2008年/アメリカ・イギリス/119分
監督:サム・メンデス
出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、キャシー・ベイツ、キャスリーン・ハーン、マイケル・シャノン
大分前に鑑賞していたのだが、とにかく観終わった直後はもうもうずっしりと心が重くなっていた。それは観ている間、主人公であるフランクとエイプリルに共感が持てず、彼らの言い争う場面に苛立っていたからだ。
そんな展開の中、彼らの心模様をただ一人精神を病むジョンだけは的確に言い当てていたのがいかにも皮肉に映った。またラストで年月を経た夫婦の一こまが切り取られていたのだが、妻の止むことのないおしゃべりにその夫が何食わぬ顔をして補聴器を切るシーン・・・印象に残った。
ただ、時間が経つとあの時にあれだけ苛立たされたこと、そしてそれが心のどこかにひりっと残っていることに気付かされている。
この作品の舞台である1950年代の郊外の住宅地での閉塞された状況の中での彼女のひりつくような心の乾き、満たされない思い、描く夢と現実との折り合いをどうつけるのかという果てのない堂々巡りにあがく姿が際立って心に残っていることに驚かされているのだ。そうした彼女の姿が、観ていた私のどこかをふっと照らし出してざわめかせ波立たせ、ざらりとした思いを残したのではないだろうか。彼女の実際の行動に共感はできなくても。
ケイト・ウィンスレット、素晴らしかったぁ~
そして、夫役のレオナルド・ディカプリオも。(私は彼らの「タイタニック」観てないのでチラシなどで目にするそれ以来のナンチャラカンチャラは「?」だったのですが、だって、全然タイタニックとは関係ないじゃん!なんてね)
思い出すたび、やっぱりざらっとします。自分の中の見たくない部分、そして忘れていたことを作品を通して見させられているようで・・。
ところで、Puffさ~ん PS:ありがとうございました!!レスしてたつもりで、とんだ失礼を・・・これに懲りず、今後ともよろしくお願いします
ゴールデングローブ賞ではこちらの作品が見事主演女優賞でしたものね、、
ホントにおめでとうです。
>夫が何食わぬ顔をして補聴器を切るシーン
未見ですが、この一文を読むだけで何となく想像出来ます~!
ひりつくような映画だけれど、観たあとは何処か充実感みたいなものが残りそうですネ。
PS:
以前の書き込みにレスを貰えると嬉しいのですが~!