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象牙なんていらない

2016-10-26 | Weblog
 先月、ワシントン条約会議において、日本は象牙を違法に販売しているとのことで、国内の象牙市場を閉鎖するように勧告された。そのとき日 本政府は、「日本は条約にのっとり、条約発効前(1989)のストックの象牙および、その後死んだ像の象牙として正式に輸入されたものだけを管理下において適正に処理している」と反論した。しかし昨日、京都の古物商が無登録の象牙をオークションで売買したということで書類送検となった。まあ、条約会議の指摘通り、日本は象牙密輸の温床になっていることが証明されたわけだ。そしてどうせこれは氷山に一角に過ぎないと思う。実は国内での象牙の需要はそれほど高くない。需要が髙いのは、予想通りにお隣の「中国」である。高度成長期の中国では象牙の印鑑をもつことがステイタスなのだとか。確かに日本でもそういう時期はあった。しかし、現在の日本では年寄り(老害)はさておき、若い世代の中で象牙にあこがれをもつ人は少ないだろう。確かに象牙はよい素材だ。楽器にも使われるくらいだし。しかし、そのためだけに希少生物を殺戮していいものではないだろう。私は印鑑システムそのものにも反対なのだが、印鑑の素材なぞ、アクリルでもステンレスでも何でもよい。
 清原の麻薬事件でも述べたが、この象牙問題の裏には、象牙を密猟して得た金がテロリストの資金源になっていることである。つまり象牙の製品を買うとそれはテロリストを援助していることになるのである。その点からはも、象牙売買は日本は停止すべきなのだ。象牙がなくなって困る人は誰か?象牙彫刻をしている彫刻家ぐらいしか思いつかない。象牙彫刻は素晴らしいものだから、現在日本にある「公式」ストックはッすべて彫刻家に譲渡し、一般人は象牙から完全に縁を切るべきなのである。

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