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lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

Louis I. Kahn. - 真層までの距離

2007-02-25 07:13:45 | Science
Salk

(Salk Institute for Biological Studies :画像引用元 >> USC.edu)

>> Greatbuildings.com (L.I.Kahnの建築物)
>> http://en.wikipedia.org/wiki/Louis_Kahn


"I believe that all material is spent light."
『物質は燃え尽きた光です。』

"We cannot seek the truth.
Truth is just revealed,
just revealed through our courses in living."

「私たちは『真性』を探し出すことはできません
 真性は露呈されるのみ。
 生きることを通して、ただ露呈されるのみなのです。」


私が学生の頃熱をあげていたルイス・I・カーンのアーキテクチャー(寧ろ、その建築哲学やアフォリズム)について、最近また勉強し直しています。

コルビュジェ、ライト、ミースの系譜を継ぐ、20世紀最後の巨匠とされるカーンは、モダニズム、ポストモダニズムの何れのスタンスも拒否した孤高の建築家。

ヴェンチューリの、多態化する現代建築を指して曰く「脈絡なき隣接性(Super adjacency)」と「複雑な全体性(Difficult Whole)」(ex. from『建築の多様性と対立性』)であり、その中でカーンは、ある一個のアーキテクチャーの文脈の中に、あらゆる文化の伝統的形質、素材と様式が含有する歴史的なファクターや実効性を省みながら組み込んでいます。

http://www.iimahd.ernet.in/photogallery/campus.htm
(ex.インド経営大学の煉瓦アーチ)

柱は壁から産まれたのだと彼が言うように、理論的原理、側面よりも、「アーキテクチャーの自己生成」というパースペクティブに基づいて、もっと抽象的な概念とビジョンを有していたように思えます。

カーンに師事した日本の建築家、香山壽夫師は彼のデザインに準えてこう語ります。「構造の制約が建築を包む皮膜を作り出し、それで建築は人間を包む形を作る」(ルイス・カーンの特集を組んだ『X-Knowledge Home 2004 Vol.23 -"Architecture for the Truth"』より抜粋。)建築は、あらゆる『面』によって構成され、「人は面を伝う存在」であると同時に、『面は人のトラフィックが形づくる』ということ。一般的に伝統様式を拒絶するモダニズム建築において、彼が古典的な伝統様式を、そのソリッドな面に「侵入」させ、両者の対立を取り払った(あるいは、その反発を利用した)のは、そういった認識に由来するものなのかもしれません。斯様にカーンの建築は、物質化された様々なメタファーの「面」の多層構造を成していて、その中心には、彼がどこから来た人であろうと、伝統と未来の交錯する空間に放り込まれる人が居る。

まだまだ語り尽くせない感があるのですが、浅学な私が「視覚的に好き」な写真を二つ紹介して結びとさせて頂きます。

Salk2_1Dhaka
(引用元:e-Architekt)

上が代表傑作の一つ、『ソーク生物学研究所』。
「コンクリート打ち放し」という手法を、構造上の利点と再現性から捉えた独自のスタンスで追求。研究室を外部に突き出し分節化することで、概念上の個々の研究の相互作用を空間上に顕在化。フィーレンディールトラスで支えた実験室の大空間にダクト類を収容するスペースを設けるなど、視覚的効果に実効性を適えた質実剛健なシステムは、多くのアメリカの病院施設で模倣されました。

『中庭は「空をファザードにすべきだ」というルイス・バラガンのアドバイスによるもの。バラガンはル・コルビュジェの「空も庭である」という言葉に影響を受けている』(新居千秋:談)


一方はバングラデシュ国会議事堂。ドームの天蓋を突き抜けて壁に投影する日光をオブジェとして利用しています。ここでは建築が建築を多重包囲するという極めて異質な方法論が取られています。構造の解説にあたっては、建築家、渡辺豊和氏の説明を以下に引用します。

中心に向かって何重にも壁が同心円状に取り巻いている。(中略)八角形の各辺に当たる部分が一棟づつ分離していて結果として一つの巨大建築に見えるよう工夫している。八角形四辺部は各同形同大の矩形の箱であるが、残りの四辺部分が全て違う形の立体である。(中略)全体としては正方形平面なのだが正方形4分の3分L型がオフィス空間で残余の4分の1が空虚な光庭となっている。光庭部分の壁もL型であり、これに穿たれた大きな鋭角三角形の開口からくるまれた建築が見えていると言う寸法なのだ。この包みが大きなサイズから小さなサイズまで一貫して繰り返されている。小さな部屋をそれより少し大きな部屋が包み更にもっと大きい部屋が包むという具合に最後は外壁が全てを包む。(中略)大から小に至るまでの包み込みはコンクリートでないと出来ず、石造や煉瓦造では不可能なのだ。しかしこの可能性を発見したのはルイス・カーンでありこれぞ彼の独創であった。



Diamond Light Source synchrotron opens for business.

2007-02-07 05:15:05 | Science
Diamond D2

>> BBC NEWS ("Super-scope" opens for business)
>> Diamond Light Source Press Release

This week marks the dawn of a new era of scientific endeavour as Diamond Light Source, the UK’s brand new synchrotron facility, opens its doors for business and welcomes its very first scientific users. Top academic teams from Durham, Oxford, Leicester and London have been selected to be the first users of one of the brightest sources of light in the world that will enable them to find out more than ever before about the secret structure of the world around us.


英国が30年来サウス・オックスフォードで開発を続けていたDiamond Light Sourceシンクロトロン(放射光設備)が、ついに開発プロジェクトと研究者にむけて開放されました。総延長562.6m 。事実上、世界最高出力の中間エネルギーX-rayシステムで、第一陣の研究プロジェクトには、磁気学から生体高分子結晶学の研究者が名を連ねています。

特に蛋白質結晶学における構造決定の効率化(高出力の放射線は、高精度の測定と単位時間での回折像検出の高速化が可能)期待できるので、創薬分野における英国の優位性を更に確保しそう。

その恩恵はなによりバイオテクノロジー、ベンチャーキャピタルへの投資基盤の厚みによって得られているもので、(Diamond Light Sourceの資金源はCCLRC(英国政府の研究会議中央研究所評議会)とWellcome Trustで3億7000 万ポンドに及ぶ)オックスフォードには世界をリードするプロテオミクス企業としてProteome Sciences社と双璧を成すOxford Genome Sciences社がある他、アメリカのGileadSciences社をはじめとする世界有数のバイオ技術会社が英国に本社を置くなどしていて、これを契機に更に先端技術の集約に拍車をかけそうです。

(※とはいえ、昨年の英国研究議会では大規模研究施設の有益性のエビデンスが不十分だと指摘されていた他、このDiamond Light Source Synchrotronに従事するエンジニアの不足や偏りを懸念する声も聞かれていた。背景には研究職のグローバル化があると考えられている。大規模な学際研究において確実にキャリアアップを期待できる、複数分野に跨がったエキスパートの育成が急務。)

Reserch Councils UK


生命時計の振り子 -chronoscale.

2007-01-28 13:18:24 | Science
体内時計(サーカディアンリズム)、というものをみなさんご存知ですよね。日の光を浴びると松果体が反応してリセットされるとか、健康番組で良く扱われるアレです。実はこの研究は近年最も展開が著しい分野であり、「生命の時間感覚」という私の最も惹かれるテーマでもあるので、その解釈の変遷と最新の研究成果、私自身の思索について、この機会にごく簡単に扱ってみたいと思います。


1.転写制御による遺伝子発現抑制(従来のモデル)

生物を構成する細胞は一定周期で生まれ変わります。死滅と生成のバランスを時間的に管理しているからこそ、生命ネットワークが、この地球環境を適応度地形として共進化を続けることが出来るのです。

2001年になって、この生物時計の原理とも言える画期的なモデルが日本の研究によって唱えられました。

<参考>
産総研プレスリリース

生物に備わる体内時計は、1日約24時間の時刻を体で推し量る、生まれながらの不思議な能力であり、睡眠・覚醒、血圧、体温を含む体全体のあらゆるホメオスタシスのリズムをコントロールしている。ほ乳類の脳の中には、視交叉上核と呼ばれるごく限られた領域にある16000個の細胞群があり、体全体のリズムを作る親時計となっている。体全体には、親時計に支配された子時計が存在して、それはまるでオーケストラの指揮者と演奏者のような美しいリズムを形成しているのである。


リズムは、一つの分子ではなくいくつかの分子の相互作用の結果、形成される。体内時計をコントロールする分子には、PERIOD、CLOCK、BMAL、CRYなどのタンパク質がある。中でも、1日のリズムに合わせて劇的に増減を示すものはPERIODである。『 PERIODタンパク質の合成 ⇒ PERIODによるCRY核内移行 ⇒ 転写抑制 ⇒ PERIOD タンパク質減少 』がほぼ24時間で推移し、これが24時間のリズムを形成する本質と考えられている


発表当時は私も「これは・・・!」と驚いたのですが、というのは、このシステムは正に時計の振り子そのものだと思えたからですね。時計タンパク質→時計遺伝子への転写を抑制することで、時計遺伝子mRNAの相対量が増える(=振り子の位置エネルギー増)→時計タンパク質への合成(翻訳)により(=運動エネルギーへの変換)、その都度制御される細胞のリズムが発振されるというメカニズムなのです。

サーカディアン振動は一種の永久運動であり, 生命の大いなる不思議の一つである。 この振動は振り子の役割をする時計振動遺伝子が振動遺伝子自身を産生する過程を抑制する抑制因子として働くネガティブ・フィードバック機構が基本である。 このフィードバック機構は物理学でいうリミットサイクルを形成する

(引用元:http://61.193.204.197/html/19911A01004.htm)


2.より「原理的な」最新のモデル

一昨年、名古屋大学・科学技術振興機構のシアノ・バクテリアの研究によって為された発見は、上記の手続きでは拭えない矛盾を一掃する、もっと単純なモデルを呈示しました。

<参考>
http://biol1.bio.nagoya-u.ac.jp/~b1home/04/document/20041117.pdf
http://biol1.bio.nagoya-u.ac.jp/~b1home/04/paper/2005/nakajima.pdf
JST (わずか3つの蛋白質が生命の時間を作る)

このダイナミクスでは、生命時計のセントラル・ドグマを、時計蛋白質KaiCのリン酸化サイクルのゲノムワイドな転写に集約することが可能となります。

クリアされた問題
1.連続条件で約24時間周期
2.代謝レベル・栄養状態を下げてもほぼ1サイクルは約24時間
*ふつうの化学反応は,代謝を下げると遅くなる
3.異なる気温条件で測ってもほぼ1サイクルは約24時間
*ふつうの化学反応は,温度を上げると速くなるが,
体内時計は温度変化にかなり安定


KaiCリン酸化サイクルは単位空間における時間経過と変位を情報素子として記憶することも可能です。このリン酸化振動をタイムスケールの単位と置くことで、細胞外からでも特定の細胞内における生命時計の時刻を計ることが可能となり、より高次なネットワークにおける生命時計の原理解明、または応用的なナノシステムデザインに光明を与えますが、この新たな「振り子」の等時性を明らかにしなければならないことや、シアノ・バクテリアにおける現象がほ乳類にも普遍的か不明であるなど、ここからの研究にはまだまだ課題が山積しているのが現状です。

生きた細胞のなかでKaiC蛋白質のリン酸化がどのように遺伝子発現を制御し、生命の活動を地球の環境変化に適合させているかを解明することである。生きた細胞のなかではKaiC蛋白質はリズミックに合成分解されており、KaiC蛋白質のリン酸化はより動的に機能しており、生物時計の同調と長期間の安定性の向上を実現している筈である。これは機械時計で言えば、脱進器(振り子の動きを歯車に伝えると同時にゼンマイのエネルギーを振り子に与える装置)に相当するものであるが、この理解ももう一つの重要な課題である。


ここ最近の動向では、東京大学の21世紀COEの基盤生命学において、生物の形象が発現する過程で創出されるリズムに「分節時計」という作動原理を見出し、時計細胞間の転写タイミングのズレ(ノイズ)を吸収するメカニズムに触れています。

<参考>
http://www.biochem.s.u-tokyo.ac.jp/COE/research/index.html



3.今後期待できる研究の発展

生命時計は時空間双方における振動現象です。これらの解析をシステムバイオロジーという体系の中でバイオインフォマティクスの技術や、様々な化学的・数理的観点からトレースすることで、生命時計、あるいは生命の時間感覚に普遍的なフレームを抽出(特徴的な遺伝子ネットワークの同定)出来ると考えます。ゆくゆくは生体高分子コンピュータ、その特殊な応用であるDNAコンピューターの基盤技術に結びつくでしょう。


4.思索.

ここで取り上げられた時間振動子の最小単位はKaiCのリン酸化リズムですが、砕いて言うと、化学反応によるリズムは、分子、原子に由来し、更には電子の振動にまで遡ることができるわけです。逆にマクロへ辿ると、リン酸化振動は遺伝子の発現を制御し、ほ乳類においては時計蛋白質の転写から、細胞生成のコントロールを実現し、脳で統括されたシグナルが全身の生命ネットワークの時間を管理・保持する。

特定の生物の体内リズムは、生物ネットワークを構成する多種の個体に対して相対を成しており、更に高次な構造の中で、その関係性のネクサスの中で意味論(定数)的に決定されているとも考えられます。時計を制御する時計を制御する時計・・・まさにフラクタルな奥行きのあるカレイドスコープです。

人間は、あらゆる「時間」の多層構造の中で生活しています。昼夜の間隔、地殻変動、天候サイクル、経済的なタイムスケール、腹時計・・・ここで、宇宙において一貫して共有していると体感できる順方向タイムスケールが、認知論の賜物に過ぎないことに思い至ります。私たちはお互いのリズムのずれで、他者のリズムを計っているのではないでしょうか。

言い換えましょう。振動子と他振動子との共振作用があり(または同期現象に至る過程)、相対の関係性の中で必然的に生じる反応と負荷こそ、「時間の存在」なのではないかということ。当然、人間が経過した時間を「経験した」と感じるには、人にとってのメタ時間を、「時間」として認識する心理的なプロセス(と、それに要する時間)が必要となります。

振動子と他振動子は、様々なパースペクティブに切り替えることが出来ます。「私とあなた(とそれ以外)」、「私たちと、あなたたち」、「私と私が体感する時間」、「私と光速で宇宙へ旅立った私の双子」、「ある人とあるネットワーク(と、排反するネットワーク)」、「ある人の3秒と、ある場所における1317秒」。科学の発展とは、これらの相対性の為すセグメントを、必要に応じて更に細分化し、実効性のある説明と干渉の手段をアセンブルしていくという過程を指す。逆に、そのフレームワークにおいて、これらのセグメントとは常に空事象の関係にあり、人間に取って意味をなさない次元にある時間帯を、『リャプノフ時間』(※過去ログ参照)と定義することができる。

ここに至って、このエントリは実は一年以上前にこのブログで長く扱っていたテーマと合流します。こうして時間的に結晶化されるテクスト間の意味的構造も、各単位時間毎に区切られたセグメントを跨いで自己組織化していく重畳的なモデルと言えるかもしれません。私は、こうしたとりとめのない思索の1ノードを、このブログの外部へと転写することにしました。

cast >> ray / slide.

主に日々の雑感や日記のようなものをそちらに記して行きます。
lens,alignは情報発信や批評、テキストブログを意識した、
もう少しフォーマルなコンテンツにするつもりです。

とはいえ、明確な区切りは設けないつもり。
c.r.s.がフラグメントで、lens,align.がセグメントという風に
捉えて頂ければわかりやすいかもです。


Cytoscape 2.4.0

2007-01-17 12:54:27 | Science
2_4_ss1



□ Cytoscape 2.4.0.

