マル鉄・鉄道写真館

鉄道・バス・航空機・はたらくクルマなど、乗り物全般の歴史をご紹介しています。

国鉄型直流電機:EF61(オリジナル車)

2011-08-03 00:30:00 | 国鉄・JR電気機関車(直流)
国鉄型直流電機:EF61(オリジナル車)


EF61は、新性能機関車で初めてSG(蒸気暖房発生装置)を搭載した旅客用電気機関車です。外見は先輩格であるEF60型に似ていますが、SGを搭載した関係で車体長が長くなっています。また、サイドのフィルター(ヨロイ型の通風孔)が細長いものとなっており、車体の長さと相まってスマートな印象を与えます。登場当初は時代の流れで茶色一色塗装でしたが、カラー塗装された際にはEF60500番台のような特急塗装とはならず、新性能直流機の標準色である貨物塗装となりました。

東京発着のブルートレインにも使用されたことがありましたが、活躍はあまり続かず、急行列車や荷物列車など、機関車からの暖房が必要な列車に使用されるようになりました。また、一時期は、瀬野~八本松間で補機を務めていたこともあるようです。EF61の活躍は主に西日本で、東京へは夜行急行(銀河以外)がなくなってからは姿を見せてはいないと思います。



昭和49年8月 大阪駅にて EF6118 急行「阿蘇」(再掲)

先般アップいたしました急行「阿蘇」の写真です。
私が遭遇し、EF61という機関車を知った最初の瞬間でした。
地味な機関車でありながら、小学5年生という時期に比較的に早く知った形式でもあります。それは、後に夢中になったEF57よりも早かった時期でした。



昭和58年4月16日 豊橋駅にて EF615牽引 荷物列車

久しぶりに逢ったEF61。飯田線の撮影に行った帰り道のことでした。
EF61は両数も運用も少ななかったようで、まして関東では「キャッチすることが出来ませんでした。
このとき、偶然にも待避中だったらしく、しばらく停まっていてくれたので何とか撮影することができました。



昭和59年8月19日 小郡駅(現新山口駅)にて EF611のナンバー

その後もEF61に逢えることを楽しみにしていたのですが、昭和59年2月のダイヤ改正を境として、徹底的な大合理化による大量の余剰車が出てしまい、EF58やEF60に混じって、EF61も廃車される運命となりました。
この写真は、山口線のSLを撮影に行ったとき、小郡駅構内に20両ほど連結して留置されていた廃車群の中で偶然見つけたEF61のトップナンバーです。
同車の前後は他のEF61やEF60に挟まれており、撮影が難しく危険でもあったため、ナンバーのみ記念に撮影した次第です。


EF61は、興味があったにも拘らず、結局この3回しか逢うことが出来ませんでした。
後に、EF61は瀬野八のEF59の後継機として活躍する計画でしたが、EF60初期型改造のEF61200の改造が一段落したところで技術的な問題が発生してしまいました。結局、EF61100化計画は頓挫してしまい、彼らの寿命を早めることとなってしまったのです。

にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道写真へ
にほんブログ村