lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Terra Ambient / "The Gate"

2007-05-18 15:44:18 | delerium
The_gate



□ Terra Ambient / "The Gate"

Majoun
Sandstorm Dreaming

Release Year; 2004
Label; Lotuspike
Cat.No.;LS-0001
Format:1xCD

>> http://www.terraambient.com/
>> http://www.lotuspike.com/

>> tracklisting

Pilgrim's Road
The Gate
Majoun
Sandstorm Dreaming
Westerly Prayer
Serpent and Stone
Blood


Jeff KowalのTerra Ambient名義による2ndアルバム。あのSteve RoachやRobert Richもサポートしている、アンビエント/エレクトロニカ系レーベル、Lotuspikeよりのリリースです。作風は、上述のSteve Roachなどのフォロワーと言える、エスノ/ダークなアブストラクト・シャワー。ホーミーやトライバル・パーカッション、ディジェリドゥなどの各種民族楽器をデジタル・プロセッシングしてサンプリング、シンセのアトモスフィアやドローンで、闇に轟くようなダイナミックな音響世界を構築するというもの。

どちらかというと流行の路線に比べて作り込みがシンプルで、パーカッション頼りなのが今ひとつ。もう一捻り欲しいところ。Deleriumの別名義であるSynaesthesiaの"Ephemeral"から、エピックな要素を抜いた印象です。近年のニューエイジに対して、生音のスケール感に飢えている方には丁度良いかも。現在はニューアルバム"Wanderlust"が待機中。




□ tunes of the day

□ Front Line Assembly / "Fallout" EP

Buried Alive (dj Acucrack mix by Jason Novak)
Humanity ("Kearley Edit" Remixed By Dan Kearley)
Domination (unleashed) (Re Mixed by Rhys Fulber)

Release Date; 22/04/2007
Label; Metropolis
Cat.No.; MET483
Format; 1xCD

>> http://www.mindphaser.com/

>> tracklisting.

"Unleashed - Mindless mix" By Sebastian R. Komor.
"Buried Alive - dj Acucrack mix" by Jason Novak
"Beneath the Rubble - Combichrist remix"
"Electric Dreams" new song By Bill Leeb and Rhys Fulber
"Armagedon" new song By Bill Leeb, Jeremy Inkel and Chris Peterson. Featuring Jared Slingerland on guitars, and Adrian white on Drums.
"Social Enemy - anti-social mix" remix By Jeremy Inkel
"Low Life - Portion Control mix" remix by Portion Control
"Humanity - Kearley edit" Remixed By Dan Kearley
"Reprobate" A version of "Low Life" Remixed by Greg Reely
"Domination" A version of "Unleashed" remixed by Rhys Fulber
" The Storm" Covenant remix
"Unconscious" New song by Rhys Fulber and Jeremy Inkel

Mixed by Greg "the man" Reely
Mastered By Brian "Big Bass" Gardener



先月リリースされたFLAのNew EP(現在"Fallout"のワールドツアー中)。紹介するつもりはありませんでしたが、 せっかくなので取り上げます。(以前にも述べましたが、ここでは購入した音楽を逐次報告しているわけではありません)

EBMのトレンド・セッター達による"Artificial Soldier"の楽曲のリミックスと、同タイトルのアウトトラックと新楽曲を3曲追加した、本編の"Artificial Soldier"以上に聴き応えのあるEP。 リミックス陣はCombichristや、Portion Control(Bill Leebが特に支持しているユニット)といった蒼々たる顔ぶれですが、内輪のJeremy InkelやAdrian Whiteを迎えた未発表曲の収録もファンには嬉しいところ。

ただ、新進気鋭の鬼才サウンドプログラマ、Dan Kearleyによる"Humanity"の超巧微細なエレクトロ/クリック風のリミックスが頭一つ抜けて良い。こういう異ジャンルからのアプローチは、他のEBM勢にとっても刺激となるのではないでしょうか。インダストリアル/EBM系統は最近聴くのが苦痛になってきた(何年か前までは好きでした)のだけど、こういうトラックは清涼剤になります。"Buried Alive - dj Acucrack mix"は、終盤の哀愁とドライブ感溢れるパッドが迫り上がってくる部分が素晴らしい。


tempus fugit.

2007-05-18 13:57:59 | Science
Breeze

(IXY DIGITAL L2; ISO Auto; Exp.±0; AWB; Evaluative.)



