ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

幹と葉っぱ

2015年11月04日 | レッスンメモ
庭にある木々の葉が少しずつ色づき始めてきました。庭の木や草花を眺めていると感じることや学ぶことがたくさんあります。ずいぶん前にマッシンガー先生のレッスンを受けたとき、音楽をするということは、「一本の木の、その葉っぱ一枚一枚、そしてその一枚の木の葉の葉脈についてまで」研究して考えるということなのだと、おっしゃっていたことを思い出します。このお話を聞いた時にはまさにその通りだと思って、それ以来、教室の生徒たちに対して、できるだけ細かく細かく一音ずつのところまで注意する指導に熱を注いできました。ところが、そのうちに、細かいことばかりに目が行き過ぎて、肝心な大きなところがおろそかになるという弊害が出てきたりします。これは危険!

樹木は、最初に根があって幹があって枝があり、そして葉っぱがあります。もしかしてその葉っぱのことばかり見ていると、幹を忘れてしまうということ、ありませんか?要するに、その曲の幹となる一番主となる表現。この曲はそもそも何が言いたいのか、何を伝えたいのかということ。この幹の部分なしに、枝葉のことばかり気にしていても何だかもう一つ伝わってくるものがないということです。

昨日は発表会を前にしたリハーサル会でした。全体を通して聴いてみて、愕然としました。幹のない演奏の多いこと! これまでのレッスンで私が枝葉のことを言い過ぎてしまったからだろうなと大いに反省しています。もっと曲全体の構成を大きくとらえて、伸び伸びと、芯のある演奏ができるようにならなきゃですね。本番まであと10日! 今日からまた巻き直しです。

葉っぱや小枝が落ちてくる季節。太い枝と幹が現れて、幹の大切さを改めて教えてもらいました。

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