さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

「次世代エース」への第一歩 中谷潤人、WBO決定戦出場

2020-02-14 18:54:07 | 関東ボクシング

少し前から噂になっていた、中谷潤人の世界初挑戦が発表されました。
4月4日、後楽園ホールで、WBOフライ級王座決定戦に出場。

相手は1位ジーメル・マグラモ。24勝(20KO)1敗。
WBO1位で、地域タイトルを保持していたが、昨年、IBFイリミネーションにも勝っていて、こちらも中谷同様「両にらみ」だったのかもしれません。

映像は少し見ましたが、小柄なボクサーファイターという感じ。見た限りでは、ボディ攻撃が得意そう。
総合的にレベルは高いが、突出した何かがあるのかは、相手との兼ね合いもあり、よくわからない。
「マグラモ」とは、フィリピン人ボクサーでよく聞く名ですが、やはり一族なんだそう。
中谷潤人が112ポンドで良いコンディションにあるなら、12回中7回を突き放し主体で抑え、時に打ち込み、という具合で闘えるだろうが...というのがざっくりとした印象です。


ただし、正直言って、日本の若手で、世界タイトル獲得前の選手の中では一番のホープと目される中谷の世界初挑戦としては、一番物足りない感のあるマッチメイクです。
ダラキアンやマルティネスにどうでも挑め、とは、昨今の時勢を受け容れ...たくはないですけど、妥協するとしても、せめてムザラネに挑むくらいしてくれんのかな、と。
まあ、予算規模の限界もあり、色々と透けて見えてくるものがあります。率直に言って、お寂しいものだ、と思いもしますね。

しかし、中谷や周囲の思惑としては、本当に手強い相手と「勝負」をする局面は、スーパーフライかバンタムに上げて以降だ、というのが実際のところなのかもしれません。
何しろ若くて、あの体格です。試合ぶりも、112に数ポンドプラスした契約で闘うノンタイトル戦の方が、動きに余裕があるように見えること再々でした。


TV中継は、BS日テレとCSのG+で、平行して生中継があるとのこと。
G+のみならず、無料で見られる民放BS局での放送はありがたいです。そりゃ、地上波が一番ではありますが。
言ってみれば岩佐亮佑パターン、でしょうか。

ここから長谷川穂積、山中慎介のように、地上波全国ネットへの「昇格」なるかどうか、ということも含め、中谷は井上尚弥や寺地拳四朗らに次ぐ、次世代のエースたり得るか、ということを問われる段階に進みます。
その第一歩が、この試合であり、既存の王者に挑む試合よりは低いハードルと見做される試合ではあっても、当然「楽」であるはずもない一戦です。


飄々とした風情、抜群の体格、長身のサウスポー。しかし距離の長短いずれも対応が出来、切り換えが上手い。
技巧派と括れる選手だが、闘い方に幅があり、柔軟性がある。それでいて、見た目以上に強靱でもある。
若さや将来性、というのを抜きに見ても、なかなか「見もの」な選手である中谷潤人が、「世界」という言葉が飛び交う「リーグ」に、ついに参戦する初戦で、どんな風に闘うのか。

結果については、内容どうあれ、出してくれんと困る、という見方をしてもいい。中谷はすでに、そういうところにいるボクサーだと見ます。
内容については...あまり高望みするのもどうかと思う反面、やはり明るい将来を想起させるものを見たいなぁ、という気持ち、ですね。

後に「あのときは、中谷の、世界とつく試合をホールで見られたんだなぁ」と振り返るような、そんな試合になってくれたら、それが一番ですけれども。



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ということで、本日の一曲。
BUMP OF CHICKEN “GO” です。







コメント (4)
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