午前中の大規模修繕説明会も、午後の元仲人への女性の紹介も終わりました。
それにしても腹立たしいのは、母が事前の打ち合わせを全く無視し、勝手な段取りをしたこと。
本来女性と男性を紹介する際、ましてホテルのラウンジで顔合わせをする際、仲介役は20分かそこらで立去り、二人きりで過ごす時間を確保すべきもの。
それを母は、まるで自分が会話を楽しんでいるかのごとく、1時間20分も居座りました。
私は途中、母と席をはずし、注意しましたが、一向におさまりません。
これではお役目を果たせません。
やむを得ず、私自らが後はお二人でと宣言し、席を立ちました。
私よりはるかに長い人生経験を積んでいるはずの母が、そんな初歩的なミスを犯すとはにわかには信じがたいことですが、それは起きました。
母曰く、一度席を立とうとしたら、男女双方から止められたからやむを得ず、と言っていましたが、それは外交辞令というもので、そんなもの真に受けるほうがおかしいというものです。
私たちが一時間二十分も同席したことで、二人きりで話す時間が激減したことは間違いありません。
そのことが、本来の目的を損なうことも間違いありません。
母は気持ちよくなって時間を忘れたのかもしれませんが、そうであるなら人を紹介するというお役目失格です。
母には、深く反省してもらいたいと思います。
世の中の常識を忘れ、おのれの楽しみを求めるなど、少なくとも人を紹介するという役割を負った人のすることではありません。
おかげですっかり私は気疲れしていまいました。
母には、深く反省してもらいたいものです。
もっとも、すっかり年寄になってしまい、私が放つ正論を理解できない可能性大ですが。
今日は日曜日だと言うのに、面倒なことが続きます。
まず午前10時から、マンションの大規模修繕にかかる住民説明会。
近所の公民館で行います。
説明は基本的に管理会社と工事業者が行いますが私は理事ということで、説明する側の席に座らなければなりません。
説明会で異論が出なければ、契約書に判をつく予定です。
しかし、午後2時までにお濠端のパレスホテルに行かなければならないため、説明会が長引くようなら、退席させてもらう、と前回の理事会で話したところ、理事長は、とびおさんがいない状態では契約書に判はつけない、と言いだし、今日判がつけるかどうかは説明会終了の時刻しだいということになります。
まぁ、交渉の過程で、値引きを求めたり仕様書の瑕疵や疑問点を指摘し続けたのは私が主ですから、仕方ありません。
契約の仕事に長く携わったので、一種の職業病ですかねぇ。
午後の厄介事は、元上司で仲人もお願いした×1の60歳男性に、56歳の女性を引き合わせるため、皇居のお濠端に建つパレスホテルに行かなければならないこと。
母の知り合いの女性なので、母が女性を連れてきますが、成り行き上、私と同居人も顔を出さなければなりません。
なにしろ仲人だった人ですから。
この人、順調に出世していたところ、ちょっとした不祥事を起こして8年ほど前に自主退職。
天下り先を紹介されて再就職しましたが、そこもうまくいかず、今は某商社で単純な書類仕事をするおじいちゃんになっています。
前の奥様とは不祥事以来うまくいかなくなり、5年前、帰宅したら離婚届が置いてあって、奥様は今も行方知れず。
倅二人の結婚式にも姿を見せなかったそうです。
55歳で長年連れ添った奥様が失踪したら、ショックでしょうねぇ。
しかし前向きな性分ゆえ、このたび、お寺の大黒を50年近く務めたため、私の母なら顔が広いだろうと、私を介して母に良い人がいれば紹介してほしい、と頼んできたわけです。
仲人といえば親同然。
仲人子たる私が、親たる仲人の後添えを探す手伝いをすることになろうとは、世の中わかりません。
縁とは不思議なものですねぇ。
仲人をお願いした時には、まさかこんなことになろうとは想像もできませんでした。
まぁ、とりあえず、住民説明会にしても、女性の紹介にしても、与えられたお役目をきちんと果たす以外ありますまい。