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帝王学としての楽器 

2021-09-03 | Weblog
今読んでいる「北朝の天皇(中公新書)」の中に面白い記述があった。中世の天皇は「帝王学としての楽器素養」が求められていたそうだ。楽器は主に琵琶そして笛だったそうで、ちょっと嗜むレベルではなく秘曲を伝授される域に達する天皇も多かったようだ。例えば、芸事・色ごとに勤しんだ後醍醐天皇などは琵琶と笛の両方とも得意だったようだ。貴族の頂点である皇族が雅な楽器のひとつぐらい嗜むことは、まあ当然だったのだろう。古代ギリシャでもそうだったように。
現在の皇族ではというと、天皇陛下はビオラ、上皇陛下はチェロ、美智子様はピアノ(かなり上手い)、愛子様はチエロを弾かれる。確か雅子様もピアノが弾けたはず。黒田清子様は日本舞踊(名取試験合格)が得意である。しかしながら将来天皇を2人も輩出する予定の秋篠宮家が楽器(音楽)を嗜んでいる情報は全く聞いたことがない。へそ出しでヒップホップダンスに興じている内親王はいるが・・。皇族から雅な音楽が消える日が遠からずやってくるのだろう。