>> http://www.cytoscape.org/
>> http://cytoscape.seesaa.net/
>> http://www.cytoscape.org/cgi-bin/moin.cgi/Welcome

bio-informaticsのMLにて告知されていました。
Cytoscapeは生物学的ネットワークの可視化プラットフォーム。
昨年のVer2.3から更に機能強化を計ったVer 2.4.0がリリース。

テキストファイル、Microsoft Excel(.xls)ファイルからのネットワーク、アトリビュートインポート
SBML、PSI-MI、BioPAXファイルのサポ-ト
リモ-トファイルのURL指定によるインポ-ト
標準的なオントロジー記述フォーマットであるOBOファイルのネイティブサポ-ト
オントロジーの可視化
論文に使う図の制作に便利なラベルの位置調整、レジェンドの自動生成
Quick Find (Googleのサジェスト機能を模したノード、エッジ検索のためのプラグイン)
Java SE 5, 6のサポート


とにかく拡張性のあるプラットフォームなので、様々な環境でも工夫次第で活用できるのがポイント。(チュートリアルで紹介されている、Table Importを用いたMac、UnixでのPajekの応用など)Excelで保存しているネットワークやアレイから直接インポートできるため、システムの移行も容易に行えます。「オントロジーの可視化」については、新しいオントロジーサーバに移して、あらゆるOBO(Open Biological Ontologies)のサポートを可能にしています。特にビジュアライズ周りに関して

Node label position adjustment.
Automatic Visual Legend generator.
Node position fine-tuning by arrow keys.
The ability to override selected VizMap settings.


とあり、マッピングの際のアトリビュートの表示制御など、インターフェイスの躍進にも細心の注意を払われているようです。また、Ver.2.5への持ち越しと思われていた幾つかの機能も既に実装されているようですね。

この分野では類似した局所構造について、多岐なパースペクティブ(タンパク質シーケンス、トポロジー、遺伝子オントロジー)でデータマイニング(機能予測・比較)をするために、システムの切り替えや使い分けに、即時性と機動力が求められます。将来的には、よりユニバーサルなシステムで相互換のデータ集約演算、(メタデータや類似構造のデータベースから評価された)機能性サブネットワーク、パスウェイの創出といったステージへと向かうのかもしれません。


Continuum Hypothesis.

2006-10-09 12:13:57 | Science
(※10/10 6:13・・・Tunes of the Dayのリンクミスを修正)

□ 排反する『死』

私たちが生涯抱く思想や哲学は『生者の論理』であり、その判例軸上に『死』が捉えられたことはない。個々の「死」は、個々の総体が成す「相」の変化という実効性を伴って実現し、それは自身の意思であろうと、身に降り掛かることであろうと、「現実世界の都合」という形で齎される。

この「相」において、死は差し引きではなく、相を導くトランザクション、肯定の算術である。ノード間におけるネットワークの消失と形成が繰り返され、個々を結びつける関係性が上書きされていく。在るものが在る様に、死は訪れるのだ。

だけど時に人は、存在しない「死」の内観的な本質に意味を求める。生きることの辛苦故に、あるいは生きることへの執着故に。しかしあらゆる死へのアプローチは、私たち自身の「生の動機」に基づいている。死は自ずとやってくるのに、生きながらにして死を望むということは、「死を行為する」自身を肯定している。何の為に?死によって否定されるべき「生きた死」は矛盾を孕んでいるようでもあるが、逆説的でもある。「死を行為させる生の有り様」だ。だから時に「死を選択すること」は、最後の最後まで「生きること」に他ならない。

人生で感受する全ての感覚や経験に基づいて、私たちは死を仮想するが、「死」そのものは、この「生者の論理」を排他し、隔絶している。死について語るとき、私たちは自身の生きている問題について語ることしかできない。己が経験できるのは「他者の死」を受動した自身への負荷のみであり、他者の生を生きられないが如く、人は自らの死する時まで、いや、その時ですら、遂にそれを知ることができないだろう。この瞬間瞬間に死を経験しているかもしれない私たちが、それを体感できないように。あるいはこの連続性の孕む死を内包する生について、こう言うことも出来る。
「人は死して行く存在であり、死が人を規定している。」
生とは、死へと向かう非可逆の跳躍であり、(量子力学的世界観における)「因果の崩壊」後もなお、遡行しない情報の流性を顕現しているのだ。


□ 死に臨んで

かつて、その選択をしようとしてしまった私は思う。
死ぬ者も生きる者も、そのモチベーションの根っこでは繋がってて、
各々が直面したシチュエーションに因って、生死の選択を辿るしかないということ。
今こうして生きている動機と、死を選択した動機は、同じ遠因に発している。


□ clip.

原子物理学:光から原子へ飛び移る量子
Atomic physics: Quantum leap from light to atoms
Quantum-information networks use matter for long-term storage and light
for long-distance transmission. Teleporting a quantum state from light
onto matter has now been achieved.
Mikhail Lukin and Matthew Eisaman
10.1038/443512a
http://www.nature.com/nature/journal/v443/n7111/full/443512a.html





量子情報科学:光と物質との間の量子テレポーテーション
Quantum teleportation between light and matter
Quantum teleportation has been previously demonstrated between objects of
the same nature, such as light pulses or material particles. But this paper
demonstrates teleportation between objects of a different nature: a quantum
state encoded in a light pulse is teleported onto an atomic ensemble containing
1012 caesium atoms.
Jacob F. Sherson et al.
10.1038/nature05136
Abstract: http://www.nature.com/nature/journal/v443/n7111/abs/nature05136.html
Article: http://www.nature.com/nature/journal/v443/n7111/full/nature05136.html



□ Tunes of the Day

□ Donna Lewis & Richard Marx (リンクミスを修正)

At The Beginning



_*


ŠÍLENÍ

2006-08-16 21:21:37 | Science
Lunacy_1

ŠÍLENÍ
(LUNACY)

Czech Republic Colour 118 min  35 mm

NÁMĚT/WRITTEN BY: Jan Švankmajer
SCÉNÁŘ/SCREENPLAY: Jan Švankmajer
REŽIE/DIRECTED BY: Jan Švankmajer
KAMERA/DIR. OF PHOTOGRAPHY: Juraj Galvánek
STŘIH/EDITOR: Marie Zemanová
ZVUK/SOUND: Ivo Špalj
VÝTVARNÍK/SET DESIGNER: Eva Švankmajerová, Jan Švankmajer
PRODUCENT/PRODUCER: ATHANOR - společnost pro filmovou tvorbu, s.r.o.
KOPRODUCENT/CO-PRODUCER: C?GA FILM, Česká televize, Barrandov Studio

<Lunacy Synopsis>

>> http://www32.ocn.ne.jp/~rencom/tsune/jan/Lunacy.html

ジャン・ベルロという若い男は繰り返し悪夢にうなされていた。白衣を着た精神病院の職員に、無理やり拘束服を着せられるという夢だ。夢の中で激しく抵抗して目を覚ますと、実際に暴れまわったかのように部屋中が壊れている。そして、その様子を目撃していたある公爵に、彼の城へと招待された。 城ではSM乱交が繰り広げられ、公爵は神を冒涜する言葉を大声で叫ぶという恐ろしい光景が繰り広げられていた。

翌朝、公爵は快楽主義の素晴らしさを語りながら突然カタレプシー(硬直症)の発作を起こして倒れる。ベルロは、公爵を墓地に埋葬する。

しかし地下納骨所に戻ってみると、公爵は普段どおり優雅に食事や酒を楽しんでいる。不気味に思うベルロに、公爵は自分の母親の話をし始める。彼の母は発作のせいで亡くなったと誤解され、生きたまま葬られたのだという。以来、公爵は埋葬される恐怖を克服するためのにあえて墓地に埋めさせるというセラピーをしていた。公爵はベルロにも同様のセラピーを勧め、自分の通う精神病院に彼を連れて行く。

