明日は正厳寺様での「成唯識論に学ぶ会」が菊池師のお声かけで発足して三年目の終わりになります。よくも続いているなと感謝してます。遅々とした歩みではありますが、確かな手応えを感じながら読ませていただいています。午後三時より開講です。テキストは用意しております。難しいという先入観は捨てて門をくぐってください。
今回より少しではありますが、仏教関係・真宗関係の図書を用意しました。一か月周期の貸し出しをいたしますのでご利用ください。ぼちぼち図書を増やしていきたいと思っています。
また前回より開講前に、『正信偈同朋奉讃』勤行のお稽古も始めました。聞法と儀式作法は表裏の関係ですので、しっかりとお勤めできますように菊池師にご指導を仰いでいます。
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その三は、十、「下にして上を縁ず」という上下相縁門になります。
二つに分けられて説明されます。初めに、下地に存在する随煩悩が上地を縁ずることが有るのか否かが問われます。後には、逆に上地に存在する随煩悩が下地を縁ずることが有るのか否かが問われてきます。
初は、下地に存在する大・中と小の随煩悩が上地を縁ずることが有るのか否かを説明します。前半は大・中について(初の一)、後半は小について(初の二)説かれます。
相縁門の縁は認識する或は働きかけるという意味になります。
初の一
「中の二と大の八とは下にして亦上をも縁ず、上縁の貪等と相応して起こるが故に。」(『論』第六・三十四左) (中随煩悩の二と大随煩悩の八とは下地に在ってまた上地をも縁ずるのである。何故なら、上縁の貪等と相応して起こるからである。)
結論 - 「中随煩悩の二と大随煩悩の八とは下地に在ってまた上地をも縁ずる。」
理由 - 「上縁の貪等と相応して起こるからである。」
こ項は煩悩の上下相縁門を参考にしてください。
「下地の煩悩は亦上地をも縁ず。」
「上地の煩悩も亦下地を縁ず。」と。
中随煩悩の二と、大随煩悩の八は、すべての根本煩悩と倶に働いてくるわけですから、下地に在って引き起こされてくる煩悩が上地を縁ずる時、中の二と大の八はこれらの煩悩と倶起する為に、煩悩と同じく上地を縁ずるのであるというわけです。