Wilhelm-Wilhelm Mk2

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お花見

2008-04-07 | Weblog
 週末はお花見に費やした。今年の桜は特別に綺麗だったように思う。お花見しているときの日本人が一番日本人らしい。クリスマスなどの輸入フェスタで騒ぐ前に、自国の季節の行事をきちんと味わうべきだ。今年は色々と花の名前を覚えよう。

 10年ぶりに音楽の友を買った。ウィーンフィルの特集が組まれており、各コンマスのインタビューが面白かった。どのコンマスも、最近の若手の指揮者は自分を売り出すために他人と変わったことをしたがり、すぐにレパートリーがつきて消えていくと言っていた。そして、キュッヒル氏のラトル嫌いは相変わらず。それにしても、正団員は月に17公演もオペラに出る規定とは・・・ウィーンフィルの演奏会も含めると、団員は月に数回しか休みがないらしい。ほとんど毎日、同じメンバーで楽器を弾き詰めということか。しかし、だからこそ、あの独特の響きが生まれるんだろうな。古い伝統を伝える世界唯一のオーケストラとして、今後もこのままのスタイルで続けて欲しい。

 ラトルのハイドンを聴いた(ベルリンフィル)。速い、そして汚い。ただの曲芸披露でしかない。さらに、その曲芸がイマイチだった。あのテンポではベルリンフィルでも美しさを保って演奏はできないようだ。これを聴いた後にベーム盤を聴くと、倍ほどにゆっくりに聞こえるが、早回しから受ける昂奮はこちらのほうが上というのが面白い。

 最近ギリシア文化に興味がわいてきている。人間という生物のデフォルトの美的感性がストレートに表現されていると思う。古いから現在より劣っているとか、近代だから古典より進化しているなぞという考え方は間違っている。人間の感性は、この数千年間なにも進歩していない。逆に、宗教やアカデミズムの誘導のせいで、目を曇らされているように感じる。

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