FXと暗号資産(Crypto)とゴールド(金)についての随想です。コメント欄は承認制になっています。
やまはFX・Crypto



新ドルが来年発行されるとする。そして、旧ドルとの交換比率は1:2とする。これが仮に来年のある日に発表されたとする。この場合のFXはどうなるか、考えてみる。
 
まず新ドルをドルのままの名称にすると混乱が大きい。旧ドルでポジションをとったものと、新ドルでのポジションが混在することはシステム上極めて問題がある。多分、新ドルにはAMEROのような新しい名前がつくだろう。為替市場は一定期間停止したあとポジションはそのままに再開される。旧ドルはドルのまま残し、ただし、ポジションの上では、一気にドル円レートがたとえば50円になったようにして全ての記録を書き換える。ドル円ロングは半分のレートで評価され、ドル円ショートは逆に差益が増えることになる。たぶん、大半のドル円ロング(ドルストレートでのドルロング)はロスカットされるだろう。
 
AMEROは新たに通貨が増えたものとすればよいので、その日からアメロ円や、ユーロアメロなどのペアを増やせば問題ない。ポジション取りもそれによる。だから、しばらくの間は、ドル円50円というペアと、アメロ円100円というペアがシステムの上で併存することになる。おそらく大半のドル円50円のペアのうち、ロングはロスカットされてしまうだろうから、ドル円は、ショートポジションだけが残る。期限を切って、ドルの取引は停止されるので、それまでにポジションを閉じることが要求されることになる。その後は、アメロ円の取引だけが継続する。
 
以上がもっともスムーズにドルから新ドルへの移行をこなすことのできる方法だと思う。他の要素があればぜひご教示いただきたい。なにしろ基軸通貨が新たに発行されるという近代史で今までに例のないことであるので、想像力をたくましくするしかないのである。




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感謝祭の4連休が終わっていよいよ為替も本格的に動き出す。年末相場の到来である。現在、相場を動かすと考えられる要因は次のようなものであろう。

1 ドル安(米国のドルへの信認の低下による円やユーロとの相対的なドルの地位の低下。FF金利の利下げ予定。金価格の高止まり。)
2 円安(NY株の連騰に見られるリスクの低下。オバマ政権への期待による。)
3 円高(アメリカの金融への根本不安。)
4 欧州通貨安(ヨーロッパの景気の本格的悪化。ECBの利下げ予定。)

これらは相互に矛盾するものもあり、そのどれが強くでてくるかによって異なってくる。テクニカル的にはどの通貨も保ち合い状態でありすぐにどちらに動くとも断定しにくい。中期的にはドル安・円安を示唆する動きが多い。

今週も予想しにくい状態であるが、これらのうち1が恐らく一番大きな潮流であると思うので、基本はここにスタンスを置きたい。よってユーロドルは1.25以下には下がらないと見る。また、先週にかなり円高になったため、今週は3よりは2がやや強くなり円安方向が見られると考えている。GMの救済について何らかの方向性が示されることがきっかけになるのではなかろうか。

なお、来年には新ドルの発行によってドルの実質的切り下げが行われることはほぼ間違いないと考えるようになった。その際には、旧ドルや旧ドルによる契約はすべて、例えば半額に評価されることになる。となると、FXでのドル円のロングも、おそらくドル円がたとえば50円くらいになったとして評価されることになると思う。
 
一週間ぐらいの為替相場の休みがあって、開いたところでそういう評価となるため、持ち越したポジションはその値になるはずなので、ドルロングをしているポジションはロスカット、しかも、大きく値を飛ばしたところでの約定となり、とんでもない大損失を招く可能性がある。逆にユーロドルロングやドル円ショートはとんでもなく大利益になる可能性がある。一挙に倍である!!笑
 
クロス円についてはドルが動くだけなので、当初の評価には変化がない(例えばオージーと円との関係は同じ)と考える。例えば、オージー円なら、ドル円とAUDUSDの合成であるから、ドル円が半額になり、逆にAUDUSDは倍額になるので、指さし引き同じであることになるはずだ。もう少し考えてみたい。

とにかく来年は何が起こるか想像もつかないので、想像力と情報力をつけて、生き残ってゆきたいものである。100年に一度の世界経済の歴史に残る年、それは2009年になるだろう。


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