空一面に広がる雨雲も
宇宙から見れば僅かな広さだが、
それにしても、見える限りを覆いつくす大きさは尋常ではない広さ。
その天空一面覆う巨大な船が現れてくる。平べったく円く、上部と下部が微妙に違い回転していて、
中間部は正反対に動いている。平べったくともその巨大さから、並々ならない高さである。
継ぎ目というものは見当たらず、
金属でもなく、木質でもなく、土でも肉質のようでもない。柔軟に硬質にもみえる。
音も無く、輝きもなく、でも輝いているイメージを受ける。オブラートに包まれているような
揺らぎがある。
漆黒とでも言うような暗が輝いて、闇が輝くというのは変な言い方だが、漆黒のビームが、回転する辺から降りてきた。
そのように見えるのである。照射されたビームのところには、
とても明るいが、輝きを放たない光の輪が現れている。その輪の中に、
実に均整の取れた大柄な人影が現れた。輪郭はわかるが透けている。そのように見える。
驚きのあまりに畏怖の念は無く、ただ呆然である。
声を出さずに本を読むように、心の中に言葉が伝わる。
たまたまその時に居合わせた命の救い、箱舟であると。
宇宙的時間の流れでの、日常的変動、異変にであった一コマに過ぎないもので、
一時の退避である。56億7千万後の完全滅亡の救いではない。
知的生命体の為すべき行為の一環、情けあるものとしてのひとつの事柄である、と。
ここ数年の内。
宇宙から見れば僅かな広さだが、
それにしても、見える限りを覆いつくす大きさは尋常ではない広さ。
その天空一面覆う巨大な船が現れてくる。平べったく円く、上部と下部が微妙に違い回転していて、
中間部は正反対に動いている。平べったくともその巨大さから、並々ならない高さである。
継ぎ目というものは見当たらず、
金属でもなく、木質でもなく、土でも肉質のようでもない。柔軟に硬質にもみえる。
音も無く、輝きもなく、でも輝いているイメージを受ける。オブラートに包まれているような
揺らぎがある。
漆黒とでも言うような暗が輝いて、闇が輝くというのは変な言い方だが、漆黒のビームが、回転する辺から降りてきた。
そのように見えるのである。照射されたビームのところには、
とても明るいが、輝きを放たない光の輪が現れている。その輪の中に、
実に均整の取れた大柄な人影が現れた。輪郭はわかるが透けている。そのように見える。
驚きのあまりに畏怖の念は無く、ただ呆然である。
声を出さずに本を読むように、心の中に言葉が伝わる。
たまたまその時に居合わせた命の救い、箱舟であると。
宇宙的時間の流れでの、日常的変動、異変にであった一コマに過ぎないもので、
一時の退避である。56億7千万後の完全滅亡の救いではない。
知的生命体の為すべき行為の一環、情けあるものとしてのひとつの事柄である、と。
ここ数年の内。