マル鉄・鉄道写真館

鉄道・バス・航空機・はたらくクルマなど、乗り物全般の歴史をご紹介しています。

チンケの食事作り:夕食ご飯編

2013-04-29 02:49:00 | 駅・停車場・操車場
チンケの食事作り:夕食ご飯編


ハンプでの夕食は、ほぼ間違いなくご飯。
これは、昼がうどん・そば中心に作られるため、夕食も麺類では飽きてしまうから。

三交代時代は昼食を食べる組と夕食を食べる組の番が違いますが、一交代24時間勤務になってからはなおさら。
三交代時代もたまにご飯を炊かなきゃいけないときもありましたが、一交代になるとチンケが2食分のメニューを考えるのは大変と言う先輩たちの心遣いもあり、昼はうどん・そば、夜はご飯というルールが自然に出来上がっていました。

ところで、ご飯と言えば米が必要になりますが、1人350円だけで米を揃えるのは不可能。
米は各自が持参し、ロッカーに保管。
チンケがカマを洗って置いておくと、三交代時代は出勤後直ぐに、一交代時代は休憩時間に、釜にコップ1杯ずつ先輩たちが各自入れる。

大体の目分量で確認し、米を研ぐのは第2チンケの仕事。
チンケが買出しから帰ってくる頃に炊き上がるように、第2チンケが米を研いでカマを仕掛けておくのだ。

私の入社した年度は、4月から6月頃までに1ヶ月置きに新人が入ってきたので、私も新人でありながら下から9番目くらい。
第2チンケが多かったので、米研ぎはかなりの回数をこなしました。

大体14~15合になるので、米を研ぐのも洗濯をしているような感じでした。

結婚してから米研ぎなんて女房任せになってますが、1年に1回くらい頼まれることがあります。
しかし、3~4合なんて少ない量の米なんて殆ど感覚がないので、すごく研ぎづらいんですよね。




夜、入換の合間に暫しの休息。その時、少しの間だけ、静寂が訪れる。


次回に続く。

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チンケは飯作りだけではない

2013-04-22 00:30:00 | 駅・停車場・操車場
以前にも触れたことのある内容ですが、かなり前になりますので、おさらいの意味で説明いたします。

18番線までと20番線がある下りハンプの群線ですが、20番線は通常使われることがなく、18番線までを2線ずつ9人の連結手が担当します。
これに6線ずつに班長がおり、忙しいときや連結が難しい順番のときは、班長が補助します。
それと、入換を総括し、信号や山と調整を行う組長(操車係)の計13人体制となっています。
ちなみに、上りハンプは15番線までですので、下りより2名少ない11人体制です。


チンケは午前中は買出しと食事の仕事のみに専念することとなりますし、午後は洗物と部屋の掃除がありますので、午後の2群の入換からやっと出番となります。
その間、11~16番線の3組6線は3線ずつ2人で持ち、チンケの持分を分担しています。こうすることで、チンケが雑用に集中できるのです。

夜番の場合も同様で、夕方から食事が終わるまで、夕食後に洗い物、部屋の掃除、風呂掃除を終わらせるまで11~16番線の持分替えで対応します。入換に入るのは20時くらいからだったですかね。

11番~14と16番線は熊谷や小山以南の駅別入換用の番線であり、特に熊谷はセメント用のタキ1900やホキ5700などまとまった貨車が落ちてくるため、頻度が少ないのです。
また、15番線は大宮工場への入場車のみであり、頻度はもっと低くなります。
そんなこともあって、3線持ちが可能となるわけです。それでも、たまにここだけに集中することもあったりして、そんなときは他のヒマになる若手に応援を頼んだりしました。



15番線に仕分けられる配給車代用 ワム64088


チンケは夜の布団敷きや朝の布団上げ、朝掃除もあり、1日中忙しいのです。
さらに、夕食は偏ったメニューだと先輩たちに文句を言われてしまいますので、私も18歳にして料理本を初めて買いました。

今でこそ、若い女性は料理も出来なきゃ包丁の持ち方すら分からないような情けない世の中になってしまいましたが、当時、女性が料理をするのはもちろんですが、下積みのある国鉄職員、特に大規模な操車場などを経験した若手職員は、包丁裁きもさることながら、料理も結構な腕前でしたね。

次回に続く。

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御殿場線:E231系

2013-04-18 07:22:00 | 国鉄ローカル線
御殿場線:E231系

まだ記憶に新しいところですが、平成24年3月ダイヤ改正において、御殿場線からJR東日本の車両運用が撤退し、JR東海に染まりました。
それまで細々と運用の残っていたE231系についても、今改正で消滅しています。