しかし、その病院では更に恐ろしい出来事が待っていた‥。


いよいよ今年日本公開となる、チェコの映像作家ヤン・シュヴァンクマイエルの最新作。昨年の妻、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァの急逝を乗り越えて完成されるこの作品は、チェコ本国に留まらず、各国のアート界の注目を集めています。今年五月に「アンダーカバー・ミーツ・シュヴァンクマイエル」にて来日した際にも、日本における作家・映像界に計り知れない影響力を与えていることが再確認されているようです。

<参考>
http://umikarahajimaru.at.webry.info/200605/article_7.html

彼の作品は、チェコの文化的背景に根差したアニメーションという手法を、実写においてもそのまま動作のメタファーとして、人間の感覚に切り込むようにコラージュ・応用させるセンスに長けています。

「家での静かな1週間」「悦楽共犯者」に代表されるまでもなく、全ての作品において見られる、本能、必然性による人間の「自動的な所作」の裏側に息づく『見てはならないもの』を露わにするエロティシズムにも似た淫猥さ。人であるが故の悲しき性、その機械的なアルゴリズムによって物語を織り成していく。あなたもきっと揺さぶられるはず。人々があえて言葉にしないものの向こう側に在るものに。


□ The 2nd Dynamical Systems Theory and Its Applications to Biology and Environmental Sciences
第2回「力学系理論と生物学・環境科学への応用」国際シンポジューム 2007年3月14日~3月17日:静岡大学佐鳴会館・システム工学科(浜松市)

>> http://moon.sys.eng.shizuoka.ac.jp/~dst-sympo2nd/

シンポジウムの目的・内容:

カオスに代表されるように数理生物学・環境科学における力学系は数学者だけにとどまらず,幅広い分野で関心を呼んでいる.例えば,数理生物学から生まれた,生物のロバストな共存を表現するパーマネンスやパーシステンスという新しい数学的概念はカオスを代表とする多様な非線形現象を含んでおり,その研究は数学の新しい分野を切り開くだけでなく,現実問題の解決に有益な指標を与えている.


このように生物学・環境科学と数学がともに発展していくためには,数理生物学における力学系に対して生物学・環境科学が提起する諸問題の数学的基盤を整備し,生物学・環境科学へfeed backしていくことが肝要である.以上の観点から生物学・環境科学で現れる代表的な微分方程式系の諸性質を総合的に討論することが本国際研究集会の目的である.

シンポジウムの特徴:

①20名前後の国内外招待講演者からの参加を予定していて,力学系理論と生物学・環境科学への応用に関する世界の最先端の話を聞くことができる(現在,Karl Sigmund,Alan Hastings, Edoardo Beretta, Y. Kuang,Wendi Wang, Jingan Cui, Wanbiao Ma, N.H.Du,Odo Diekmann, Mats Gyllenberg, Lansun Chen, Z.Lu, Hal Smith,  H.R.Thieme, C.Clark, P.van den Driessche, R.J.de Boer, Z.Ma, M.Rosenzweigの参加確認を得ている).

②テーマを絞ったミニシンポジウムを通して内外の若手研究者間の共同研究を立ち上げる絶好の機会(単なる研究発表の場ではなく,共同研究を立ち上げるスクールの場)となることを目指しています.

③国際学術雑誌から特集号を出す.(2004年の第1回国際シンポジュームではMathematical Biosciences,Ecological Modeling, J.Comp.Appl.Math., Population Ecology,Evolutionary Ecology Researchから特別号が出ました).参加者は特別号に投稿することができます.

④内外の出版社から単行本を出版する.

⑤同様な国際会議や学会と比べて参加費が安い.early registrationでは1万円以下の予定です.


Ravenous Note.

2006-07-22 00:46:37 | Science

□ "A Posteriori"

Ω空間内で発現したある事象Aは、Aも含めた
標本空間Ωの全事象を以って、
Aとその外部環境の関係性を、必然の共変位のもとに
アーキテクトする。

Aに対するA以外のもののリアクションが、
空間内の様相を構築するのだ。Aは何者か、
"A Man"、あるいは"Anomaly"か。

事象の行為者を、時間差制約を設けずに事象の『経験者』と
同義的に捉えると、経験者と外部環境の間に働いた
「因果」は、事象事象の継ぎ目に溶け込んで消えてしまう。

諸種の人間のパラダイムで捉えうる「目的・理由」は、
時空間に重畳的に築かれた関係性のネットに離在し、
(これは星々に星座を読み取るのと似ている。)
各々を超越したパースペクティヴに捉えられる時、
あらゆる「経験者」の心理的・主体的動機は
論理性という支配的効力を失う。



□ "Ambivalence"

美はある種の論理性を伴っているが、それ故に結果として不条理を引き起こす。「ある人の美しさ」は、本能を揺さぶり、理性を狂わせる。「私」の欲望は、その美しさによって露呈され、ある意味で不条理にコントロールされている。愛憎一体はここに現出する。美しさに惑わされた「私」は「かれ」の持つ支配力に、自己保存本能から「危機」を感じ、同時に「かれ」に対して忌む感情が発生する。人を動かす根源的な動機は「権力」ではなく、「保存」であり、「保存」は事象の必然的な慣性である。「自己の保護力」として束ねられる、基底的下層部のベクトルが、「制御・行使」を行う上位層の構造を自身の円環の内に縛り付け、支配しているのだ。



□ 「エロく生きよ」と彼は言った。

「日々のエロなくして、人は成り立たず」

と、誰かが言いました。

というのは、変な意味じゃなくて(否。変な意味も含めて)
たとえば性交渉(笑)一つとっても
一人一人にとって理想や嗜好(or偏向)があるわけで、
そういったイデアと現実との接合点を追求する
衝動をエロティシズムだとすると、そこには
現実でおこっていることをワンクッションおいて
自身の中で概念化するフィードバックがあります。

性的な意味に限らず、概念化されていく現実を
自身の理想型を近づけていくことに、
人はあらゆる場面で快楽を感じることが多いように感じます。
物事の表層や刺激だけに翻弄されず、自身で世界に対して
「エロティック」に関わると、もっと快く生きられるのかもね。
だってあっちにしたって、「日々のエロ」がないといざという時
何も出来ないでしょう(笑)ある意味当たり前のことなのだけど。

大切なのは、理想も現実も互いに影響しあって
変わって行くこと。何事も淫ってばかりでは
進歩はないのです。


エピジェネティック・コード

2006-07-13 22:33:19 | Science

□ Unfinished Symphony.

http://www.nature.com/ndigest/journal/v3/n7/pdf/ndigest.2006.060712.pdf

ゲノム上に書かれたDNA の「楽譜」を正しく演奏するために、細胞はゲノムDNAの上位にある暗号、すなわち「エピジェネティック・コード」とよばれる音楽記号を読み取る必要がある。このしくみの解明を目指す国際的な取り組みの動向について、Jane Qiu が報告する。

ゲノムのDNA配列を交響曲の楽譜だすれば、エピゲノムはさしずめ、メロディーがどうのように演奏されるべきかを示す調号やフレージング、強弱記号のようなものだ。

「DNAのメチル化」「ヒストンの修飾」という二つの要因によって、遺伝子の活性が制御されることで、任意の遺伝子固有の表現型が様々なパターンを取ることがわかってきたのですが、そのシステムの研究は未だ黎明期にあって、解明に向けた国際的な協力体勢と取り組みが行われています。かいつまんで言うと、環境的要因や偶然性が相俟って、同じ遺伝子が同じような発展形成を辿るわけではないということ。もし理想的に、このエピゲノムに対してパターン形成と制御手段が確立されれば、遺伝子変異に拠るあらゆる病気に対して、DNA自体を操作することで直接的な治療が行えるようになります。



□ 物体を見えなくする二つの方法。

>> http://www.nature.com/ndigest/journal/v3/n7/pdf/ndigest.2006.060707.pdf

セントアンドリュース大学のUlf Leonhardtとロンドン大学インペリアルカレッジのJohn Pendryらはそれぞれ独立に、中に物体を隠すことができる目に見えない「穴」を空間に作り出す方法を報告した。

