ステージおきたま

無農薬百姓33年
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がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

お巡りさんも出たがるコント!

2019-05-04 08:59:29 | コント

 今年もお呼びがかかった。認知症サポート講座、前座のコントだ。今年で4年目、去年は前年に作ったコントの再演で勘弁してもらったが、3年連続同じ出し物ってないでしよ、ってやんわりと新作を求められて、書いた。タイトルは、「お試し、認知症サポート」。5月末の小松小学校6年生対象の公演に向けて、稽古が始まっている。

 台本読んだ出演者からまず上がってきたのは、笑いがとれそうにない、コントっぽくない、だった。そうだ、その通り。今までのコントとは迫る方向が180度違ってる。いかにもありそう的なボケジイサン、バアサンはまったく出てこない。突拍子もない行動のナンセンスさで笑いを引き出すことはできない。登場人物は、日常生活に支障はないが、時に居場所が分からなくなったり、記憶が消え去ったりする軽度の認知症の人たちだからだ。そこで笑いを引き出す方法として取り入れたのが、観客、つまり小中学生いじりだ。それと、悪魔!

 極力客席に入り込み、質問や挙手によって子どもたちをコントに参加させて盛り上げていく。このやり方を具体的に演技指導した。つきまといやいじめにならぬように、人を変え、場所を変えて、子どもたち全員を引き込むことを、セリフ一つ、動き一つについて入念に演出した。ほらほら、面白くなってきたじゃないか。

 も、一つは悪魔、これも認知症って設定だ。この突き抜けた異質存在を引っ張り込むことで、単調な説教調を逃れられるはず。子どもたち、悪魔とか好きだからねぇ。思いっきりそれっぽく大げさに演じること、例えば、登場の時など、マントを羽ばたかせて、バサバサとか言いながら出るとか。変てこな悪魔ポーズとか。

 10分ほどのコント、どうやら面白いものに成りそうだ。最後にはお巡りさんの登場もあるしね。これ、本物のお巡りさんからたっての要望!今年もぜひ出たいって。この春、米沢警察署で表彰されて、きっと、担当の駐在さんも誇らしかったんだろうね。そうか、それは願ってもないこと、それじゃぁ、台本は出来上がっちまってるが、お巡りさん登場シーンを設けましょう。

 ラスト、お巡りさん登場。お巡りさん「悪魔、君は勝手に家出して来たな。悪魔の国から家出人捜索願いが出ているぞ。さっ、魔女の宅急便で送り返してあげよう。」悪魔「せっかく人間の認知症の人たちと友達になれたんです。もうしばらく、この町にいさせてください。」お巡りさん「しかし、住んでる人たちがなんと言うか?」医者「それでは、ここのみんなに聞いてみたらどうでしょう。悪魔さんが一緒に居てもいいと思う人、手を上げて」。児童たち、大勢手が上がるはず。悪魔「ありがとう。」お巡りさん「それではみなさんと仲良くな。」認知症の人「良かった!それでは、向こうでメロンパン食べよう。お巡りさんも一緒に。」お巡りさん「ありがとう、メロンパン大好きなんだ、パリドールサノのだろ。」違います、ローソンです、とかセブンです、とか言いながら全員はける。

 なぁんてのはどうだろう。セリフ多すぎかな?でも、自ら志願した出演なんだ、このくらいやってもらわなくっちゃね。

 写真は第一回の公演。お巡りさんは今年退職になった名物お巡りさん。

 

コメント
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