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必要



阪神大震災から26年。そして3月には東日本大震災10年目を迎える。
あの未曽有の地震直後に感じたのは、世の中で最も価値のある仕事は、医者、看護師、救急救命士、消防士、警察官、自衛隊など、人の命を助ける仕事なのではないか。それに比べれば自分の仕事なんて不要不急の最たるものではないか。生活必需食品ではないお菓子とジャムという嗜好品を作ることを仕事にしてるのでそう思ったけど、他の仕事(作家さんとか)でも同じことを感じた人がいるらしい。
ただ、大きな災害が発生して72時間以内は特に上記の仕事をする人は必要不可欠なのだけど、日にちの経過とともに現場で必要とされる仕事も変化していく。がれきを撤去して道路を通すための重機を扱える人も必要だし、毎日のお腹を満たす食料を確保して料理する人も必要。
年月が経ち、災害の記憶が薄れてきた頃耳に入ってきた被災当事者さんの話で印象に残ったのは「被災直後は、炊き出しとか支援物資の缶詰めとかに命を救われたのは事実だけど、正直言うと甘いものやお酒も欲しかった」「必要な支援物資送りますよと言われても”甘いものやお酒が欲しい”と言うのが後ろめたかった」という話。生きるために必要なのは栄養素のみならず。甘いものは嫌いだから酒さえあればヨシという人もいるかもしれないし、私のように甘いものもお酒も両方欲しいという人もいるかもしれない。糖尿病やアルコール依存症の人もいるから大規模避難所では難しいかもしれないけど、自治会など顔見知りの間柄のコミュニティなら思案事項だと思う。
今月再びコロナ緊急事態宣言が発出され「不要不急は控えて」という言葉にげんなりする一方で、あれほどGOTO旅行!GOTO外食!と声高に推した後一転して飲食店だけを感染増加防止のターゲットにするのが解せない。何故会話しない個人での食事まで自粛させるのか。
確かに今コロナ禍で現場最前線にいる医療従事者さんや保健所職員さんは戦場状態にあるかもしれない。でもそうやって人を助ける仕事をしている人を、癒し励ますのに甘いものやお酒などの嗜好品が役に立つかもしれないし、リフレッシュして元気を出すためには不要不急の矛先になりがちな娯楽が必要かもしれない。さらに音楽や文化芸術にまつわる仕事はそれらの仕事に従事しない人にとっても必要不可欠。例えわずかでも誰かの役に立つかもしれないという気概を失わないようにしたい。

★お知らせ★1月30日(土)11時半~15時ご近所の自家焙煎珈琲豆店「鈴家」さん
店頭(屋外)にて出張販売させて頂きます。

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