「メタ物質」の持つ特殊な屈折率を利用して、光を物体の周囲だけ「滑り抜けて」「元の進路に戻す」というデザイン。現在あるテクノロジーで理論的には実現可能で、既に軍が極秘に研究しているという説も。



□ CONRAN HOTEL

>> http://www.ozone.co.jp/event_seminar/event/detail/177.html

この夏ザ・コンランショップは、皆さまを架空のデザインホテル、「CONRAN HOTEL」へご案内します。 Comfort(快適さ)、Relax(くつろぎ)、Touch(手触り)、Sleep(睡眠)そしてBathe(入浴)といった5つのキーワードを基に創り上げられたゲストルームからアメニティまで、モダンクラシックなホテルが、期間限定で新宿に登場いたします。心地よいコンランスタイルのホテルで、束の間の休日気分をお楽しみください。

会期:2006年7月20日(木)~ 8月20日(日)水曜定休
時間:10:30~19:00(金・土・日 ~19:30)
会場:リビングデザインセンターOZONE(3F OZONEプラザ)

コンラン、最近は何かと活発ですねー。
「コンラン・ホテル」はそのうち実現しそう。。


文献を擬似ニューロンとするデータベースの推論機構と遺伝学への応用

2006-06-23 21:03:43 | Science

□ ゲノムリテラシー講座
(@BIRD: 科学技術振興機構 バイオインフォマティクス推進センタ─)

>> http://www-bird.jst.go.jp/literacy/course/detail.php?ci=24#1
(脳型データベースの推論機能を使ったポジショナルキャンディデートクローニング入門)

abstract:

ゲノム知識の体系化研究として、我々は、文献などの各ドキュメントや各概念語を擬似ニューロンとする「脳型モデル」でデータベースを構築した。脳型モデルでは多様で膨大なドキュメントの統合が容易なうえ、最初にキーワードで全文検索してから数段階の推論過程を経由して目的の条件を満たすものを表示し終えるまでが秒程度の短時間で完了する。人間の思考パターンに近づけることで、どのような問題を解決できるか研究している。ここでは文献(Medline)、遺伝子、薬物、代謝物、バイオリソースなどの網羅的情報を学習させたPosMedデータベースの推論機構を解説し、ポジショナルクローニングにおける候補遺伝子推定問題に応用する。

講師: 豊田 哲郎 
日時: 2006年7月26日(水)
(>> http://www-bird.jst.go.jp/literacy/course/top.php)

ゲノム解析学には、これまでデータ先行で推論を導き出す「データドリヴン」と、推論先行でデータを読み取る「モデルドリヴン」のどちらが効率的かという議論が存在していましたが、この方法論(詳細なシステムは不明ですが)を用いることで、オミックス領域の研究開発に、よりポジティブなフレームワークを提供できそうです。特にフェノーム(個体の体系的表現形質)分野における「ソート」の重要性の認識と、現実的なアプローチに光明をあてるものだと、個人的には期待しています。付け加えるなら、これからは実際にWetで観察できる「現象」や「プロセス」を、データベースにおいて可視化、あるいはビジュアル化して統合・再現・アクセスできるような技術の完成を望みたいところ。
7/19には、坊農秀雅氏による"トランスクリプトームからの代謝経路解析の実際"が開講。


Missing Link.

2006-05-31 23:08:24 | Science

□ 不完全な核膜を持つ未知の微生物 東京医大グループ発見

http://www.sankei.co.jp/news/060531/sha090.htm

これまでに知られているどの生物の分類にも当てはまらない、不完全な「核膜」を持つ微生物を、東京医大神経生理学講座の小塚芳道兼任講師らの研究グループが、伊豆諸島南方の深海底で発見した。現在、すべての生物はDNAを包んでいる核膜やミトコンドリアなどを細胞内に持つ「真核生物」と、これらを持たない原核生物の「古細菌」「真正細菌」の3つに分類されている。発見された微生物は原核、真核の中間的な特徴を持っており、原核生物から真核生物への進化の過程を明らかにするための重要な手がかりになるという。
 この微生物は、明神礁近くの深さ約1300メートルの海底で平成12年に採取された泥の中から、ゴカイの仲間のウロコムシに付着している状態で見つかった。大きさは1-数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)だった。電子顕微鏡で調べたところ、連続しない不完全な膜がDNAを囲んでおり、真核生物と同様の、ほぼ完璧(かんぺき)な形のミトコンドリアを細胞内に持っていることも分かった。

 真核生物の核膜は細胞表面の細胞膜が内側に巻き込まれる形で発達し、DNAを包んだと推測されている。だが、原核生物と真核生物の中間の特徴を持つ生物がこれまで全く見つかっていなかった。

この地球上で「生命」と定義され、現存するものは分類学上大きく3種類にわけられますが、これはその「第4」の存在に代わる発見。原核生物から真核生物への系統発生のミッシングリンクを繋ぐものの可能性があり、太古から生き残った生物かもしれないという説も。私は、「生き残り」とするにはまだ判断が早いのではないかと思うけど。あくまで現在地球上で確認されている生物は暗数の0.01パ-セントにも満たないこと、地殻内に存在するといわれている菌類などの膨大な種類の生物種の存在が予想されていることを考えると、今後の追跡調査の結果で生息分布、実態が掴めむことが先決です。


Semantic Spaces.

2005-11-10 22:51:05 | Science
理解できる意味など存在しない。
科学という手法の最大の関心事は、
事柄・物事がどのように働き、
どう機能しているのかを、一定の解釈の下に
俯瞰し、干渉する手段のアセンブリを
構築していくことにある。

現在指摘されているセマンティックWebの問題点は、RDFやOWLに基づいたメタデータの記述が、ウェブの大部分を占める一般の記述者にとって難解であること。これに関してはウェブログという手段を通じてRSS/XMLでデータをプールする他、アノテーションの簡素化といった解決法が示されている。しかし根本的には、コンピュータは
所謂『記号接地』問題のため、事柄の意味そのものを人が感じるように、文字通り「理解する」ことは有り得ない。基盤となる発想はデータ間の差異の評価である。ここで最大の問題となるのは、利用目的にしたがってリソースから抽出されたデータ自身の信憑性、実効性の評価はどのように行うのかということ。そもそもウェブ上に出力されているデータベースの総体がウェブ上での記述という特殊な偏向バイアスを受けているものだ。

性質上、現在ウェブ上で最もこの技術を実用化、カスタマイズして活かしている分野ではバイオ・インフォマティクスが先陣を切っているといって語弊はないだろう。生体のシグナル伝達パスウェイデータベース(因果連鎖)に対し、デバイスオントロジー(対象フレームに焦点を当てた物理プロセス機能概念)を参照して、その振舞いをソートすることが可能となる。この一連の計算プロセスにおいて、対象が帰属するコンテキスト総体の中で、ある部位が予めどういった枠組みでどういう機能を与えられているのか同定する為に、GO(Gene Ontology)やIMGT-Ontologyといった、目的に適合したオントロジーの開発と最適化が求められるが、セマンティック・ウェブ技術は経験則に従って、コンテクスト内の各部位の振舞いを意味論的に統合していくプロセスを付加できる。現在までにはRNAやGlucoseといったツールを用いたSemblog プラットフォーム等が利用されている。

□ Bio Pax国際シンポジウム

http://www.biopax.org/japan_symposium/

というわけで、冗長な前置きでしたが、
前述のパスウェイ・インフォマティクスにおける
新開発領域、Bio Paxの国際シンポジウムが
11/18に行われるようです。


□ ヨルダン同時多発テロ

ヨルダンに旅行予定だっただけにショックでした。
宿泊先にはグランドハイアット(←パスポート会員)も
考えていたので、少し違えてたら自分も
巻き込まれていたのかもしれないとか悶々。
イスラム原理主義者の唱える「平和」については
様々な疑念と議論が交わされてきたようですが、
彼らにとって当面の目的は、彼らの正義が
実現する平和ではなく、争いと混沌そのものを
武器とすることだと思えてならないのです。
この戦いに勝ち負けはない。


Paradox Blue.

