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忘れないこと

杜屋販売会イベント「暮らしの菓音」も次回で三回目となる。
回を重ねるごとに、一番準備が大変だったのはやっぱり一番最初だったと思う。
とは言っても通常業務と並行してイベント準備を進めるのは簡単ではない。
(かく言う私は学校生活で部活と勉強を両立出来なかったタイプ)

「早く準備を進めなくちゃ~」と4月から焦っていたわりに手つかずだったのは
自分自身の気持ちの切り替えが上手に出来なかったからだと思う。
3月11日以降、震災のことが常に頭の片隅から離れない。
そして5月頭に宮城県沿岸の津波被災現場を訪れた翌日静岡の家に帰宅して、
こちら静岡の日常生活があまりにも平和で平穏で、逆に違和感を感じた。
「こんな当たり前に普通に暮らしていていいのかな」と。
気仙沼で同じボランティアした方の中にもどうやら同じ思いを抱かれた方がいたようだ。

時を同じくして、宮城県にお住まいのお二人のお客様と
ご注文の件を含めてメールのやりとりをさせて頂いた。
ぱちっとスイッチを入れ替えるように気持ちの切り替えが出来るわけではない。
「忘れないこと」が大事なのだとあらためて思った。
宮城県のお客様からのメール、一部抜粋して紹介させて頂きます。

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実際の風景を見た方とテレビの箱でしか見てない方とでは、
大きな差が出来てしまったと思っています。
今回志津川に行かれたということで、見て感じたことを
ブログに載せて下さり、嬉しく思っています。
私が被災者というわけではないのですが、今は忘れ去られるということが、
本当に怖くてたまりません。テレビも元に戻ってきてますし・・。
震災直後から津波被害の有る無しでの温度差は、親しい人との間でも大きいものです。
戦後や阪神大震災、ありとあらゆる災害の被災者や何かの被害者の方が
よく言われていた言葉を改めて、本当に身を持って感じています。
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テレビ番組が元に戻るにつれて,私も「忘れられてしまう」と感じていました。
それがいかに不安になるか,今まで考えもしなかった感情です。
同時に,もう震災特集番組はたくさんだ・・・と思う自分もいます。
自分自身で「忘れないこと」が大事なんだ・・・,となんだか救われた思いです。
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「災害を忘れないこと」は、当たり前のことへの感謝につながる。
日々の暮らしを少しだけ彩り、楽しむということ。
そういう気持ちで、第三回暮らしの菓音の準備も楽しんで取り組もうと思います。
収益の一部は、前回同様東日本大震災の支援金へ充てます。
そうすれば暮らしの菓音を続ける限り震災のことを完全に忘却することもない。


杜屋販売会+αイベント「暮らしの菓音(カノン) vol.3」

 ◆ 日時 : 6月19日(日)12:30~16:00
       (ピアノ&チェロ演奏 13:30~/15:00~)
 ◆ 会場 : 磐田市福田「ドルチェ倉庫」
 ◆ 主催・お問い合わせ : 焼き菓子&マーマレード 杜屋

駐車場について会場アクセスフライヤー
コメント ( 2 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
本当にそうですね・・ (ようこ)
2011-05-23 22:07:06
いつもブログを楽しく拝見させていただいてますが
久しぶりにコメントさせていただきます*^^*

『忘れないこと』って本当に大切ですね。
そして普段の生活がどんなにありがたいことで
尊いことかを今回の震災で学ばなければいけないことかもしれませんね。

うちの夫も復旧支援で2週間ほど被災地へ行ってきました。
急務と言うことで行った場所は沿岸部の被害のひどかった地区でした。
そして夫の言った言葉も『いくら写真やテレビで見ても、このひどさは行ってみた人にしかわからない』でした。

毎日の仕事に加えて、味わったことの無いストレスに
帰ってからしばらくは普通の生活を送ることに少し困難になっていましたし。。

杜屋さんの今回の被災地での活動はきっときっと
よい糧になりますね。
暮らしの菓音の成功、心よりお祈りしています。
またチャリティー販売がありましたら協力させてください。
準備大変ですが頑張ってくださいね。
体もご自愛ください^^
 
 
 
ようこさま ()
2011-05-23 23:01:45
こんにちは。コメントありがとうございます。

自分の目で見るということがこれほど大きいことだと、
今回初めて知ったような気がします。
想像力が豊かというよりも妄想癖の強い私は
本や映像、人の話だけで全てを知ったような気分に陥ってましたが
現場はまるで現実ではないようでした。

意識すれば出来ることのひとつが「忘れないこと」かなと、
時の流れとともに、悲しみや恐怖なども忘れることが出来るのが
人間の性質のいいところでもありますが
無意識に忘却の彼方へ葬り去るのではなく
無事な自分が意識して現場を忘れないようにしようと思うのです。
 
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