武田百合子「犬が星見た――ロシア旅行記」読了
以前、FM愛知の「メロディアス・ライブラリー」でも紹介されていたものです。この前に読んだ小川洋子のアンソロジーに収められていた同作家の「薮塚ヘビセンター」のなんともいえないユーモアに触発されて本書を手に取ってみました。
武田泰淳、百合子夫妻と、泰淳の親友でもある中国文化研究家の竹内好氏との三人のロシア旅行記であります。
一行は船で横浜を出航し、太平洋を北上、津軽海峡を通ってソビエト連邦(当時)のナホトカへ着きます。そこからユーラシア大陸のど真ん中、中央アジアを横切り、レニングラード、モスクワを経てストックホルムに入り、コペンハーゲンまで行き、帰りは飛行機でアンカレッジを経由して日本に帰ってくるという、一ヶ月近い大旅行なのであります。
これが日記風に綴られているのですが、武田百合子の観察眼がすごいですね。以前読んだ「富士日記」で、それは充分に感じてはいたんですが、本書もすごい。なんというか、身も蓋もない感じの文章なんですね。そこが妙におかしく、またリアルで思わず笑ってしまいます。
面白い本を読ませてもらいました。
以前、FM愛知の「メロディアス・ライブラリー」でも紹介されていたものです。この前に読んだ小川洋子のアンソロジーに収められていた同作家の「薮塚ヘビセンター」のなんともいえないユーモアに触発されて本書を手に取ってみました。
武田泰淳、百合子夫妻と、泰淳の親友でもある中国文化研究家の竹内好氏との三人のロシア旅行記であります。
一行は船で横浜を出航し、太平洋を北上、津軽海峡を通ってソビエト連邦(当時)のナホトカへ着きます。そこからユーラシア大陸のど真ん中、中央アジアを横切り、レニングラード、モスクワを経てストックホルムに入り、コペンハーゲンまで行き、帰りは飛行機でアンカレッジを経由して日本に帰ってくるという、一ヶ月近い大旅行なのであります。
これが日記風に綴られているのですが、武田百合子の観察眼がすごいですね。以前読んだ「富士日記」で、それは充分に感じてはいたんですが、本書もすごい。なんというか、身も蓋もない感じの文章なんですね。そこが妙におかしく、またリアルで思わず笑ってしまいます。
面白い本を読ませてもらいました。
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