先日、キューバ政府も公認という形で、キューバのトップ選手数名がプロデビューしたばかりですが、その中に、東京五輪ライト級金メダリスト「令和のナポレス」(←日本でしか通じないですが)アンディ・クルスの名前はありませんでした。
なんか、当局がコンディションとか、練習しているときの調子を見て許可しなかった、みたいな話で、プロ許可したといっても、いかにも共産圏の匂い(臭み、と言ってもいいですね)がする、と思ったんですが。
で、少し前の記事ですが、なんでも米国へ亡命を企てたが拘束された、ということで。
もちろん詳しいことなどわかりませんが、キューバ政府容認の枠内とはまた違う形、条件でのプロ入りを望んでいたか、或いは「上」の覚えめでたくない、というような理由でパージされていたせいか。
いずれにせよ、これで彼の今後は、再度亡命を試みて成功する以外、道が無いということだけははっきりしてしまいましたね。
東京五輪で何人ものキューバ代表をしげしげと見ましたが、その中でもやっぱり群を抜いて優れていた選手でした。
勘、センス、バランスの良さ。いずれも天性を感じましたし、その技巧もハイレベル。
本当に、冗談抜きでナポレスだの、メイウェザーだのに比肩するものを感じました。
この選手が、ベストのコンディションで、長いラウンドに対応出来たら、ライト級前後のチャンピオン、誰に当てても「見もの」やろうなあ、と。
そして、従来ならあり得なかったキューバ政府のプロ容認、これは楽しみ...と思っていたら、肝心要の大物がこんなことになってしまうとは。
物事、政治が絡むとなんでもかんでも、難しくなってしまうものです。どうにかならんものですかね。
プロ容認といっても、要するにお上を通さなならん、という話なんで、限界はあろうと思っていましたが、よりによって一番見たい、肝心要の選手がこういうことになってしまった、残念としか言えません。過去に亡命出来た選手のようにいくものかどうか...