さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

「一戦挟む」余裕が大きい 田中恒成、WBOフライ級王座返上

2020-02-05 07:35:29 | 中部ボクシング

大晦日、格下相手だったとはいえ鮮やかな勝利を収めた田中恒成、会見してWBOフライ級王座返上と、スーパーフライ級転向を発表したとのことです。

色々な要因があっての決断だったのでしょうが...まず、フライ級では、他団体王者との対戦を実現しても、それに見合うリターンが得られない、それが今、現在の田中恒成の周辺事情である、ということでしょう。
内実をどう見るべきかはわかりませんが、ビジネスとして、普通の挑戦者を迎えて闘うのと、得られる収益が変わらない、変えられる要素があまりない、のでしょうね。
もっとも、それがあったとて...なのかもしれませんが。


で、スーパーフライ級ですが、なんといっても井岡一翔の存在が大きいでしょう。
井岡側の意志が、田中戦に前向きなものだとは伝わってきませんが、TV局は同じ系列。
あの薬師寺、辰吉戦などと違い「揉めるタネ」がまず、ひとつ少ない。
そして、WBO会長も実現を後押しすると明言していて、例のスーパー王座制度により、転級即、指名挑戦権が得られる。

その辺はこの記事中、畑中会長が「WBOルールにのっとって」と端的にコメントしているとおりでしょう。
井岡側が諸々の状況を鑑み(エストラーダ休養中、それに次ぐ相手といっても簡単では無い)田中戦に応じればよし。
そうならなかった場合も外堀は、というところでしょうね。


しかし、仮に井岡戦がまとまらず、他の標的に向かうとしても、田中恒成には、これも記事にあるとおり、一試合は「調整試合」を闘う余裕があります。
普通なら、このくらいの選手は、即世界戦のリングに上げたい、というのが実情だとは思いますが、畑中清詞会長と、CBCの長年に渡る結びつき故、無冠戦でも放送がつく。地域が限定される話ではあるにせよ。

この余裕は、本当に、先のことを考えると大きいな、と思います。
まだ若い田中恒成が、転級によって、持ち前のスピードを生かしつつ、パワーアップや、コンディションの向上を見込むにしても、それを実現出来るか否か、それをいきなり世界戦のリングで問われるのは、厳しい話です。しかし、それにまつわるあれこれを、一度なりとも、無冠戦で試せるのですから。
実際、ライトフライ、フライに上げるときも、同様の試合で「成果」を得た上で、その次の世界戦で結果を出しています。

おそらく、相手は東洋圏から、一定以上の実力者を選ぶことでしょうが...一度、ここでも国内上位と、とはいかないものでしょうか。
まあ実際に、ないとはわかっていても。中川健太は防衛戦があるにせよ、江藤光喜、石田匠、奥本貴之とか...。
外国人なら、それこそフローイラン・サルダールが14日に勝てば、という可能性はあるか?
何にせよ、知ってる名前、実力測定が、試合前から見込める相手だったら良いなあ、と思うのですがね。



で、WBOフライ級王座、空位になったわけですが、こちらもどうなる?というところですね。
中谷潤人、WBOでも3位です。ちなみに1位ジーメル・マグラモ、2位は田中恒成のライバル?アンヘル・アコスタ。
はてさて...ですね。



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ということで、一曲。
永瀬正敏 “ For the boys…” です。






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