ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

研修医腹腔穿刺

2009-05-14 23:32:36 | Weblog
 今日は新患外来。研修医の先生は当直明けで若干精気が落ちている。
 「元気、大丈夫?」「ハイ、大丈夫です。」と口はOK。
 早速新患を診て貰うと、テンポと回転が不十分。
 突っ込みを入れすぎないようにして、フォロー。
 昼頃になると、疲れが出てきたみたいで、頑張ってるのは分かるけど、脳鈍行。
 ひどめの方はいなかったので、まあ何とか。
 昼過ぎに点滴を一人やってもらう、静脈穿刺実習訓練。
 高齢の方で、静脈はよく浮き出ているが、刺そうとするとウナギのようにうねって逃げる。手前を軽く抑え気味に引いて、刺そうとして押されたときにうねりを起こさせないようにする。ウナギをさばくときに、まず頭部を固定するように片方を押さえ込んで動きにくくする感じで、穿刺終了。
 少しして、先日の方の腹腔穿刺。結構腹が張っているので、どこから刺してもいけそうに考えたのが甘かった。
 教科書的に盲腸の反対側、腹の前面から刺す。腹水は引けるが勢い弱く排液不良。
 単純に、仰向けの腹の上から刺すと、先端は腹水池の水面の上の方だけしか届いてない。
 まずい、それなら仰向けになった腹の横腹から刺そう。これなら、水中半ばに届く見込み。
 エコーで確認していくが、腹の脂肪は前面よりも側面の方が厚く、短い針だと届かない。長い針に替えて刺し込んでいくと、血液の逆流で研修医、ギクッ!
 腹の中に届く距離ではないので、そのまま進めさせて到達。
 横からだと楽に十分、排液できた。
 この研修医は、先日から同じ方だけど、もう3回も腹腔穿刺を続けてやってイメージ少しはつかんだはず。そして、実施前に未見学、口頭演習だけでも丁寧にきちんとやれば出来ることも分かったはず。
 腹の場合、初めに超音波で腹水の位置確認が出来たら、真っ直ぐ進めば途中に障害はない。
 勿論、側に私が付きっきり、時々緊張。協力してくれた患者さんにも感謝。

※ “A”首相、任命責任ないと言ったり、あると言ったり。 
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