2005-05-07 00:16:29 | Science
共進化する自然エネルギーと地域社会 (Hotwired)

デンマーク・サムソ島の地域を軸足としたエネルギー政策の展開を成功例としてあげているが、重要なのは、必ずしも国の動向を覗わなくても、国際的な支援機関やメソッドを用いることで、十分エネルギービジネスを拓ける余地があるということだ。特に上記コラムの2頁目を熟読頂きたい。

この「地域のエネルギー環境事務所」の役割を吟味し、もう一歩進めた考えが、「MFO」(Market Facilitation Organizations)と呼ばれる機能ないしは組織である。もともとは、途上国における持続可能な開発を進めるために、技術もノウハウもファイナンスも政策も人材も欠けている社会環境下で、望ましい「市場」を立ち上げていくための官民パートナーシップ、いわゆるPPPの一種として編み出されたコンセプトだ。


無論日本でも地域のエネルギー政策が機能を拡大させつつある。だけど、どれも自家的な供給に留まり、重要な「資源開発」としての側面はまだまだ弱い。しかし地方が諸手を挙げてネットワークを展開することで、現代社会の弱みとなっている財政的観点から見た地方不在を覆す鍵となることは間違いない。

もうひとつ、これらの方法論の枠組みがどれも自然エネルギーの享受に向っているということ。こうした「環境をマネージメントする機能」が発達することで、統合的には環境汚染に関して、マクロな政策では困難だと思われてきた「トータル・リスク・ミニマム」を視野にいれた長期的展望が望まれる。もっと具体的な話になると、DSM(Demand side management)を細かく地域的枠組みで義務付けることの実効性も期待できるでしょう。


□ Latest News.

□ 恐竜はベジタリアンになった?(Eurek Aleart!)

関連 >>ユタ州の白亜紀前期層の原始的なテリジノサウルス上科恐竜 (Nature)

□ 人工の遺伝子ー代謝振動体


□ Anomaly.

「人は皆、憧れるものに変身しようとする。」
『鏡の中の鏡』への書評で引用された著者M・エンデの言葉はこんなようだったと思う。これは文字通り、人はそれぞれが求めるもの、そのものに身を置き換えたがる、ということだ。それが不条理な死、苦痛の恍惚感など、猟奇地味た願望であっても、他者へ与える感覚的符号が総て自らの憧憬の代替という側面を備えているとすれば、快楽殺人者にとっての猟奇的行為は須らく、被害者への「死」という隔絶に築かれた神聖視に準ずるものになる。

死者との隔絶を感じるとき、その圧倒的な無力感に苛まれることがある。それは失われた過去であっても、雲を掴むような事であっても同じ。人は自らの力の及ばないものに対して、「Void―空虚」を感じとる。他者の感じる感覚も、そのヴォイドの一つでしょう。「あなたの痛みは、私の痛みではない。」共感は現実に作用する錯覚でしかない。しかし時に空虚は、活力の泉になることもあります。青空を仰ぎ見るように、遠い星に手を伸ばすように、昔の想いを手繰り寄せるように。

宇宙物理学でいうVOID(超空洞)は、宇宙の大規模構造においてまさに「何も存在しない」領域です。しかし、そこでは「存在を赦されない」わけではない。移動とは、量子の滑らかな転写だからです。ただ物質がなければ、時空そのものの定義も出来ませんが、この「何もない」状態は、他でもない外縁部の「有」との関係性によって成り立っています。(※ただし、力場は働いている)空虚への意思は、力の普遍性の反映です。反転して、死者は未だ、遍く"そこ"に息づいています。ただ普遍性ということならば、人間の営みについてはこのようなことも言える。「人は何処にでも行けるが、何処かに辿りつけるわけではない。」と。


□ Tunes of the Day

phenomenon


□ O.S.T. / Phenomenon

♪ Thomas Newman / "The Orchard"

1996年の映画『フェノミナン』に名匠トーマス・ニューマンが
提供した名トラック。夕闇の蒼と紅彩、草木の影に潜む冷気を思わせます。
最期の闇と静寂へ消えていく不安感を煽る下降音が良いですね。。


B0007GP63I


□ Pro>Tech

♪ Erotic Anthology

Bill Leebの携わったサイドプロジェクト、その中でも
未発表曲をアレンジし直して発表されるシリーズ、
"Cryogenic Studio"から。Chris Petersonと手掛けた
Noise Unitの新作"Voyeur"は6月7日発売。
デス系なジャケが気になりますが。。(笑)

http://www.mindphaser.com/covers/voyeur.jpg


二重のコード

2005-05-03 23:39:00 | Science

『キャストパズル』、いわゆる知恵の輪として知られるもの。
二部以上の構成要素からなる立体構造の縺れを利用した、非可換性のパズルですが、解けるように設計されているため、幾何分析上その『環』は初めから開かれている、と言ってもいいでしょう。

現代の素粒子物理学は「標準理論(標準模型)」というセントラル・ドグマに縛られています。物質の構成要素を細かくパラメータ毎に規定・分類し、その固有の振舞いから森羅万象を生成する包括原理を導こうというものですが、実験が弾き出す理論の綻び、アンチ・ルール、アノマリー(Anomaly)が重要な観察課題になっているのが現状です。というのは、こういった予測不可能性を補完することで理論の精度を高められるという期待があるからで、実際に新たな粒子の存在が予言されて超対称性理論が展開される過渡期に入りましたが、超弦理論しかり、こういう世界観の背後には、説明可能であることが真実であるという、歴史の中で自然科学が繰り返し陥ってきた命題、そしてまやかしが潜んでいます。

問題の一つに、「人間原理」と表現される呪縛があります。それは、自然界の成すあらゆる対称性が、あたかも観察者の為に物理定数や法則を調整しているように見えてしまうことで、今ではこの分野における思考停止を揶揄する言葉にもなっています。しかし、「名伏は力なり」の科学において、この問題は全ての方法論が根本的に孕んでいるある矛盾を象徴的に示しています。

クォーク、ゲージ粒子(グルーオン)、これらは現在までに人間が観察できる最小の物質境界ですが、「人間にはそう見える」という前提を設ける必要がある。認識を組みたてるアーキテクチャは、エネルギー準位の差異とタイムスケールの発生、離在要素を統合するパースペクティブetcetc...様々な書法で設けることが可能だけど、各々の言語領域においては、指し示す言葉がお互いの領域で微妙に重なり合い、または共存するセグメントとして規定されることになります。「A理論」で一つの事象に対して絶対的な説明を付与できたとしても、その事象から解体されたフラグメントが外部のセグメントに縺れ、均衡を成す。つまり単位集合から成るセグメント全てをバラバラに解体することは出来ない。これはあくまで認識の上でのことだけど、物質を組み替えていく私達の振舞いが、認識レベルの階層下にあることも忘れてはならない。コードとして動いてる私達が、世界をコード化することに論理的な後退を孕んでいるのです。

「知恵の輪としての世界」が開かれたものであるのか、閉じたものであるのか、またはもっと複雑な階層構造を持つのかは知り得ないけど、時間という区切りの中で音の塊、光の波が構造の中で飛躍して構成する芸術の数々、そして人間として情念や記憶の側面を知る限り、ある位置からある位置へと向う過渡期の中で反映される「原初と最期」の等価性を私達は生きていると思える。"As if to Nothing"(何もなかったことと同じ)の裏返しは、「全ては起こるべくして起こった」です。

ということで・・・昨日買ってきた知恵の輪がほどけないよー!ヽ(`Д´)ノ ウワァァン

□ Tunes of the Day

carla20werner

□ Oakenfold feat.Carla Werner

♪ Southern Sun (Solarstones Afterhours Mix)

Paul Oakenfoldの説明は省きます。ヴォーカルのCarla Wernerは
ロックシンガーで、2003年にアルバム「Departure」を発表。
どこかビョークを髣髴とさせますが、もっと可憐です。
Solarstone独自の宇宙的で冷たいアンビエントリミックス。

RedPlanet□ Graeme Revell / "Red Planet"

♪ Mars Red Planet
           ♪ The Fifth Heaven

インダストリアルバンドのカルト的存在、SPKの片割れで元精神療法士。
あのBill Leebに多大な影響を及ぼしたスコアコンポーザー、
グレアム・レヴェルが手掛けたサウンドトラックの中でも
最も人気の高い作品。ヴォーカルのEmma Shapplinとは
この作品の後にアルバム、"Etterna"を共作しています。プログラミングは、
タンジェリン・ドリームにも在籍していた鬼才Paul Haslingerが担当。

映画の方はコケ気味だったけど、音楽と映像には魅せられた方も多いでしょう。
イントロとエンディングは音楽の為のPVみたいになってましたから(笑)
日本でも、自動車のCMとして一時注目を集めた時期もありましたね。
重厚なグルーヴと神聖な雰囲気の共存が何とも言えず。。

:: Coming Soon!

