古井由吉「聖耳」読了
ずっと前に姉から借りていたものです。この作家は以前、「木犀の日」を読んで非常に難解な文章に苦労したものです。本作品は、連作の形式の短編集でありますが、これはいい。難解なことは難解なんですが、文章のうまさ、プロットの巧みさに目をみはります。
自在に変わっていくシチュエーション、その状況を人称抜きで語っているため、文章に非常に鋭い切れ味を感じます。これが古井由吉の文体の魅力と言えるのではないか。
五度にわたる眼の手術をし、その後、聴覚にまで影響を受けた主人公の思考が時空を超えて自在にめぐっていきます。ここが読みにくいといえばそうなんですが、逆にそこがたまらない面白さになっているわけです。
阿部公彦の「小説的思考のススメ」で紹介されていた同作家の「妻隠(つまごみ)」、やはり読まねば!
ずっと前に姉から借りていたものです。この作家は以前、「木犀の日」を読んで非常に難解な文章に苦労したものです。本作品は、連作の形式の短編集でありますが、これはいい。難解なことは難解なんですが、文章のうまさ、プロットの巧みさに目をみはります。
自在に変わっていくシチュエーション、その状況を人称抜きで語っているため、文章に非常に鋭い切れ味を感じます。これが古井由吉の文体の魅力と言えるのではないか。
五度にわたる眼の手術をし、その後、聴覚にまで影響を受けた主人公の思考が時空を超えて自在にめぐっていきます。ここが読みにくいといえばそうなんですが、逆にそこがたまらない面白さになっているわけです。
阿部公彦の「小説的思考のススメ」で紹介されていた同作家の「妻隠(つまごみ)」、やはり読まねば!
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