Wilhelm-Wilhelm Mk2

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ショパン ピアノ協奏曲

2009-10-06 | Weblog
 「のだめ」がそろそろ終了するそうですね。潮時かもしれません。最新刊でのだめが初めて公衆の前で弾いた協奏曲がショパンの協奏曲(1番)。私も子供のころから愛聴している曲です。ショパンはピアノに特化した作曲家なので、オケ関係者の間ではこの曲の認知が非常に低い、もしくは管弦楽の使い方のつまらなさから非常に評判の悪い曲です。弾き手側の好き嫌いと曲としての出来具合は全く別の話で、この協奏曲はクラシック音楽の中における名曲中の名曲だと思います。ショパンならではの甘く、そしてどこか頽廃的でけだるい旋律がたまりません。1番というけど実際は2曲目の協奏曲で、2番と言われてるほうが(こちらも名曲ですが)先に書かれています。どちらも20歳前後に書かれた作品です。天才ですね。私の好きな演奏はアルゲリッチ・アバドの録音。ちょっと健康的過ぎるかもしれないけど、若きショパンの溢れ出る情熱をダイナミックに表現していて好きです。嫌いな録音は、世間的には「決定版」として有名なツィメルマンのもの。ポーランド生まれということで「俺こそショパンの正統派」みたいな押しつけがましさがきつい。不自然で無理のある解釈・テンポ感に全く乗ることができませんでした。ツィメルマンは計算高さが鼻について嫌なんだよな・・・。他のロマン派の協奏曲としては、リストのものが有名だけど、こちらには全く乗れません。リストは派手なピアニストだったようですが、作曲家としてはショパンの足下にも及びません(まあ本人もその辺りはわかっていたようで、ショパンの曲をグロテスクに編曲して演奏会したりしていたそうです。)。シューマンの協奏曲は素晴らしいですね。

 ここ2,3日のように天気の悪い日の夜は、部屋の照明を落とし気味にして、マズルカなどをちょっと古い録音(コルトーとかフランソワとか)で聴くのが乙です。