さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

他人事ではなかった夢の終わり ホルヘ・リナレス英国で敗れ、引退へ

2023-10-23 00:02:03 | 海外ボクシング



ということで今日は未明に午前に、DAZNお得意の英米二本立て、午後からは静岡よりライブ配信があり、おまけにMotoGPは豪州フィリップ・アイランドの荒天により、日程や放送時間が滅茶苦茶になるなど(これは関係ないですが)もう大変な一日でありました。
とりあえずDAZNの感想からいきます。


ホルヘ・リナレスは、幻の世界スーパーライト級王者ジャック・カテラルに判定負け。
序盤こそ手足の速さ、切れは見えたが、強打を決めるとはいかず、技巧のサウスポー、カテラルの左ストレート、右フック合わせなどで徐々に脅かされる。
その流れで5回、左をアゴにヒットされると、ダメージ受けてロープへ後退。
リナレスの泣き所である打たれ脆さが出て、中盤以降も劣勢が続く。
7回もカテラルに連打され、目で外そうとしてかなわず、という「落日」の影、色濃いシーンも。
それでも右を繰り出して抵抗はしていたが、闘志に身体がついてこない。
終盤はカテラルの右リードに突き放され、ままならぬ、という風情のまま終了。クリアな判定でカテラルの勝利でした。



デビン・ヘイニーとの新旧対決こそ、終盤の反撃で光るものを見せたリナレスでしたが、その試合を含めこれでなんと4連敗。
さすがに試合後、引退を示唆したそうです。

何しろプロデビュー戦を府立体育館で直に見た選手ですから、やっぱり感慨深いものがありますね。
あの頃はジュニアフェザー級だったんでしたか。思わず遠い目になってしまいますが。

ベネズエラのゴールデンボーイと言われる、若きスーパースター候補にもかかわらず、有り難いことに帝拳ジムからデビューしたおかげで、その試合ぶりは日本で何度も見られました。
貴重な選手のキャリアを、つぶさに見られたことは、ボクシングファンとして、とても楽しい時間だったと思います。
どの試合も鮮やかにとはいかず、若い頃にホールでやった試合では、対戦相手のフィリピン人の健闘に声援が飛ぶ、ということもありました。

しかしそういう過程を見た上で、ベガスのリングでフェザー級王者になり、ライト級でも英国遠征を勝ち抜き、ワシル・ロマチェンコと真の世界一を争奪する闘いを繰り広げるところまで「到達」したホルヘ・リナレスは、我々日本のファンにとって、けして他人事ではない「夢」でした。
その長きに渡って見てきた夢が、ついに終わるときが来たようです。ファンとしては感謝あるのみ、ですね。




午前から始まったアメリカの方の配信は、メインの予想が大外れ。
アレクシス・ロチャと向かい合ったジオバニ・サンティリャンの体格が、予想以上に大きい。
ロチャが左当て右カウンターしてボディから返して、とやっても、全然食い止められず、クリンチしても肩越しに左を打ち下ろしてくるサンティリャンの攻めを受けて、初回終わったらもう、ロチャが鼻血を出している。

これ、まともにやりあったんでは無理や、と思っていたら、2回も劣勢で終えたロチャが、3回はボディに的を絞る。
再三ボディのヒットがあり、サンティリャン失速気味。クリンチの際も振りほどく元気が失せる。
これでボディ当てて、あとは捌いて凌いで、相手の力をまともに受けないように立ち回れれば、と思ったが、普段真っ向勝負で勝っている感覚は、そう簡単には捨てられなかった模様。

4回以降、サンティリャンが奮起して攻め、どうしても上への強打、連打で立ち向かってしまうロチャが、徐々に打ち負ける。
結果、三度のダウンを喫して、6回KO負け。ボクサーとしての「質」では負けていないが、体格差は顕著で、それに対して柔軟な対応が出来なかった。
元々器用なタイプではないですが、世界王座を目指すボクサーとしては、やはり不足を露呈した...というと厳しいでしょうか。



セミではWBAスーパーフライ級挑戦者決定戦が行われ、小柄ながら強打で売り出し中のジョン・ラミレスが、パナマのロナル・バティスタを4回KO。
強打で打ちかかり、3回猛攻、バティスタに凌がれたが4回、また攻め込んで左ボディで倒し、ロープに詰めてラッシュ、右でまた倒しました。

なんか、井岡一翔の名を出してアピールしたらしいですが、具体的な話が進んでいるんでしょうか。
この日程で大晦日に来日...まあ、やってやれないこともない、と言えばそうかも、ですね。
寸法は井岡の処理できる範囲内、と見えますが、あまり大人しくはない感じでもあり(笑)面白いかもですね。
えー、面白いって何がや、どう面白いんや、というツッコミは、どうかご容赦を、ということで...。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする