旅行会社の企画プランで、
航空料金と宿泊代、そして旭山動物園バス・ツアーも付加された
驚くべ格安な旅費であったので、多少の不安があった。
事前に宿泊するビジネス・ホテル風を調べて、
『こんなに安くて・・ホテルも旅行会社も大丈夫なのかしら・・』
と私は家内に云ったりしたのである。
『ススキノ グリーンホテル 2』にチェック・イン後、入室したのであるが、
このホテルの浴室は洗い場があり、単なる洋バスより遙かに利便性がある。
この後、簡易の滑り止めを靴にセットし、
夜の6時過ぎに、小雪舞い降る中、賑わう街中を歩き、
目的地の大通(おおどおり)にある『さっぽろホワイト・イルミネーション』を観たりした。
私はクリスマスに向けた大規模なイルミネーションの光景は、
生まれて初めて観たが、やはり婦女子の観るものかしら、と思ったが、
こうした市民や私達のような観光客の中に身を置くと、
素直に美麗な装飾も情感があると感じたのである。
そして、市民たちの幼子たちの歓声を聞いたりしていた。
今回の旅で、家内が旭山動物園に於いて、
冬季の大半がペンギンの散歩の際にヨチヨチ歩きが観られるので、
家内が愉しみにしていたひとつであった。
、
私達は北海道には四季折々訪ね、
少なくとも旭山動物園には春と秋の頃に、観たりしているが、
冬季の雪のある時は未知であった。
私達は防寒用の登山靴で防寒フィールド・ジャケット、帽子で、
たとえマイナス15度前後の寒さになっても万全の対策の様相で、
バス・ツアー『旭山動物園1日』の集合場所に8時前に到着した。
道央自動車道の高速道路をバスは走ったが、
途中の休憩地の『砂川SA』でも積雪10センチ前後であった。
この後、雪が降り出し、ときおり風が吹いたりし、
動物園に11時15分過ぎに到着したが、ペンギンの散歩は中止と知り、
やむえず昼食として、東口にあるレストランに入った。
私はもとより動物は苦手であるが、
家内は動物好きで、この日は家内の誕生日であり、
プレゼントの代わりに今回の旅に思い立ったひとつでもある。
レストランの料理は創意工夫があり、
私はビールを呑みながら、誉(ほ)めたりしながら頂いた。
そして、いつものように家内の選定した料理と、
少しづつ交換しながら、食味したりした。
この後、積雪15センチ前後で、再び雪が降りはじめ、微風が吹く中、
園内を観て廻った・・。
掲示の気温はマイナス4度と表示されていたが、
私は寒さを感じることなかった。
そして、アムールの虎、アムールの豹は精悍で凛々しく見えたが、
やはり冬のライオンは哀れである。
私はこのようにしか、動物を観るしかできない身である。
家内は『ペンギン館』はもとより、『アザラシ館』、『北極熊館』を観ている間、
私は休憩所、出入り口にある喫煙所で煙草を喫いながら、
老若男女のしぐさを観ている方に興味があったりしたので、
眺めて微苦笑させられたりしていた。
そして、下方の旭川市の郊外の景観を眺めたりした。
集合の午後3時にバスに乗り込み、旭山動物園にさよならを告げ、
賑わう札幌市に戻ったのは、午後6時過ぎであった。
宿泊先のホテルに戻る時、家内が雪で足を滑らせて、後ろに転倒し、
私は瞬時に助けようとして、私も引きずられるように転んでしまった。
家内が起き上がる時に、後頭部を打ち、めまいをした、と告げたので、
最寄の病院の小児科であったが、診察して貰ったりした。
この後、万一の状況のことを配慮し、24時間体制の脳外科病院も
教えて頂いたりしたのである。
そしてホテルに戻り、30分前後安静した後、今朝からの予定通り、
『ミュンヘン・クリスマス』に行きましょう、
と家内は云い出したので、
私はほっとしながら、身支度を整えたりした。
ススキノの繁華街の賑わう街並みを通り、
大通(おおどおり)の一角にある『ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo』に設置され、
クリスマスの装飾品の土産売り場、飲食店が並んでいた。
そして、飲食店で温めているワインを呑みながら、
ドイツ文化に相応しい田舎料理を立食で頂ただいたりした。
若いカップルが数多くいる中、家内のささやかな誕生日祝いとなった。
この後、家内はクリスタルの小さなサンタの装飾品を記念品として選定した後、
帰路としたが、ススキノにある展望観覧車が観えたりした。
そして、ススキノから、市内の夜景が一望できるので、乗り込んだりした。
《つづく》
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私は東京郊外の調布市に住み、年金生活の5年生の64歳の身であり、
冬の時節、札幌に4泊5日で訪れた。
三度目の冬であるが、初めて『さっぽろホワイト・イルミネーション』を観たり、
市内の各地をゆっくり散策したりした・・。
平年より雪が少ないと報じられて折、
小雪が降ったり、止(や)んだりした中で過ごした期間でもあった。
私には、雪が舞う中を家内と散策したりしていると、
この北国の春、夏、そして晩秋の過ぎた日々に思いを重ねたりすると、
舞う雪の情景は、時のゆりかごのように感じられたのである。