>> Shpongle / "Nothing Lasts"‥‥ 2005/05/25 Release!


死の中の生命

2005-04-24 13:56:47 | Science
Space


それが人間の力の届く範囲にあるということ、
人間の目に見えないほど遠くにはないということ
──この二つは、その人間に降りかかろうとしている
出来事が持ち合わせる主な要素だった。
自分自身に降りかかることは“イベント”だ。
予知は、理解することではない。
もし逆だったなら、人間の内側に潜んでいる予知能力は
もっと数多く表面に出てくるはずだ。


本というのは、あれは内側へ入る扉だ。
したがって外へ出る扉でもある

                -G・マクドナルド『リリス』
子守唄を指す"ララバイ"という言葉には、
ヘブライ語で「リリスよ去れ!」という意味が込められているそうです。
リリスは、神がイヴを創る前にアダムの前妻とした天使。
彼女はその悪性を以って天国から追放され、アダムへの執着から
イヴとその子孫である人間を呪い、虐げる存在となります。
加えて「眠り」の特異性についてマクドナルドは、
ノヴァーリスを引用してこう結んでいます。

"わたしたちの生命は夢ではない。しかしそれはやがて、
 いやおうもなく、夢と一つになるだろう。"


□ lens,align.

そろそろこのブログの試験運用も、機が熟したところで(?)
先の展望を見据えようかなーっと思ったけどどうしようかな。。w
実は本格的に天体観測でもはじめてみたいなーと計画中。
以前付き合っていた人からの影響もあり(某ALMA計画にちょこっと関係)
仕事柄、望遠鏡のカタログに目を通す機会も多いので。。。
ノートPCで制御してデジカメアダプターに繋いで・・・とやりたい
ところですが、インフラにかけるコストと時間を見て考えたいです。
音楽関係のネタは引継ぎたいですが、ブログである必要がない以上
ここは心の想い出のアルバムにそっと綴じて、また水面下に潜るかも。。


□ 独り言

ここのところ出張、営業先で紹介されることが多いのですが、
若い人に年齢を言うとたまに空気が変わります。。w
年上に見えないんだとか。゜(゜^ヮ^゜)゜。アハハハハ
たった一、ニ年も違わないでしょうに。。


□ In the end. ──循環による帰結。

透き通るような蒼空や海、燃える夕日と紫光のディスパージョン、無限遠に煌く幾億の星々・・・。現在メディアに遍在するこれらの映像情報は、その場に実在を置かずして、人間にそのイメージを喚起させる仮想の扉です。人は光から、音から、その五感とそれ以外の感覚を励起する術を持っているから。暗室のスクリーンに飛び交う光子に感触を感じ、空気の揺れに光を感じる。メディアが媒介する感覚情報は、ある定点からの視覚と関係性を共有させる。わたしたちが見ている世界が、その真性において同じ様相を示しているわけではありません。カメラがシャッターを切る瞬間、撮影者には被写体が見えなくなるように。音楽も同じ。内面と表象との狭間には距離があるのかもしれない。映像も音像も、一定のアルゴリズムを経て、あるいは交えながら、その表象を結ぶ。認識の要はタイムスケールとその区切り方にあります。また、時間は"リーディング"の産物であるとして、あらゆる瞬間が等距離で収束する場所を規定できる。このモデルでは、森羅万象の刹那刹那を生成する機構が縁取られ、中心に像を結びます。その振舞いにはまた別次元のタイムスケールを適用して観察することが可能です。つまり時間とは、俯瞰と干渉行為の際に主観者と対象との間に働く対称性の反射であって、エネルギーの差異によって全体性の中に局在性が築く境界であると考えます。

装置としての世界。いわゆる人のインテリジェンスというものは「する」ために拡充する世界を実現しているように見えます。水道設備、交通機関、社会システム、武闘・・・・。そしてメディアによってダイバージェンスされる映像、音像。しかしトートロジーに陥ることを恐れずにフラクタルの概念から見降ろすと、現象は等しく実現されるのだから、理由が先にあるわけではない。つまり水がそのように流れ、化石燃料が燃えて鉄を運び、タンパク質の塊が秩序を形成したり破壊したりを繰り返す。時間や確率が人間の意志決定に影響を及ぼしているわけではない。(確率自体が、結果論を斜めに切って中身を覗いたものでしかないから)近年の脳研究においても、因と果、表象世界と行為の狭間として、脳という機構が自己生成されるのだ、という概念が新しく提唱されはじめています。
『人は夢を見、また希う。神は考え、意図し、促す』(G・マクドナルド)とありますが、私は人の意識というものが『計算』である以上(S・ウルフラム ※数学者・革命的なカリキュレーションソフト"Mathematica"の開発者)、意識と感じる意識こそ、宇宙、というよりはフレームとしての世界の性質の鏡像だと考えています。そこは漠然としか感じられないのだけど。人は世界を語る術について、新たな語彙を、認識素子を組み替えていけるのでしょうか。あるいはそれは私たちの役目ではないのかも。。

最後に、数学的、物理学的に解析される世界について。現代の宇宙論は観測結果と理論物理との帳尻を合わせながら成り立っていますが、そこには罠があります。わたしたちは未だ、物性の境界領域全土を理解しているわけではないということ。極小の物質単位は様々な相を見せるし、ビッグバン時に破壊された対称性によって、もはや認識できなくなってしまった相が深く生成過程に関わっているかもしれない。このような逆算不可能性を孕んでいないとは証明しようがなく、その外部で相互作用しているかもしれない"Other"を知覚できないから。こういう不確実性に、宗教、擬似科学といったあらゆる惑わしがつけ込む隙があります。
クレマン・ロセは言う『存在の逆は無ではない。写しである。』認識の全ては自己の鏡像。しかし人が知りうる絶対的な真実というものを拓くことが実現出来るとすれば、それは鏡の扉の向こう側を覗うということか。そこには底知れぬ深淵がただ口を広げているだけなのかもしれない。一巡して、私達はかく考える存在となる。知らないということが、考えることを規定する。環を閉ざそう。考えさせられている私達は、考える存在だと。そしてあらゆる選択と実現されなかった世界は、お互いに支え合う存在であったと、私は希う。

彼女の貌が明るく輝いているのは
死期が近いせいかもしれない。──大きくて黒い瞳だった。
あらゆる星が黒みのなかにあって煌いていた。
いっぽう地平線には、永遠の黄昏が螺旋の暈を形作っていた。彼女の目は、
きっと神自身の中から直接射し出てくるものに違いない。

生きた目は、途切れのない創造だった。
散文的ではありましたが、これで一先ず、
ここで続けてきた"表象と認識"に関わるお話は
終わりにしたいと思う。これから機会があれば、
もう少し地に足のついたこと(免疫学、標準理論etc...)で
自らの関心事について書けたらいいな。