その皮膚の下に真の闇を抱えて
彼の亡骸はあった
生ける何者の侵略を許さずに
あまねく生者を
鳴動する宇宙を
静かに無を湛える鏡の如く従える

吹き荒ぶ風も
草木や枝のざわめきも
彼方にうねる あの白波も
すべて彼の息吹だった

この手に抱いた闇に流れ込む
この亡骸へ この亡骸から
生は突き動かされている
遠い響きに揺られながら
彼は、かつての私の居場所を
映し示したのだ。




□ 性のアトラクター -開示と秘匿 (5/21 >>ロジックを一部補完)

人間の性行動は、他の動物では生殖活動とフレーム付けられるものよりも、その様態自体が持つ情報価値が多様化し、依って、その開示と秘匿が、性に関わる一連のアトラクター(Attractor)を引き起こす大きな鍵となっていると捉えられます。(個人にとっての性情報の価値は、成長過程における刺激信号の偶発的な交雑やフィードバックを経て構成される。)人の知能は、脳内部での情報処理が他者にも認識可能であり、汎用性と保存性の高さに由来するところが大きいのですが、動物では、その大部分を(人間と比較してシンプルな)本能で共有を行っています。

彼らが、訪れるであろう自身の死を、生きる上で与えられる一連の刺激や感覚を、他の個体と確認しあう手段は限られています。(※・・・本能的に「共感」が与えられている可能性は否定できない。また、「見よう見まね」による直接刺激を経た学習と行動パターンの後天的な習得は、広義には人間のコミュニケーション手段と同質である。ここでは、知覚的確認というより、記号的確認と可覚性の予測という意味において、人間と他種生命の刺激共認を区別する。)しかし、人間の場合は、同質(或は、内部、外部に対して同様の反応を引き起こす特定のアトラクタ)の身体刺激をお互いに共有し、持ち合わせている感覚について、他者についても認めることが、(認識の上だけでは)可能です。従って、性に関わるあらゆるレベルの情報については、「開示と秘匿」のシステマティックな様相が、社会性の構築に置いて大変な意味と必要性を持つことになるのです。生命のメタな振る舞いにおいては、性行動に必然的な権限と透明性があるのに対し、人間のbehaviorに視点を絞ると、性的なアトラクタが予め秘匿されていて、アクセスの手続きが複雑化しているというパラドクス。(もちろん例外もある....)

性行動を快感と結びつけられるのは人間だけと言われますが、現状では他種生物の身体刺激を共有する手段は無いので、この証明は不可能です。しかし、人間の最も近しい他者、異性(人によっては性的な対象となる同性)について関わるとき、彼らの関係性の描く様相は、(個体同士では感覚の隔絶があるため)一気にStrange Attractor(位相空間におけるカオスな動態の引き込み領域)に引き込まれてしまいます。お互いに理解しえるのは、性的対象が自身に与えている、或は与えてくれるであろう刺激信号の類型への期待と、相手が自分と同じメカニズムを有していることであって、システムのある段階で、その機能を相互の必要性から行使する可能性があるということ。一方で、どんな形で他者の情報が開示されていようと、個体と個体との関係においてのみ、特定の個体の性的な様態を知ることができるのが、社会性を伴う性行動の一般性です。同時に、個体の性行動に関わる情報は、疫学的、遺伝的、社会的負荷に付随するリスクが併存する為、秘匿と開示の権限の限定が大前提として構成されます。

性的な様態の開示を許した人間との間で、相互に共有する感覚的な負荷が最も高くなるのは、秘匿から開示にいたる刺激的なプロセスにあり、その瞬間に達する微時間的な部分にピークがあると、私は解釈しています。(感覚的なピークがどういうスケールで起きているか、どの時点に価値を求めるかは、個体差があり、人様々。)なぜならば、その時「開示されたもの」こそが、人が予め付与された、「秘匿される前の」性衝動の純粋な極点であり、生物種における生殖行動の目的と達成への回帰だからです。但し、人間はその刺激だけを抽出して欲求を解消する術を備えています。性交渉の相手の性的な様態に惹かれるのは、この共感のダイナミクスが働いているからに他なりません。隔絶されているはずの感覚を、相互のコネクターとして動機に置き換えているのです。

※人間の築く関係性の中で、ある相手に任意の手段で特定の刺激を与えたい、反応を引き出したいということについては、他のあらゆる種類の身体刺激についても同様のことが言える。しかしこの社会の位置づけにおいて、人間の身体反応から特定の信号を引き出すということを原理的な意味において「秘匿からの開示」という論点で切り出せるのは、『性』に関わる問題しかないことに着目しました。






□ Google Analyticsの最新バージョンがリリース

http://services.google.com/analytics/tour/index_ja-JP.html

実は、このブログも以前からGoogle Analyticsで解析を行っています。プロ向け、主にマーケティング層のデータ・コンバージョンやインターフェースが、無料で使えるのが大変な魅力。デザイン的には前の方が洗練されてたような気もするけど、コンテンツ、セッションごとのトラフィックの推移のディテールを、flashを利用してより直感的に、短絡的なプロセスで注釈とともに一覧できるようになっています。




□ 立てこもり事件を見て思うこと。

この種の事件に甚大なエネルギーと関心が注がれるのは、治安に関わる期待効用(expected utility)の保持のために、集団が取らざるを得ないフォーメーションの為である。よって、予期出来ない事態や、犯人の命でさえ、自殺をさせないという形で、不確実性の離散とリスク回避の形を取らなければならない。しかし、犯人が武力によって、大きな権限を有したわけでは決してない。立てこもり事件は、起こした時点でほぼ死に体であり、全ての行動の導出する結果が時間的に制限され、あらゆる被害の効用は、ショートスパンでは一定の限界内に収束する。