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西洋の青 プルシアンブルーをめぐって

2007-08-13 | ア-トな話し
面白い展覧会が神戸市立博物館で行なわれている。2007.7.21~9.2
夏休み親子博物館という企画展と同時開催。
入館料は600円、団体は半額の300円。アサヒメイトの会員は団体料金なので300円で見てきました。
ちょっとした絵画ファンなら、絵画における「青」は古来から高価な材料であることはご存知だと思います。
大好きなフェルメールも「青」をうまく使っています。あの青は、ウルトラマリンブルーと言って、材料はラピスラズリという天然石です。

1704年にベルリンで発見された合成顔料がプルシアンブルー。
今回、科学分析でプルシアンブルーを使った作品を紹介して行こうという面白い企画である。

日本の絵で青が強烈に印象に残っているのは、タイトルの絵でないでしょうか?
葛飾北斎の富嶽三十六景 神奈川沖波裏。
今回の調査で、藍とプルシアンブルーが使われていることが分かった。
(濃い青のところがプルシアンブルー)
日本では、6世紀以前には青の顔料はなかったというのが定説。
藍銅鉱という鉱物から「群青」という顔料が出来たのは7世紀。高価であったために代用として、「藍」が用いられた。
19世紀に人造ウルトラマリンブルーが出来て「青」の問題が解決した。
それまでは、プルシアンブルーが西洋から徐々に伝わって来た。



平賀源内 「西洋婦人図」
襟元の青に、プルシアンブルーが使われていることが分かった。
頭飾りの方は、「藍」が使われている。



「空がこんなに青いのは」と名付けられたコーナーにあるのは、若杉五十八の「西洋人物図」の5連作。住友資料館蔵
ふんだんに、プルシアンブルーが使われている。

「空がこんなに青いのは.....プルシアンブルーのおかげです..ということね」

メモをしっかり取っている学生風の人もいます。
少し雰囲気の違う、こんな展覧会も、面白い。
所蔵作品だけで、お茶を濁さずに、あちこちから借りて普通の展覧会並みの迫力ある展示になっています。

ところで、ここは「特別展」が行なわれるので、よく来ますが、元来は、「博物館」です。今回は時間があったので見てきました。
国宝が21点もあります。
偏っているのが難点ですが、銅鐸が14点、銅戈が7点。いずれも桜ヶ丘町出土の品。常設展示されています。
学校で習った銅鐸を見てみますか。
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