新千歳空港に午後3時半過ぎに、私達夫婦は札幌行きに乗車した。
車窓から里辺を観ると、5センチ前後の雪化粧の景観であった。
そして、雪が舞い降(お)りて、ひとひら、ふたひらと雪の精が空中をさまよいながら、
地上を降り立った・・。
『思ったより・・雪・・少ないねぇ・・』
と私は家内に云いながら、以前に年始の時、そして2月の雪祭りの時の積雪を思い浮かべながら、
住宅街の情景を眺めたりした。
札幌駅から地下鉄に乗り換え、『ススキノ駅』から5分前後歩いた場所に、
滞在するホテルがあった。
今回の旅は、ある旅行会社の企画プランで、
航空料金と宿泊代、そして旭山動物園バス・ツアーも付加された
驚くべ格安な旅費であったので、多少の不安があった。
事前に宿泊するビジネス・ホテル風を調べて、
『こんなに安くて・・ホテルも旅行会社も大丈夫なのかしら・・』
と私は家内に云ったりしたのである。
『ススキノ グリーンホテル 2』にチェック・イン後、入室したのであるが、
このホテルの浴室は洗い場があり、単なる洋バスより遙かに利便性がある。
この後、簡易の滑り止めを靴にセットし、
夜の6時過ぎに、小雪舞い降る中、賑わう街中を歩き、
目的地の大通(おおどおり)にある『さっぽろホワイト・イルミネーション』を観たりした。
私はクリスマスに向けた大規模なイルミネーションの光景は、
生まれて初めて観たが、やはり婦女子の観るものかしら、と思ったが、
こうした市民や私達のような観光客の中に身を置くと、
素直に美麗な装飾も情感があると感じたのである。
そして、市民たちの幼子たちの歓声を聞いたりしていた。
今回の旅で、家内が旭山動物園に於いて、
冬季の大半がペンギンの散歩の際にヨチヨチ歩きが観られるので、
家内が愉しみにしていたひとつであった。
、
私達は北海道には四季折々訪ね、
少なくとも旭山動物園には春と秋の頃に、観たりしているが、
冬季の雪のある時は未知であった。
私達は防寒用の登山靴で防寒フィールド・ジャケット、帽子で、
たとえマイナス15度前後の寒さになっても万全の対策の様相で、
バス・ツアー『旭山動物園1日』の集合場所に8時前に到着した。
道央自動車道の高速道路をバスは走ったが、
途中の休憩地の『砂川SA』でも積雪10センチ前後であった。
この後、雪が降り出し、ときおり風が吹いたりし、
動物園に11時15分過ぎに到着したが、ペンギンの散歩は中止と知り、
やむえず昼食として、東口にあるレストランに入った。
私はもとより動物は苦手であるが、
家内は動物好きで、この日は家内の誕生日であり、
プレゼントの代わりに今回の旅に思い立ったひとつでもある。
レストランの料理は創意工夫があり、
私はビールを呑みながら、誉(ほ)めたりしながら頂いた。
そして、いつものように家内の選定した料理と、
少しづつ交換しながら、食味したりした。
この後、積雪15センチ前後で、再び雪が降りはじめ、微風が吹く中、
園内を観て廻った・・。
掲示の気温はマイナス4度と表示されていたが、
私は寒さを感じることなかった。
そして、アムールの虎、アムールの豹は精悍で凛々しく見えたが、
やはり冬のライオンは哀れである。
私はこのようにしか、動物を観るしかできない身である。
家内は『ペンギン館』はもとより、『アザラシ館』、『北極熊館』を観ている間、
私は休憩所、出入り口にある喫煙所で煙草を喫いながら、
老若男女のしぐさを観ている方に興味があったりしたので、
眺めて微苦笑させられたりしていた。
そして、下方の旭川市の郊外の景観を眺めたりした。
集合の午後3時にバスに乗り込み、旭山動物園にさよならを告げ、
賑わう札幌市に戻ったのは、午後6時過ぎであった。
宿泊先のホテルに戻る時、家内が雪で足を滑らせて、後ろに転倒し、
私は瞬時に助けようとして、私も引きずられるように転んでしまった。
家内が起き上がる時に、後頭部を打ち、めまいをした、と告げたので、
最寄の病院の小児科であったが、診察して貰ったりした。
この後、万一の状況のことを配慮し、24時間体制の脳外科病院も
教えて頂いたりしたのである。
そしてホテルに戻り、30分前後安静した後、今朝からの予定通り、
『ミュンヘン・クリスマス』に行きましょう、
と家内は云い出したので、
私はほっとしながら、身支度を整えたりした。
ススキノの繁華街の賑わう街並みを通り、
大通(おおどおり)の一角にある『ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo』に設置され、
クリスマスの装飾品の土産売り場、飲食店が並んでいた。
そして、飲食店で温めているワインを呑みながら、
ドイツ文化に相応しい田舎料理を立食で頂ただいたりした。
若いカップルが数多くいる中、家内のささやかな誕生日祝いとなった。
この後、家内はクリスタルの小さなサンタの装飾品を記念品として選定した後、
帰路としたが、ススキノにある展望観覧車が観えたりした。
そして、ススキノから、市内の夜景が一望できるので、乗り込んだりした。
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