□ Tunes of the Day

1557

□ Lunik / "Weather"

♪ The Most Beautiful Song(Orchestral)

:: Lunik Online

Delerium"Chimera"の"After All"でフィーチャーされている
Jaelが所属するスイスのバンド、Lunikの3rdアルバムから。
盤によってはこの曲が収録されていないものもあるので注意。
前作まではトリップホップめいたこともやっていましたが、
今はポップバンドとしてのスタンスを確立したようです。

lunareflect

□ Lunascape / "Reflecting Seyelence"

♪ Tears From The Moon

:: Official >> Lunascape

こちらも説明不要かと思われるベルギーのユニット、Lunascape。
この曲はRhys FulberがDelerium"Chimera"に提供するべく
シニード・オコナーを招いてカヴァーしていましたが、
途中でConjure Oneのアルバムに転用されることになりました。
近日発売されるシニードのカヴァーアルバムにも収録されています。


□ Coderoy

Born Again
Sweetest Dreams (Nell's Amazon Night Mix)

:: Official >> Corderoy

トランスシーンにあって、アンビエント、ニューエイジ色を
強く発しているデュオ。Sweetest Dreams(Nell's Amazon Night Mix)は
ネット上で人気を博したブートレグ・リミックス。
公式にFerry Corstenがリミックスした方は蒼穹を疾走するような
爽快感に溢れていて、どちらも真夏に野外で聴きたい作品。


:: Coming Soon!!

□ Pole Folder / "Zero Gold"

↑微妙に延期にしているのが気になります。ちゃんと届くかな。。
Shelly HarlandやKirsty Hawkshawをフィーチャーしたダウンビート。

"Pole Folder 'Zero Gold' straddles the line between a cinematic soundscape and the heady exploration of the sonic atmosphere. The melancholic lyrics are sung beautifully throughout by guest" [i:Vibes]


このウサ。。。!!

2005-04-11 08:38:42 | Science

うわーん。゜゜(´□`。)°゜。
最近blogpetのムーニィタンが反抗的だ。
「ウザ♪」
ほんとはしゃべれんだろあーん?ウサよう…(メ▼_▼)ノノ

ってことで昨日は免許取りたて、車買いたてホヤホヤの
妹の運転で買い物したわけですが、結論から言うと怖かったです。
なぜか夕食が感動的に美味しかったです。海の蒼さに涙が出ました。
元々運転は人に任せてはいられないタチなのですが。。
以下、運転中に発せられた珍問答。

妹「タイヤの“高気圧”減るとどうなるの?」
私「低気圧になります…。燃費が悪くなります。」

妹「エンストしそうで怖い・・・」
私「オイオイ、オートマはエンストしないです。(-_-)ノ」

妹「メーターとれないの?」
私「何もしなければ取れない(-_-)」

妹「お風呂に便所虫が…」
私「掃除しろ(;´-`)」

□ 

某とーるさんのノルウェーからのお土産が届いた。
とってもオサレなIKEAのスタンド、電球別売りです!

ヽ(`Д´)ノ 

組みたてたらレビューしますニャ☆



□ Mnemosyne

皆さん、やたら時間感覚の長い夢を短時間で見たことがありませんか?たいてい夢の中で体験している時間の方が短く感じるものだと思うのですが、時に“目覚めた時点に規定される”かのように、夢の過程が記憶されるように感じることがあります。記憶について。人間の脳は常に自身の記憶を操作しています。夢については、現在が過去のイメージに干渉し、常に時間認識を組み替えている大脳新皮質の活動がより深く関わっている可能性があります。

参考:逆流する時間?未来の記憶?
http://www.kitnet.jp/rg2004/rg2002/2002_pdf_300/P05-06.pdf

上のリンクでは(私は他の文献で読んだけど)、大脳に与える色覚への刺激が、特定の条件でその順序を入れ替えて記憶に刻んでしまう現象が実験で示されたことを挙げて、過去の鏡映を明らかにすることこそ未来を知ることだ、と、幾分サルトル的に結んでいるが、私はもう一つ論考を押し進めたい。以降、前に述べた「知覚と関係性」、「表象の抱える情報」の二点を噛み合わせて簡潔に展開していく。

脳の認識から導かれる世界の様相とは何か、これを転じる。即ち、
世界の様相が導く脳の見るイメージとは何か。
前者は大脳生理学、心理学などが扱う領域だが、後者の見方は実際に歴史上、科学体系においてはあまり顧みてこられなかったものだ。量子論を基底に敷いて述べるならば、確率的に実現される宇宙においては『相が意味を導く』のであって、その逆は有り得ない。

ここで「脳」という表現で、用いられる学識を基準に単位境界を規定はしているが、これをそのまま、あらゆる全体性に対しての『一部』と言い換えてみよう。『個』の持つ情報は、『全体』に対して相補的である。『個』が『全体』にたいして同一性を保つ所以は、お互いの『関係性』である。

『記憶』と『脳』について話を戻そう。脳の保持する電気的な記憶は動的なもので、私達は感覚的にそれが移ろうことを知っています。そして「記憶が無くなる」ということは、その人にとっては体験そのものの消失を意味する。例えば事故に遭遇し、病院で目覚めた者にとっては消えることのある事故の瞬間の記憶、しかし死んだ者にとっては、その時間は紛れもないリアルとして襲いかかっていたのかもしれない。夢は目覚めた後に忘れなければ、(夢を見ている時点で)夢を長く感じることになる。忘れてしまえば夢を見ている時の時間感覚は壊れている。または、時間と共に儚く消えて行く。物理的な因果関係の上では、その人の記憶として電気変換された事象が「起こった」ことは消えようのない事実だ。アカシック・レコードのような存在を仮想的に定義出来るのも、主観と客観が常に、斯様に、相補的な関係性を構築しているからだ。

抽象的な言いまわしが過ぎたが、ここに決定論的な見方を挟むことで、一気に核心を述べたい。この『個』がそれぞれ知っている情報としての時間、その差異が、個の帰属する全体性に対して各々のセグメントを形成しています。つまりこの全体性の中に生じるセグメントの描く相が、記憶を規定するもの、個と全体との、時間に基づいた「関係性」そのものなのだ。だから厳密には未来が現在、過去を規定しているのではない。各々の時間において、その記憶が失われるか、それとも操作されるのかが決定しているのである。この全体性の中に、一定の規律で個を定義して捉えるパースペクティヴ、その一部が人間個人の主観と記憶だ。そして何より私に畏れを抱かせるのは、こうして記述している考えは現実と断絶しており、その現実によって、時間を労して刻まれるという今この瞬間の現象である(爆)

※「関係性」についての言及は、あらゆる言い換えを可能にする点で文章そのものが詭弁に陥りやすい。。たとえば全体性の観点で捉えるならば、最近扱った天動説、地動説も、どちらも正しくない。が、同時にどちらも正しくなる。地動説について突っ込むと、太陽自身も、銀河系も運動しているのだから、ある意味で天動説と同じ背理を孕んでいる。が、系全体が動いていると言うのなら、定点観測に用いる観測条件を定義して、一部と全体との関係性を記述することは可能であって、方法論が一貫して正しくさえあれば、それはどの時間・場所を選んでも、常にそれぞれに対して等価な法則を導き出すことになる。そして、主観者がそれぞれの世界観・表象に当てる焦点の差異は、その情報を扱う文脈での実効性の評価によって齎される。

物理定数間の関係性を取り上げると、それは実現されている相であって、異なる物理準位で捉えても意味論的な構造を保持し続ける。無論現代科学はこうした観念を暗黙の了解のうちに敷いている。学際それぞれが相互に独自の方法論を展開しながら、その様相が全体でデータ・ドリヴンとして働く振舞いに如何なる認識の焦点を結ぶのかは、時間の経過によって露わになるしかない。が、それは私達の知覚できない形でお互いの関係性を内包している。

※ mnemosyneとは、ギリシャ神話の記憶を司る女神。
ゼウスとの間に芸術・学問を司る9人のムーサを産む。