さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

名実ともに「日本史上最高」 井上尚弥、最多6度目のMVP

2023-02-09 11:53:18 | 井上尚弥



井上尚弥が6度目のMVP獲得。年間表彰の話題です。


正直に言って、国内外問わず、プロのボクシングを見るのに、年間表彰のようなものに、あまり関心は払わないクチです。
シーズン制でやるスポーツでもないし、リーグ戦があるわけでもない。
それに、日本の表彰の仕方や、賞の名目も何だか古いというか、本当にボクサーに対する評価や表彰に適したものかどうか、という疑問もあります。

最優秀、技能、殊勲、敢闘、努力、新鋭、KO...まあ、わからんでもないけども、昭和の時代に考えたものをそのまま、今も通じるものと疑わずに来ている感じが、何とも据わりが悪いというか。

最優秀はまあ、純然たるMVP投票なんでしょうが、技能、というのは何だか曖昧で。
KOするのも技能なら、捌いて判定で勝つのも技能ですし。具体的に「技巧派賞」とかにした方が良いかもです。
さらに言うなら「矢尾板貞雄賞」とか。メキシコでは昔「ミゲル・カント賞」があったそうです。今はどうか知りませんが。

さらに殊勲、敢闘、努力、というのも、割と適当に振り分けられることが多いような。
殊勲、は例えば格上の相手に勝ったとか。例えば今度、吉野修一郎がシャクール・スティーブンソンに勝ったら文句なしでしょうけど、今回は中谷潤人。
はっきり、言葉のイメージとは違いますね。MVP投票三番目、って感じですか。

敢闘や努力に至っては、もうさじ加減ひとつです。
新鋭、はわかりやすいですが、KOというのも...世界王者がKO勝ちするのが貴重だった時代なら、国内強打者が獲ることもあったけど、最近はそれもどうかなあという感じですし。
これも技能と同じで「藤猛賞」「ロイヤル小林賞」「浜田剛史賞」とでもすればいいかな、と。
イメージに合う選手がいなければ、該当者無しで良いわけですし。



そんなこんなで、普通ならあまり気にしない年間表彰ですが、今年は井上尚弥6度目受賞で、白井義男や具志堅用高を超えた、というのは、重要なトピックかな、と思った次第です。

戦後間もなく、敗戦国日本を勇気づけた国民的スーパースター白井義男。一時は国民栄誉賞まで取り沙汰された、ボクシングの代名詞、具志堅用高。
共にボクシングの枠を超えて、国民的、という表現に相応しい広範な知名度を持ったグレートを、井上尚弥は遂に超えたわけです。

ボクシング界がその自業自得により、社会からの信頼や関心を落ちるところまで落とした時代を経て、これだけ高度な試合を、長きに渡って数多く実現し、見事な内容と結果を残し続けるボクサーが現れたことは、ひとつの奇跡であり、ボクシングファンなら誰もがまず、感謝と敬意のありったけを贈ると思います。

そして、その偉大さが、年間表彰の記録という形で、またひとつ形になったのだなぁ、と。
名実ともに、日本のボクシング史上、最高のボクサーであることを語る材料が、ひとつ増えた。
「実」の話ならすでに済んでいたことでしょうが、こういう形で「名」がそこに加わった、と言えるでしょうね。


表彰式は22日。コロナの影響で3年ぶりになるとか。
そういえばやってなかったですね。
この頃にはもう、次戦の発表も済んでいるでしょうか。




そういえば今日は那須川天心、プロテストなんだそうですね。

寺地拳四朗、ジョナサン・ゴンサレス戦がなかなか発表されないのはなんでかな、と思ってましたが...世界統一戦が新人のプロテスト待ち、だったんだとしたら、前代未聞というのか何というのか。
最初からそんなに、大きな期待をかけてしまって良いのかな、と思ったりもします。
こればかりは実際、見てみないと何とも言えない部分ではありますが。

とりあえず4月8日?の興行は、週明けにでも発表になる?いよいよですね。



コメント (10)
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