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静嘉堂(せいかどう)文庫美術館

2010-10-26 | ア-トな話し
以前から行きたかった美術館である。
目的は、曜変天目(稲葉天目)<国宝>である。
年間何回か展示会があるが、必ずしも毎回曜変天目が展示されるわけではない。

東急田園都市線二子玉川駅よりバスなので大阪から行くにはアクセスが悪い。

静嘉堂文庫は、岩崎弥之助(兄は三菱創設者である岩崎弥太郎)が1892年頃、自邸内に創設した文庫「静嘉堂」を起源としており、静嘉堂の名は『詩経』から採られた弥之助の号に由来する。弥之助死後、その子岩崎小弥太は父の遺志を受け継いで文庫を拡充し、1924年に世田谷区岡本にある弥之助の墓の隣接地に桜井小太郎の設計で静嘉堂文庫を建設、広く研究者への公開を開始した。

岡本の高級住宅街にあり、バス停を降りてから敷地内をかなり歩いて(数百メートルはある丘の上)美術館にたどりつく。
さすが旧三菱財閥という感じである。


曜変天目(稲葉天目)<国宝>
素晴らしい。ちょっと小ぶりですが。

曜変天目茶碗は、現在の中国福建省建陽市にあった建窯で作られたとされる。現存が確認されているものは世界でわずか3点しかなく、そのすべてが日本にあり、3点が国宝。いずれも南宋時代の作とされるが、作者は不詳である。形状、大きさがいずれも酷似していることから、同一人物の作ではないか、とも言われる。

ここにあるのは、稲葉天目の通称で知られ、曜変天目茶碗の中でも最高の物とされる。元は徳川将軍家の所蔵で、徳川家光が春日局に下賜したことから、その子孫である淀藩主稲葉家に伝わった。そのため、「稲葉天目」と呼ばれるようになった。その後、三菱財閥総帥の岩崎小弥太が入手したが、岩崎は「天下の名器を私如きが使うべきでない」として、生涯使うことはなかったという。現在は静嘉堂文庫所蔵。 国宝。



上から

3つの内、2つ見ました。
藤田美術館はこちら

もうひとつは、国宝ながら非公開。
大徳寺龍光院蔵

今回開催の展覧会から

中国陶磁名品展 part1
2010年 9月25日(土)~12月5日(日)

時代別と。その陶磁が制作された場所、つまり「窯」別に区分けされて展示されています。

「古代-新石器時代~北魏時代(6世紀)」、「唐三彩など(7から8世紀)」、
「定窯(11~12世紀)」、「磁州窯(11~13世紀)」、「耀州窯(11~12世紀)」、
「鈞窯(12~15世紀)」、「建窯(宗の時代12~13世紀 曜変天目)」、
「南宋官窯(12~13世紀)」、「龍泉窯(11~15世紀)」、
「景徳鎮窯(11~17世紀)」、「漳州窯(17世紀)」、
「宜興窯(18~19世紀)」



重美 三彩鴨形容器 唐時代


油滴天目茶碗 重要文化財 建窯

油滴天目茶碗の一部を曜変天目茶碗と呼んでいる。



青花黄彩雲龍文盤 乾隆銘 清時代
 黄色が鮮やかです

重美 青花胭脂紅龍鳳文瓶 乾隆銘 清時代

素人がみても素晴らしい作品の数々である。

注釈
乾隆銘とは
中国陶磁器発展のピークと言われる清時代 
乾隆帝時代の官窯作品を表す表示。レベルが高いと言われる

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