さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

心配は残るが、改善の跡も見え 坂晃典、鯉渕健をTKO、OPBF王座に

2024-02-16 22:16:29 | 関東ボクシング




ということで今日はABEMAのライブ配信を見ておりました。
KOの連続で、メイン終わったのは20時半過ぎくらいでしたか。
まあ、KOが多いから良いのかというと、よろしくないKOというか、うーんこれはいかがなものか、と思う試合もありましたが、まあそれは置くとして。


メインはやっぱり、目を離せないというか、心配なというか、ハラハラしながら見ていました。
坂晃典は試合前の動画でも言っていたように、進退も問われるという覚悟で臨んだ一戦でしたが、やはり歴戦のキャリアがあり、腹が据わっている感じ。
対する初のタイトルマッチに臨む鯉渕健は、どうしても緊張がちに見えてしまうところがありました。


初回は鯉渕が縦に振り下ろすような右で坂を脅かすが、坂が相手のインサイドへアッパー、そして右クロスの強打へ繋げるコンビを見せる。
最近の試合に比べると、左ジャブも良く出ているように。良い傾向。
2回、鯉渕が激しく攻めて出る。坂は打たれてもいるが、ジャブを多用して立て直し。鯉渕の右ボディアッパー好打。
坂、効いたかと見えたが、崩れない。左フック、右アッパーでこの回も取る。
鯉渕、頭部から出血あり。

3回、坂の優勢がはっきりし始める。坂のパンチで鯉渕、左目上に新たな傷。ドクターチェック入る。
幅は小さいようだが深いらしく、出血が酷い。
坂、攻防の合間を左ジャブで埋め、鯉渕懸命の反撃を寸断...出来ていたのですが、残り50秒くらいのところで、鯉渕のワンツーを直撃され、ぐらつく。
すぐには倒れなかったが、クリンチを振りほどかれスリップダウン。ダメージによる、とダウン裁定があってもおかしくない?と見えるほど。

しかし4回、鯉渕が攻めるが坂が立て直し、右フックでガードの上を打って、インサイドへ左右アッパー、そして右クロスへ、という坂の攻撃パターンが出る。
二度目のドクターチェック。しかし続行。劣勢の鯉渕には良い休憩かと思ったが、出血もダメージも厳しいものあり。
5回、開始前、鯉渕の傷は酷くなっている。鯉渕懸命に粘るが、坂は冷静に左から当てて行く。三度目のドクターチェックで、さすがにTKOとなりました。



試合後の坂は、勝利したにもかかわらず歓喜という風はなく、先輩の仲村正男が持っていたベルトを獲得した喜びを語ったものの、試合内容自体に不足を感じているようでした。
確かに、3回にまともに打たれてピンチを招いたところや、それ以外にも鯉渕の右に脅かされたあたり、自分のボクシング、防御面に納得がいっていないのでしょう。

しかしここ最近のどの試合よりも、左ジャブの多用は出来ていて、それ故に打たれても致命傷は負わずに済んだし、アッパーを織り込んだ得意の攻撃が、より効率よく繰り出せたあたり、改善の跡も見えました。
ただ、そうした意識付けを持って闘ったが故に、自分自身に不満も不足も感じるのでしょうし。
それが、前向きに反省?すれば良い、という話なのか、「今後を考える」というコメントに繋がるのか。難しいところです。

傍目のこちらの目には、改善とともに、不安や心配もありました。
もう少しセーフティーな判断があっていもいいし、距離が詰まったときのガード設定など、見直すポイントはありそうにも思いました。
もっとも、その先の話に、本人が限界を感じているようならば、また別の決断、ということになる可能性も、あるのかもしれませんが。





ところでABEMAの解説を務めた堤駿斗、次戦について発表しました。4月17日、相手はなんとアンセルモ・モレノ師匠だそうです。
山中戦後も頑張っていて、現在もWBA地域タイトルを獲得するなどして、WBAフェザー級8位なんだそうです。
華奢に見えて、普段は余裕でウェルターの体重があるとか、山中戦の前に知って驚いたものですが...38歳、フェザー級の今、どんな感じなんでしょう。
さすがに全盛の切れはないかもですが、技巧はそう簡単に錆びないのだとしたら、堤にとって簡単ではないかもしれません。はてさて。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする