小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

「美を紡ぐ〜日本美術の名品」展、見に行きました!

2019-05-31 17:45:31 | Weblog

同日の投稿ですが、あの暑い日曜日に同じ上野国立博物館で開催中の「美を紡ぐ〜日本美術の名品」を見に行きました。

国立博物館収蔵の名品を公開するという企画ですが、いやあ、ええもんお持ちでんなあ(ふろむニセ関西人)♪

先ず入室して驚くのが、狩野永徳のあの「唐獅子図屏風」と「檜図屏風」です。

思ったよりサイズが大きく、雄渾な筆使いにびっくり。

永徳の絵は美術の教科書にも出ているので、その名も絵も知られていますが、意外に残っている作品が少ないのですね。聚楽第や安土城の天守障壁画は永徳の作品だったようですが、周知のように焼けてしまい残っていないのが残念なところですが、この2点を見るだけで並みの絵描きでなかったことがわかります。

後の北斎の筆使いにも影響を与えているような筆致でした(北斎は狩野派の門を叩いている)。

▼また国立博物館収蔵の名品といえば、これ!

ご存知、雪舟の山水図です。
山水画という域を超えて、何やらモダンアートの先駆的な雰囲気さえあるのが凄い!

雪舟は明に留学して学ぶものなしと帰ってきたそうですが、厚手で描写的なチャイナの水墨画とは違うものを目指していたことが、この絵からも想像ができますね。

こちらの展覧会はあと2日。
本日は8時まで開いているそうですが、今からでは間に合わないかな?

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「国宝 東寺−空海と仏像曼荼羅」展、行ってきました!

2019-05-31 09:07:53 | Weblog

一昨日、「国宝 東寺−空海と仏像曼荼羅」展に行って参りました。

まずは赤坂マドラスカレーで腹ごしらえ。
展覧会前にカレーを頂くのが、なんか習慣になってしまいましたが、ここは俳優の北村一輝がオーナーというお店だそうです。実に懐かしいお味のカレーでした。

さて、いざ東寺展へ!

いや、まさに看板にいつわりなし。
展覧会の銘には「空海と仏像曼荼羅」と書いてましたが、会場全体をうめ尽くすマンダラ、マンダラ、曼荼羅に圧倒されました。

密教とは言葉によって伝えられない仏教の教えを、曼荼羅や護摩壇など、言語以外のものを通じて体得させる、文字通りの秘密の教えです。
秘密の教えなので、私もどんなものかよくわかりませんが(笑)。

わかってる範囲で申し上げると、たとえば曼荼羅は胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅という、前者が母なら後者は父という2つのものでこの宇宙を表現いたします。

▼卒爾ながら拙画で申し上げると、こちらが胎蔵界曼荼羅です。

▼こちらが金剛界曼荼羅。

マンダラはいわば宇宙の設計図の意味を持っているそうで、そう言われてみると仏像の配列などが、物理学でいう分子や原子の配列を思わせるところが不思議なところです。

空海が実際に持ち帰ったという仏具やマンダラが並べられていて、確かに独特の審美的な感じをかもしていました。

展覧会で圧巻なのが、東寺の仏像曼荼羅。ですが……。

こちらが唯一、撮影可の帝釈天さま。
大勢の人たちが拝みもせずパシャパシャ撮影してましたが、そこはまあ仕方ないところ。フラッシュ禁止なんですが、設定を間違えている人も大勢いて、係員に注意されていました。

フラッシュを焚いていた人はみな、一定以上の年齢の方たちです。
設定を外してなかったのでしょうが、注意したいところです。

ともあれ仏像曼荼羅はまさしく、この宇宙の再現にほかなりません。

「国宝 東寺−空海と仏像曼荼羅」展は本日を入れて、あと3日。

お見逃しなきよう!

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