今朝6時少し前、家内の父の命日は7日であり、
家内は墓参を兼ねて1泊2日の短き慰安旅行に行くので、
私は家内の旅行バックを持ち、家内とバス停まで行った。
家内の父は、私が定年退職であった2004(平成16)年の秋の直前に亡くなり、
早くも8年目を向えることとなる・・。
10数年前、体調の不良で精密検査した結果、腎臓のガンが発見され、
家内の母の要望で、当人には悪性の腫瘍と伝えながら、
片方の腎臓を摘出した後、5年間は入退院を繰り返していた・・。
私たち夫婦は、家内の父、母と4人で、
家内の父が初めて入院する以前から、私は現役のサラリーマンの多忙の合間に、
ときおり2泊3日前後の旅行に誘ったり、花見などに行ったりしていた。
その後の入退院を繰りかえしていたが、体調が良かった時、
やはり温泉滞在の旅行をしたりしていた。
私は家内の父、母が万一寝たきりになった時、
のちの思いに、と思って頂ければ良いかなぁ、
と思いながら旅先のひとときを私共は楽しんだりした。
家内の父は、長年連れ添った妻と娘が交互で、夜を徹して看病されながら、
最期となった入院の時、1ヶ月後に大学病院の個室で亡くなった。
そして仮通夜の日、前日の死去に伴い病院、葬儀の関係者など話し合った後、
家内が早朝に自宅に戻ってきた・・。
台風のような風は強く、豪雨の一日となった。
家内に2時間ばかり仮眠をしてもらった後、
私たち夫婦は、喪服を濡らすわけにいかないので、タクシーで遠方の葬儀所に向かった。
『お父さんも・・お母さんに長年看病して貰ったり・・
お母さんも睡眠時間も削って、心身共々尽くしたのだから・・
後悔はないと思うよ・・』
と私は疲れた顔立ちの家内に私は言ったりした。
タクシーは雨が激しく降る中、我が家の調布市の外れから都心の高速道路を疾走し、
やがて千葉県の八千代台市に向かった。
それからの日々は、仮通夜、通夜、本葬、告別式、初七日と慌しいを私共は送った。
家内の母は、お墓を千葉県の木更津の付近に買い求めていたので、
四十九日の法要、納骨を終わった後、
家内の母と家内と私は、お寺の付近の最寄駅の延長にある亀山湖で、
温泉観光ホテルに3泊4日で滞在した。
そして家内の母は、一人住まいの生活になったので、
この時以来、年末年始は私たちの自宅に5泊前後泊まって頂き、
ときたま温泉滞在旅行に誘って行ったりしている。
家内は殆ど毎晩、実家と電話で話し合ったりし、
或いは季節が変わるたびに5日前後は実家に泊まっては、
母と娘で他愛ない話をしたり、雑事をしている。
私は死者には敬(うやま)うが、かといって3回忌、7回忌、13回忌と続く法事には、
生きている人の慰めと思っている。
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、一代限りの身の為か、
私は家内には、俺が死んだ時は家族葬で、和花と音楽に包まれて、出来うる限り質素にして貰いたい、
とここ10年ばかり言ったりしている。
そしてお墓は要らず、死者は土に還る、という強い思いがあるので、
樹木葬のある墓地の里山に埋めて頂きたい、と私は独断と偏見である。
その後、四十九日の納骨が終われば、
何らかの雑木の下で永久に安らかに眠る、という考えの持ち主である。
そして残された人は、温泉滞在の帰りの気が向いた時、お線香の一本でも良いと思っている。
こうした思いもあり、家内の父の新盆の時は、
私は自宅で留守番役をして、家内の母は、独り住まいとなっているので、
こうした機会に家内と家内の妹に囲まれながら、
娘の2人と他愛なくのんびり過ごすのも良いと思い、
近くの館山温泉観光ホテルに家内たちと3泊4日をして貰ったりしていた。
しかし、さすが一周忌だけは、家内に付いて私は法要にでかけた。
この時は、家内の妹は多忙の時であったので、
房総半島の白浜温泉観光ホテルで、私たち3人は4泊5日で滞在した。
これ以降は、私は家内の父の法要は、
おとう〈義父〉さんとは、生前の旅行先で楽しみを分かち合ったから、
心の思いは済んでいるので、一周忌が最後と言い、後は家内にまかせている。
そして2回忌からは、家内ひとりで参列した後は、
家内の母と家内、家内の妹の3人で慰安旅行をして貰っている。
養老渓谷の滞在から始まり、その後は犬吠崎、青堀、養老渓谷などの各地に、
いずれもお墓から程近い周囲の観光温泉ホテルで宿泊している。
今朝、家内が父の命日に伴いささやかな慰安旅行に行くので、
私は家内をバス停まで見送ったが、
家内はバスに乗り込み、車内から家内の笑顔と小さく振る手で、
私の身勝手な論理で世間をどこまで・・と思い返したが、せんなきことと思っている。
帰宅後、雨戸を開けたら、金木犀(キンモクセイ)は満開となり、
金木犀の香りが居間まで漂(ただよ)い、私は齢を重ねるたびに過ぎ去り日々は早い、
と感じたりしている・・。
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