ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

文藝の翼

2018年08月02日 | 文学

 8月に入りました。

 本来であれば、いよいよ夏本番といった時季ですが、今年は梅雨明けが異常に早かったため、早くも、なんとなく夏の終りを感じさせて、寂しい気配に心が揺さぶられます。

 私は8月22日生まれ。
 もうじき49歳になります。

 夏生まれの、夏嫌い。

 夏は荒々しいまでの、生の力を感じさせて、私はそれに圧倒されます。

 35歳くらいまで、いつかは小説家になって、文藝の世界で活躍したいと思い、同人誌などに作品を発表し続けました。

 同人誌仲間の間では、最もプロに近いと認められ、私は必ずプロになれると信じていました。

 しかし思いがけず、精神障害を発症。
 その後は治療と、まともにサラリーマンを続けることが目標になりました。

 私の背中には、もはや文藝の翼が生えることはありますまい。

 Boys, be ambitious.(少年よ、大志を抱け)と言ったのは、札幌農学校(現在の北海道大学)のクラーク博士でした。

 大志や野望を抱いていても、それを叶えられないのが圧倒的多数の凡人たちで、しかしその凡人たちが社会を支え、動かしているfのもまた事実。

 私はもはや凡人の王として、余生を過ごす他なさそうです。

 15歳の私が未来を見たなら、暗澹たる気持ちになったであろう前半生ですが、一つ一つのことを経験し、これが最善であると信じて選択を続けて生きてきた今の私にとって、それは必然であったとさえ思えます。

 私は過去を悔やむでもなく、おのれを哀れむでもなく、誰よりも誇り高く、自らの後半生に臨みたいと思っています。

 


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