2011年/フィンランド・フランス・ドイツ/93分
原題:Le Havre
監督:アキ・カウリスマキ
キャスト:アンドレ・ウィルム、カティ・オウティネン、ジャン=ピエール・ダルッサン、ブロンダン・ミゲル、ジャン=ピエール・レオ
ストーリー:昔パリで暮らしていた芸術家のマルセル(アンドレ・ウィルム)は、今は港町ル・アーヴルで靴磨きをしながら生計を立てている。彼は自分に尽くしてくれる妻(カティ・オウティネン)と愛犬ライカとの暮らしに満足していた。だが、ある日妻が病気で入院した後、アフリカからの難民の少年と出くわし、警察に追跡されている彼をかくまうことにする。~シネマ・トゥデイより
フランスにおける不法移民という重い問題を扱っていながら、一篇の夢のような、大人のおとぎ話のような作品。
ル・アーブルという題名にも拘わらず、目に映る景色はフランスでありながら、色濃くアキ・カウリスマキ監督の今までの作品同様北欧、フィンランドを感じさせる色彩に満ちているように感じられてならなかった。だからこそ、それがより興味深く面白く思えたし、同時に文化的背景についても考えていた。一緒に観に行った友人もやはり同じことを考えたという。そして、夢のように上手く全てのことが運ぶ話に、観終わって素直に幸せな気持ちになっていた自分を発見する。
そして、そして「昭和の邦画」・・・
こんなに後味のいい作品、久しぶり、なんて思いながらいい気持ちを抱えて家路に着きました。
刑事さん、いい味醸してましたよねっ!!
ル・アーブルという題名、目に映る景色はフランスでありながら…
私も映画の中はフィンランドを感じていました!
観ている最中も「あれ、ここはフランスだよね?」なんて自問してみたり(笑)
そして、何処かしら昭和の邦画を思い起こしたりして。
そのちょっと不思議な融合が何とも味わい深かったですよネ。
まさに大人の童話。
ほっこりした気分で劇場を後にしました。