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独眼竜政宗 37年前

2024-05-30 | Weblog
4Kで再放送が始まったので、外付けハードディスクにて録画を続けている。37年前の大河だが、翌年放送された武田信玄と並び、戦国大河の傑作中の傑作だろう。とにかく俳優がいい。というより作品の良しあしは俳優と脚本だけが決めるのである。渡辺謙の政宗ももちろんよかったが、私が好きだったのは重臣である片倉小十郎(西郷輝彦)と伊達成実(三浦友和)で、この2人が常に政宗に寄り添って3人の会話で芝居を構成していたところである。
独眼竜政宗はドラマチックなネタに溢れ心に刺さるシーンも多かった。思い出せるだけでも次のとおりだ。幼時に疱瘡で片目を失うこと、父の伊達輝宗(北大路欣也)が敵方に拉致されてしまい、やむなく父ごと敵を鉄砲で撃ち殲滅したこと。天下取りの方策に関する意見違いで成実が出奔してしまうのだが、家臣への伝達ミスでその妻子を殺めてしまい政宗が苦悶すること、小十郎が成実を密に訪問して帰参を促すも成実は首を縦に振らないこと。しかしある合戦中に成実は一人で帰参し、政宗とも和解することろ、小田原参陣が遅くなり秀吉に伊達家が潰されることを危惧した実母(岩下志麻)によって政宗が食に毒を盛られること、その代償として実弟(岡本健一)を政宗が自ら斬ること、秀吉(勝新太郎)に死に装束で面会してその度量に呑まれてしまうところ、娘(沢口靖子)の嫁ぎ先の松平忠輝(真田広之)がバカ殿で暴れること・・。など。他にも、守役の竹下景子、正妻の桜田淳子、宿将鬼庭左月のいかりや長介、その息子の茂庭綱元に村田雄浩、家康には当たり役の津川雅彦、そして伊達の宿敵である最上義光を原田芳雄が演じた。まさに綺羅星のごとくの配役であった。

母に毒を盛られたことに気づいた政宗は、母からもらい大事にしていた水晶の数珠を膳に叩きつける「さらばでござる!」。なおこの数珠は無事に修復され、後年に母と再会したときに母に披露している。

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