先週の金曜は小中一緒だった友人3人と、“三バカ会“なる会食をいたしました。
今回は忙しいドクターのご指名で、オススメのインド料理をとのこと。色々迷った挙句、妻の勘にたより、行ったことのない銀座SPICE LAB TOKYOというお店にいたしました。
アラカンの野郎3人で行くには、ムードもお値段も勿体ないような店構えですが、逆にこういう機会でもないと行かないようなお店です。
アラカルトでもいいかと思ったのですが、店が勧めるコースで注文。
コンセプトは食事でインドを旅行した気持ちになってもらうことだそうで、コースは物語仕立て。これは面白そうだぞ!
▼最初の一皿は「寺院(捧げもの)」。スパイスで燻したトマトのジュレです。
一口食べるなり、友人のドクターが「この香り…疲れが消えるな」とのこと。
そうか、疲れがたまっていたから、この人はスパイス料理を指名したんだ!
香りの癒し効果は想像以上みたいですね。
▼続くもう一皿は「夏の旬」。パイナップルとタマリンドジュース、一味唐辛子。
タマリンドはインド食材店などにある濃縮された黒い液体ではなく、豆ごと仕入れたものだそうで、独特の酸味が夏の暑さを癒してくれます。
▼「街路(誇り)」。インドの町のストリートフードをベースにした5種。
洗濯が大変そうに思えますが、座布団に見えるのは実は陶器。
いやあ、こう来るかという独創的な一皿ですね。
左上から時計回りにタンドリーチキンのパオ。
仔羊、5種のスパイスのサモサ。
ひよこ豆のケーキ、ホタテとアワビのタルタル、キャビアのドグラ。
大葉の天ぷら、ミント、タマリンド、ヨーグルト、ざくろのチャート。
梅干し、ミント、レモンのゴルガッパ。
▼海岸線(湾)の一皿。
鮎にマスタードマリネ、蓼酢、フレッシュトマトのソース。
先日いただいたアクアパッツァの鮎のコンフィのパスタとは、また違った味わいですね。旬の鮎はいずれもすこぶる美味しいです。
▼アーユルヴェーダ(洗浄・浄化)
魚と肉の間に出される口直しのシャーベットみたいな存在ですが、これはインドの伝統医学アーユルヴェーダから着想されたものだそうです。
お品書きにはプラム、クミン、ブラックソルトとありますが、それだけでないスパイスの薬効がありそうな一皿でした。
▼王族(ROYAL)
インドの王侯貴族が食した宴の料理を、SPICE LAB風にアレンジした料理。
鶏むね肉の低温調理がベース。
付け合せに空豆、マコモ茸、そしてインド・カシミール地方で採れたモリーユ茸というキノコ(黒く見えるもの)が添えられています。
モリーユ茸って何?…と思って検索してみたところ、アミガサタケのことだとか。
フレンチにも使われる高級食材ですが、言われてみればここの料理は、インドのスパイス料理をベースに、ソースなどはフレンチ仕立てで組み立てられています。
そしてメインの食材は日本国産という、まさにキュイジーヌ料理です。
創作料理というのは、才気あるシェフが食材を知り尽くしていないと、ゴールの見えないゴチャマゼ料理になってしまいますが、ここの料理はどのお皿も素晴らしい。
かけるソースは西京味噌をベースに、カシューナッツとフェヌグリークを合わせたもの。ソースに名前をつけたくなる斬新なお味で、これもまたチキンにキチンと合う・・・なんて、ウフッ♪
インド人が取り除いて食べない鶏皮も、しっかりフライにして添えられているのも、わかってらっしゃいますね!
▼農村(Tradition・伝統)
竹筒に入った夏野菜のビリヤニですね!
「王族」の後の真打に「農村」が来るところは、いかにもインド!
ソースはアズキの煮込み、アボカドと水ナスのライタ、ピーナッツとタマリンドのカレー。ここで、はじめてカレーらしき物体が出てきました(笑)。
▼4種のクルチャ。
上から、チーズクルチャ。
ほうじ茶とバターのクルチャ。
枝豆とブルーチーズのクルチャ。
セミドライトマトとバジルのクルチャ。
美味しくて、クルチっャいそう・・・なんて、ウフッ♪
▼そしてメニューはまだまだ続いて「祝祭(Celebration)」。デザートですね。
チョコレートとひよこ豆粉のラドゥー、マンゴーソルベ、パッションフルーツ。
赤いのはベスン粉(ひよこ豆粉)にビーツ汁を吸わせたものでしょうか。絶妙なバランスの一皿です。
デザートはなんと3種!
こちらは同じ素材で、チョコレートとマンゴーをジェラートに変えたり、パッションフルーツにビーツ汁を合わせたりしたものですね。
ピスタチオが良いアクセントになっています。
▼そして、こちらがチャイと一緒に出てきたプチフール。
今度は妻を連れていかないと。
みなさまも特別な時など、ぜったいオススメです。
ああ、馬勝った! 牛負けた!・・・なんて、ウフッ♪