ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

意地で頑張る堆肥撒き!

2019-05-06 09:16:43 | 農業

 臭ぁぁぁい有機ボカシ肥の散布は終わった。翌日から即、堆肥撒きだぜ。辛い仕事、嫌なことは一気に済ます。延ばせば心も体も甘えて来る。行くぜ、堆肥ども!

 あたりじゃ、化学肥料が常識、撒くのだって、トラクターに肥料散布のアタッチメント付けて、田んぼの中走り回るだけ、楽なもんだよなぁ。もっとも、その分面積は広いし、機械や肥料の費用は馬鹿にならんから、気持ち晴れ晴れとは行かんのだろうな。中には、律義に堆肥を播いてる農家もいる。でもそれだって、近頃はマニュアスプレッダーって自走式の散布機械の利用が広がっている。つい数日前なんか、堆肥を満載したスプレッダーを4トントラックで運んでるの見たものなぁ、いやぁ、唖然!後、しばし苦笑だったぜ。しょぽしょぽ手撒きしてる我が家の様子思い浮かべてさ。

 やり方はいつもと同じ、田んぼの端に落としてくれてる牛舎堆肥、藁と交換で届いたもの、にキャリーを横づけ、フォークを使って1掬い、1掬い、積み込んで行く。ただひたすらの上腕と足腰の筋トレ!?いったい何回繰り返せば、キャリーいっぱいになるのか?いい加減うんざりしたころ、やっと満杯。

 散布場所に移動して、キャリーは停止、人力散布機、つまり俺の腕、が全面始動、掬い、歩き、運び、力の限りばらまく。一気に散らすことで、広範囲に効率よく散布できる。キャリーの周囲、半径6メートル ほどにまんべんなく散らしたら、キャリー再始動、次の区画に移る。何度か散布してキャリー山積みの堆肥がなくなったら、堆肥置き場に戻る。筋トレ再開。満杯で続きの散布個所に戻り、人力散布機・・・これを5回繰り返して1反部、散布完了!これもいつも通りだ。適当にばら撒いてるようでも、けっこう塩梅しなから作業してるってことだ。人間機械、馬鹿にならんぜ。ここまでが午前の作業だ。

 さてさて、問題は次の1反3畝の田んぼだ。昨年までは、ここも1反分の堆肥を落としてもらってたんだが、広い分だけ足りない、当然だ。まっ、それでもいいか、全体に薄撒きになっけど。と、妥協して目をつぶり、頭を空にして、やり過ごしてきたのだが、どうにも生育が思わしくない。育つイネに力が感じられない。うーん、やっぱり、手抜きのしっぺ返しってことかも知れん。ここは一つ、初心に帰り、有機農業は堆肥に始まる、しっかり入れて地力の豊かさを取り戻そう。

 今年は、この田んぼ、堆肥大目にお願いな、で、届いた堆肥はなんとトラック2台分まるまる!ちょ、ちょっとぉぉぉ、多過ぎだってぇ。1反3畝だぜ、2反分もらったって撒き切らんぞ!なんて文句は言えない。こっちで増やせって言ったわけだから。トラック1台でキャリー5回分、その倍だからなぁ、10回、繰り返すわけかぁぁぁ。嬉しさ半分、ため息半分、ともかくやるべ!足りなくなるって絶対ないから、丁寧に満遍なく手抜きせず、散布を繰り返す。2つの山の一つがなくなって、やっと半分かぁ、筋トレはもう十分だぜ。減らない!どんなに掬いとっても地面が見えない。

 日差し燦燦!こりゃ水分補給が必要だ。ノロノロと我が家に戻り、サーモスボトル600mlにヨーグルト牛乳と氷を入れて、これが命の水だ。キャリー1回撒き終えるたんび、水分と糖分とタンパク質を補給する。おいおい、フルマラソンと同じだぜ、それも30キロ過きのな。給水ごとに一息ついて次の1キロに走り出す。

 5時30分、この田にかかってから4時間!もうダメ、もういい。最後堆肥置き場の周辺は、堆肥不足気味だが、ともかく、二つの山は見えなくなった。これで散布終了ってことで、お許しを!でも、山が消えたってだけで、そこには堆肥が分厚く残っている。これこのままじゃまずいだろ。これで耕耘したら、堆肥の中に苗植えることになる。イモチ病発生、間違いなしだぜ。せめて、田んぼにはみ出した分だけでも、掘りとって次の田に運ぼう。そう、まだ、小さい田んぼ、3枚も残ってるんだ、ああ!が、それはまた、明日。今日はここまで。1日ですべて済ますなんて野望は、あえなくついえ去った。

 今日は1日、頑張った!ご苦労。ご褒美は、そんなもんあるか!まだ終わっちゃいないんだぜ。やれやれ、年々きつくなる、いや、違う。いつもの倍も撒いたんだ、挑戦したんだ、この歳で。と、息巻きつつも、テレビの前に座ったきり、半分意識が飛んだ?状態で録画のサッカー中継をビール片手に見入ってた。夕飯?ああ、何でもいいから食わにゃなって・・・・

 

 

 

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