平成24年2月19日 御殿場線 E231系 相模金子~松田間にて

小田急線の撮影に行った際、時間的に運良く撮影することが出来ました。

かつては急行「ごてんば」や普通列車でさえも定期の東京直通がありましたが、分社化と需要低迷の影響でしょうか、完全なローカル化路線になってしまいました。
小田急直通の列車が走っていることがせめてもの救いといった思いです。

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第2チンケの登場

2013-04-15 00:30:00 | 駅・停車場・操車場
「チンケ」のお仕事について記述してまいりましたが、実はもうちょっと奥が深い部分があります。

おいちょかぶで、「2」は「ニゾウ」と表現するのが一般的ですが、ハンプ部ではちょっと違います。
その名も「第2チンケ」。

説明が漏れていましたが、チンケ、第2チンケなどの格付けは出番ごとにされるため、配属部所内で固定されるものではありません。
ですので、全体の中で下から2番目でも3番目でも、その日の出面で一番下であれば「チンケ」になってしまいます。
一方、全体で下から2番目でも、そのときの出面にしたが居れば、そのときに限って「第2チンケ」になることもあるのです。

チンケが買出しから料理を作ってセッティングをして先輩たちに提供するまで、その時間には当然にして制限があります。
特に昼食のうどん・そばのお湯掛け、夜のご飯炊きと味噌汁のお湯掛けは、買出し前ですと早過ぎますし、帰ってきてからでは間に合わなくなってしまいます。

そこで登場するのが「第2チンケ」と呼ばれる職員です。

チンケが買い出しに行っている間、第2チンケは普通に入れ替えの仕事をしています。
そこで時間を見計らって、鍋を洗ったり米を磨いで仕掛けをしておくのです。

特にガス炊飯器のコンロは料理に使用するコンロを兼ねているため、料理を始めるときにちょうどご飯が炊き上がっていると言う絶妙なタイミングを見る必要もあるのです。





担当番線は2本ずつ持ちますが、忙しい番線と少ない番線が存在します。密度が違いがありながら、チンケが入換数の少ない番線に限定されるのに対し、第2チンケ以上は特に区別されません。
運が悪いと、第2チンケですらチンケの補助ができなくなってしまうのです。
そこで第3チンケが登場することもあります。その順列は上限がないとも言えます。

時によって、チンケが買出しから帰るのが遅くなったり、メニューによって手間が掛かり、食事の時間に間に合わなくなる危険もあります。
その場合、第2チンケ、第3チンケが入換の合間を見ながらチンケの食事作りを補助する役目を負います。

しかし、そんな状況でも手伝いがままならないことも。

そんな時、班長クラスの優しい大先輩が手伝ってくれたりするのです。
大体において、手伝ってくれる大先輩と言うのは下積みが長く、チンケの大変さに理解があるのです。
チンケの経験が少なかった先輩は、大概文句を言うだけの存在でした。
後輩からの信頼も、この辺で別れていたのは言うまでもありません。

次回に続く。

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215系の点検蓋

2013-04-14 02:02:00 | 試験・事業車、配給、列車車両等
215系の点検蓋


大宮駅湘南新宿ライン下りホームの横にある大宮総合車両センターの線路群では、日常ではこの辺で見られることの無い車両が居て楽しい場所です。

駅撮りに行った際、偶然にも思わぬ光景に出くわすことがあります。


※撮影は、平成23年2月25日、大宮駅ホームから。




215系クモハ215の1階側面に並んでいる点検蓋を開けて、中を覗いています。なんで工場の中で点検しないのかは不思議ですが・・・。




ホームの端に行って戻ってきたら、担当の人が2人に増えてました(笑)。

ホビぽっぽ様情報によると、ここにはバッテリーが納まっているようです。
見上げて蓋の裏を見ているのは、ここに説明書きがあるのではないかと。何かトラブルがあったのでしょうか?


全車2階建てをコンセプトに誕生した215系。鳴り物入りで「湘南ライナー」に使用していましたが、他への転用が利かずにもてあまし気味。しかも、他車を無理矢理オール2階にしてしまったもんだから、1号車と10号車のクモハ215の1階は機械だけになってしまいました。

再改造も利かないと思いますので、この車両も行く末が見えます。老朽化の症状が見えたら、有無を言わさずに廃車されてしまうんでしょうね。

日常では見ることの出来ない、貴重なシーンが撮れました。


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