![Indigo_transform Indigo_transform](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/51/1f9974b79fa60c107cd99c9ad75a107a.jpg)
□ Robert Henke / "Indigo_Transform"
♪ <script type="text/javascript" src="http://mediaplayer.yahoo.com/js"></script>Indigo_Transform (excerpt)
Release Date; 03/Aug/2009
Label; Imbalance
Cat.No.; ICM 08
Format: 1xCD
Note: Limited to 1,000 copies
>> http://www.monolake.de/
>> tracklisting.
01. Indigo_Transform [60:00]
Music For The Installation Tap Tim By Fredrik Wretman
Färgfabriken Norr, Östersund, Sweden, 2008-11-08 - 2009-03-29
>> http://www.monolake.de/installations/taptim.html
>> http://www.fredrikwretman.se/
Music produced by Robert Henke 2008
Photos by Robert Henke
Design by snc
虚空に映ろう朧な光暈
漆黒の彼岸に収斂する千重波は
インディゴの深淵よりゆらぎ出づる
幻相の滴瀝に峙ち響く
MonolakeことRobert Henkeが本名名義で発表する実験音響作品の最新作。全世界限定1,000枚のみのリリース。当作品は、スウェーデンの芸術家Fredrik Wretmanのインスタレーション・アート、“Tap Tim”の為に制作された音源をコンパイルしたもの。
モダンアート・ギャラリーとして世界的に名高い、スウェーデン、エステルスンドのfargfabrikenにおいて約五ヶ月間に渡って展示された映像と音響、そして空間の為の構造芸術、“Tap Tim”。
水中を泳ぐ鯉や、光の描く波面といったモチーフに従って、音響面では広大な空間に鳴り響く風洞音、そして水滴が滴り落ちる音をホワイトノイズとして処理、冷ややかで茫洋たるアトモスフィアを構築しています。
![Fargfabriken Fargfabriken](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/d5/5602120067184242effe38985e2aab69.jpg)
(http://www.fargfabriken.se/)
Robert Henkeは、Fredrik Wretmanからの依頼に基づき、monolake名義のアルバム"Cinemascope"の収録曲"Indigo"を、長時間のインスタレーションに相応しい内容に再構築。実際にギャラリーで使用された楽曲は、会場の別々の方向に設置された3つのCD Playerから発信されるループサウンドの重畳効果を利用した疑似マルチトラック仕様。
![Taptim Taptim](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/87/bc99bfc79d25381131b373ded0a3b8be.jpg)
3方向の音源それぞれのループピリオドが異なるため、毎時間ごとにその場限りの重ね合わせが起きるというシンプルな原理を採用していますが、このCDでは各音源の冒頭から再生時間を揃えた最初の60分が、Stereo mixdownされて収録されています。
Robert Henkeが同様の素材を用いた"piercing music"では、沸々と湧き出でるような水音が鋭く硬質な印象を喚起していましたが、"indigo_transform"はより静穏かつダイナミックなスケールを感じさせるもの。周期的に轟く巨大な震動音が澄んだ水明を澱ませながら、意識を果てのない無窮の深淵へとひきずりこんでいくような幻像を抱かせるサウンドスケープ。
自然の複写、複写の分裂、差異の増幅。
芸術行為における模造の反復によってアイコン化される音のモチーフ。聴く者の意識の根流を描くものが、遠い記憶の綻びに覘く「自然よりも根源的な」形而上のアルゴリズムに綾なす波であるならば、私たちはきっと、その潮汐に耳を傾けるべきなのだ。
反転した波面に「内と外」との区別がつかないように、「虚と実」は恒に背中合わせの真を擁している。鏡と虚像、表現と享受、刺激と想像、思索と瞑想。どちら側からでも入り込めるし、どちら側にも境界がある。ここに湛えられた音像が映し出すのは、水にたゆたう無意識の原景であり、意識的に模築された箱庭の水音であり、そのどちらでもあるのです。
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