小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

沈まぬ太陽

2009-11-06 10:19:12 | Weblog
話題の映画「沈まぬ太陽」を見に行きました。
やっぱり謙さん、かっこいいね~!
3時間22分があっという間、作り手の情熱が伝わってくる力作です。
貴重な時間と大枚1800円を投入して損はございません、オススメです!

ところでモデルになった日航が、制作サイドに対して法的措置も辞さないなど、
何やらキナくさい話が出ておりますねえ。
だけどこの映画、そんな訴えなきゃいけないような内容かなあ?
渡辺謙演じる恩地元に対する島流しや、ジャンボ機遺族会の切り崩し、
政界との癒着、国民航空の腐敗体質の温床となった存在や、
その背後の黒幕やら何やらといった生臭い話だけど、
それらは世間ではある程度知られているようなことではないでしょうか。
むしろ映画は日航をモデルにした国民航空にエールを送って、
がんばって立ち直ってほしい、
という思いすら込められてるように感じました。
日航さん、隠蔽体質のイメージを払拭する意味でも、
むしろみんなに見てもらった方がいいんじゃないですか。

一緒に行った経営者の友だちは、
「労働運動の先鋒、恩地元の左遷は会社側からすれば当然」と言ってましたが、
私もまったく同感です。
またカラチ、テヘラン、ナイロビと島流しに遭う場面ですが、
カラチはガマンできそうだけど、テヘランは嫌だな。
不謹慎にもナイロビはけっこう楽しそうだな~、なんて思ってしまったりして・・・。
でも、その人も言ってたけど、私ならテヘラン行った時点で辞めてるな。

この映画については(小説も含め)
「事実と違う」
「恩地元のモデルになった小倉貫太郎は、実は会社をダメにした元凶だった」
などといった指摘も多いのですが、
何か特定の団体や人物をモデルにしている以上、
完全に公正な目で見ることはできないもの。
まずは、すぐれたドラマとして楽しむことがよろしいかと思います。

主演の謙さんは言うに及ばず素晴らしいのですが、
敵役の行天四郎を演じていた三浦友和が良い味を出してました。
この人は、上手いという役者ではないんですが、
誰と共演しても食われないガラがある。
オダギリジョーと共演した「転々」でも、
上り坂若手イケメン俳優(うわ~、オヤジくさい表現・・・。ま、オヤジだけど)
相手に茫洋とした味を出してました。
コメント
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